続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

どこよりも早い?人事構想

長谷川監督も、タイプで言えばどっかり腰を据え、人心掌握に長け、ワン・タクティクスで戦うファーガソン型。そんな長谷川監督を来期も続投させる。もしクラブがこの決断を下すのであれば、同時に、選手構成の大きな変化は絶対に必要です。人件費の圧縮も考えながら、先の名古屋戦@味スタで見せたプレーをフルシーズンピッチで表現するために、誰が必要で、誰が必要ではないのか?ドラスティックな、プロフェッショナルな判断が求められるでしょう。そんな来季の人選について思うところはありますが、今日はもう長くなりすぎたので、また次の機会に。

 

 1つ前のエントリで、こんなことを書きました。なので、今日は個人的な来季の人選について、独断と偏見で考えてみることにします。気になる方だけお付き合いくださいませ。

 

 

 まず、「現在在籍中+レンタル移籍中+新規加入内定発表済」の選手一覧から。

GK:児玉、波多野、阿部、林

   (レンタル中)野澤ブ

DF:森重、渡辺、ウヴィニ、小川、中村拓、蓮川、鈴木準、岡崎、オマリ、

   大森、中村帆、カシーフ長友

   (レンタル中)山田、木村  (新加入)岡庭

MF:三田、高萩、東、内田、アダイウトン、品田、レアンドロ、青木、

   渡邊、安部、紺野

   (レンタル中)アルトゥール、鈴木喜、平川、宮崎

   (新加入)梶浦、安田、松木

FW:永井、ディエゴ、田川

   (新加入)野澤零

 なんと、総勢43人!こんなにいることになるのか!。思ったより多いですね。

 

 次に、Jリーグにおける選手登録の規則について。認識誤りがありましたら、ぜひともご教授を。

1:プロA契約・・・原則25名まで

   例外:自クラブの下部育成組織(U-15、U-18)に3年以上

      在籍していた選手は25人枠の対象外としてカウント

2:プロB契約・・・制限なし

3:プロC契約(プロ契約3年以下、かつ、所定の出場時間以下)・・・制限なし

4:外国籍選手・・・登録制限なし(人数は、A~Cの該当する契約の枠に含まれる)

 その他、「ホームグロウン制度」というものがあり、来季は4人以上、この制度に該当する選手と契約(登録)する必要がありますが、FC東京は今季すでにホームグロウン選手として10名以上契約(登録)していて、来季もほぼ無条件で条件を満たすと見て、詳細は割愛します。



 これらを踏まえ、まずは契約別に並べ替え。もちろん、契約内容は非公開となっているので、来季スタート時の推定となります。

A契約

 GK:児玉、阿部、林

 DF:森重、ウヴィニ、小川、鈴木準、オマリ、長友

 MF:高萩、東、アダイウトン、品田、レアンドロ、青木、渡邊、アルトゥール

 FW:永井、ディエゴ、田川

 

A契約例外枠

 GK:波多野

 DF:渡辺、岡崎

 MF:三田、内田、安部

 

契約状況不確定(来季C契約は結べないはずだが、A契約かB契約かは不明)

 DF:中村拓、中村帆、蓮川大森カシーフ、山田、木村

 MF:品田、紺野、鈴木喜平川、宮崎

 

C契約

 GK:野澤ブ

 DF:岡庭

 MF:梶浦、安田、松木

 FW:野澤零

 A契約になると思われる選手は、例外枠を除いて20名。で、正直、FC東京に限らずB契約の選手がどれだけいるかは全く分からないので不確定枠を設けましたが、そのうち、赤字の選手はA契約例外枠に当て込むことが可能。よって、赤字以外の選手がそのままA契約だったとしても、保有枠ピッタリの25人になる計算。見立てが正しいとすれば、さすがプロクラブ。よくできてます。

 とはいえ、こんなに選手を抱えてシーズンをスタートするわけにもいかず。長谷川監督が就任してからの4年間の、1月に公式サイトにて発表された編成人数を振り返ると、18年:35人、19年:31人、20年:35人、21年:29人。このうち、18年はJ3も見据えて、20年はACL参加と特段の理由があったことを踏まえると、30名前後でのスタートが現実的なラインでしょうか。



 では、そんなこんなを含めた、偏見200%の私的2022シーズンスカッドをドドンと。

GK:林、波多野、野澤ブ

右SB:中村拓、中村帆、鈴木準

右CB:渡辺、岡崎、新戦力1

左CB:森重、蓮川

左SB:長友、小川、カシーフ

CH:青木、安部、松木、鈴木喜、梶浦、新戦力2

右SH:ディエゴ、内田、紺野、安田

左SH:アダイウトン、渡邊、

トップ下:レアンドロ、高萩

FW:永井、田川、野澤零、新戦力3

 

レンタル:木村、大森、岡庭、品田、平川

退団:児玉、阿部、ウヴィニ、オマリ、山田、アルトゥール、三田、東、宮崎

 総勢32名となりました。若干多い気もしますが、最大数ということで。以下、各ポジション別で細かく。

 

 

 GK。余裕があれば4人抱えておきたいところもありますが(4人目アリなら、児玉)、林の完全復活が見込めるのであれば、3人で十分。特に、野澤大志ブランドンは、育成型レンタルで加入した盛岡ですっかり定位置を確保。チームもJ2昇格へシビれる戦いを続けていて、いい経験を積んで戻ってきてくれそう。突き上げに期待できるのではないでしょうか。



 DF。右SBは、中村帆の怪我からの復帰を見越して現有の3枚。リーグ川崎戦、ルヴァンカップ名古屋戦の3連闘を戦い抜いた中村拓が、この1週間を機に飛躍を遂げてくれたらなおよし。左SBも現有の3枚。長友とて安泰じゃないぞ!という高いレベルの競争に期待。

 岡庭については、C契約かつホームグロウン選手となるはずで、手元に置いておく判断もあるかと思いますが、よほどアピールできなければ、試合への出場はごくごく限定的になるはず。そうして試合勘が鈍ってしまうぐらいなら、数年後を見据えて、いきなりJ2への育成型レンタルもアリと見ています。

 

 CB。右CBについては、まず渡辺の復活に期待。ルヴァンカップで足を負傷しましたが、その他に腰痛も抱えていた様子。ならば、この怪我をプラスに捉え、身体をしっかりとメンテナンスして戻ってきてもらいたいところ。ただ、思ったより回復に時間を要する場合、その間をつなぐのがウヴィニでいいかは悩みどころ。年末から翌年にかけてコロナ禍による入国制限が緩和され、家族を日本に呼ぶことができたなら、メンタルの向上が本来のパフォーマンス発揮に繋がる…という外国籍選手あるあるも想定されますが、今季のプレーをベースにするならば、正直厳しいところ。岡崎、大森、木村も、現状は希望的観測を込めなければ推しきれない状況です。

 左CBは、なんといってもオマリの動向がすべて。昨季のオフ、一度は国外クラブへの移籍が濃厚と言われた時期がありました。海外メディアのインタビューでも「ACLへ出場したい」という希望を口にしていたかと。結果的にコロナ禍の影響も含めて残留となり、今季も渡辺やウヴィニの不調をカバーしてチームの力になってくれたので、もろもろ折り合いがつくならば来季も残ってほしいところですが、来季もACLへの出場はほぼ絶望的。となると、オマリ自身が契約延長を望まないケースは大いに考えられます。

 以上を鑑みて、私ならばウヴィニ、オマリともに契約満了とし、森重、渡辺、岡崎、蓮川は残留。即戦力級の新戦力を1枚獲得し、木村・大森は育成型レンタルで武者修行、というチョイスとしました。新戦力は、日本人なら荒木隼人(広島)、大崎玲央(神戸)、外国籍選手ならエドゥアルド(鳥栖)、エンリケ トレヴィザン(大分)あたりを一本釣りできたら面白そう。山田は、大宮でもポジションをつかみ取れていない現状を見ると、残留は厳しいと言わざるを得ません。



 MF。ここは、大胆なテコ入れを期待したいポジションです。

 CH。青木、安部は来季も中心軸で変わらず。しかし、監督が誰になるにせよ、もう少し自陣でのボール保持、ボール運びで存在感を出せる選手が欲しいところ。ここにきて、現高校3年世代でトップレベルの評価を受ける松木の加入内定というビッグサプライズがあり、いきなりメインキャスト級の活躍を見せてくれることも期待されますが、より期待したいのが鈴木喜丈の台頭。J1ではまだ出場経験がなく、大怪我から復活した昨季後半から水戸に育成型レンタル中。水戸ではチーム事情もありCB起用が中心ですが、本来はアンカーとしても、センターハーフとしてもプレーでき、シンプルなボール捌きと身体の強さが持ち味の中盤の選手。ここまでのキャリアを振り返ると橋本拳人を想起させるところもあり、いよいよ東京で暴れるタイミングがきたかなと。

 品田は一度、平川は今一度、武者修行へ。U-18から昇格の梶浦は、1年身体作りも込みで残留。アルトゥールは期待に応える働きを見せているとは言い難く、それなりの人件費をつぎ込んでいて複数年契約でなければ、ここで満了。

 で、梶浦を除く4枚で十分かと言われれば、アンカースタイルも見据えるならば、やや心もとないところ。J1での経験があり、手ごろな値段で獲得可能な日本人選手――単純に名前だけ挙げれば、前寛之(福岡)、田中聡(湘南)、鈴木徳真(徳島)あたり――を迎え入れられたらベストでしょう。

 

 SH。ディエゴ、アダイウトンは、条件さえ折り合えば是非とも残留。というか、なにがなんでも。また、左は渡邊がここにきて存在感を高めていて、アダイウトンとの2枚で質・量ともに十分。一方の右は、内田の怪我からの復帰がシーズンスタートに間に合うかやや不透明。まあ、三田や東がいるから…と考えたくなりますが、私は別の考え方を持ちます。

 19年、チームをけん引していたのは、間違いなく東でした。プレーの充実と言動の説得力がこれ以上ないくらい噛み合い、内外から高い評価を得ました。しかし、20年はいわゆるジョーンズ骨折により長期離脱を余儀なくされ、復活を期した今季も、スタメンフル出場はわずか2試合。直近はコンディション不良も重なり、ルヴァンカップ準決勝では、両試合で失点の遠因となるプレーを見せてしまいました。三田は19年途中に青赤に復帰。以降2年半、セットプレーやつなぎのプレーでチームを助ける動きはありました。一方で、突き抜けるものを内外にアピールしきれているとは言えず、セカンドキャストの域を抜け出せずにいます。

 ともに90年生まれ。まだ老け込む歳ではありません。ただ、渡邊、内田の台頭は目を見張り、紺野は強力な武器を持ち、安田や(来季加入内定の)西堂もいる。伸びしろ、チームバランス、年俸など総合的に考えると、私は最大級の感謝とリスペクトを餞に、ここで二人と袂を分かつ判断があっていいと思います。宮崎も、今の顔ぶれで残留させるのは、正直厳しいかと。

 

 トップ下…を置くかどうかは監督次第ですが、便宜上。高萩は、まだ確実に必要な戦力。バチバチに経験値を下に伝えてほしいところ。レアンドロは、功罪ハッキリと言いましょうか、プラスとマイナスが明確に存在。それでも、敵陣でのボールの収まりどころとしてはJ1でも上位レベル。費用面で事情が許すならば、残留希望。



 FW。正直、夏ごろまでは「永井、もう厳しいかもな…」と感じていました。右肩脱臼の影響がまだまだ大きいことはプレーぶりを見れば明らかで、フィジカルコンタクトのみならず、キレやスピードまで失っていた時期もありましたから。しかし、ルヴァンカップ2ndレグは、久々に「俺たちの知ってる永井が帰ってきた!」と叫びたくなるほどのプレーぶり。これを維持できるのであれば、来季もFW1番手は永井で決まりでしょう。

 2番手。田川がゴール前での落ち着きとシュート技術をより身に付けられるなら、田川で問題ないところ。来季の指揮官には、出場機会が減ってもいいのでFW起用にこだわってみてほしいところ。それで一皮むけないのであれば、その先は推して知るべし。

 そのうえでこの2人を、場合によっては食えるぐらいの新戦力獲得は優先度高。攻撃面はもちろん、守備面での貢献(主にプレスのスイッチ役)も求められますが、日本人選手なら藤本憲明(神戸・清水)、西村拓真(仙台)、佐藤亮(北九州)あたりに食指が動きます。

 

 

 いかがでしたでしょうか?皆さんも各々思うところはあると思いますが、今季で契約が切れる選手とは、すでに水面下で交渉が始まっているはず。リーグは残り6試合。来季のこともこうして見据えながら見ていくのも、一つの楽しみ方かと。