続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

出る前に負けること考えるバカいるかよ!

 2ndレグを前に、タイトルとしたアントニオ猪木の名言を自分に言い聞かせ、己を奮い立たせないと、膝も心も折れそうな状況。まずは、ちょっと心を落ち着かせるため、自分の頭をクリアにするため、まずは現状を整理するところから始めてみます。

 

 

 カシーフ、鈴木、岡崎の怪我が公式発表されたのが、1stレグの翌日。受傷日はそれぞれ違うものの、公式発表を3人まとめてこの日にしたのは、おそらく1stレグに向けての名古屋のスカウティングを容易にさせたくなかったから。仮に(バカ正直に)鈴木、岡崎が使えないことを1stレグ前に明らかにしてしまうと、名古屋からすればスカウティングが楽になるわけで、意図的に発表を1stレグ以後にしたとすれば、これは正解というか、大いに理解できるところです。

 

 で、人選のお話し。長友が10月に代表招集され、この準決勝で起用できないことは、おそらく復帰加入時点から想定済。しかし、カシーフが9/1、小川が9/22のゲーム中にそれぞれ負傷。この、小川が怪我を負った9/22の時点で、ルヴァンカップに関しては本職の左サイドバックが不在となることが確定しました。また、仮に鈴木を起用できたなら、左サイドが「SB鈴木&SH渡邊」という選択肢もあったはずですが、9/28の練習試合で鈴木も負傷。この時点で実質、左SBは蓮川しか選択肢がなくなりました。

 そのうえで、長谷川監督が実際にいつ、3(5)バックで1stレグに挑むと決断したかは分かりません。しかし、5バック化のタスクを渡邊に任せると判断したタイミングは鈴木の負傷離脱後、割と早かったはず。それは、10/2のJ1・川崎戦で渡邊の起用を11分にとどめ、体力の温存を図ったところからも推測可能(試合展開的には、もっと早くから起用してよかったはず)。いずれにせよ、1stレグを迎える時点で、長谷川監督が打てる手は相当限られていたことが、1stレグ後に明らかとなりました。さすがにここまで特定のポジションにけが人が偏るのは見たことがなく、長谷川監督に同情の念を寄せるほかありません。

 とはいえ、2ndレグは明後日に迫っています。名古屋に実情を晒したうえで、2点差以上で勝つしか道はありません。そのためにどんな人選で、何をすべきか?ここから、私なりに3つのパターンをプレビューと称して挙げていきたいと思います。

 

 

 まずは、いずれのパターンにおいても共通する点。それは、理想のゲームプランが「前半、しかも、できるだけ早い時間に先制点をとる」こと。

 名古屋は「0-1で負けてもいい」状況です。もちろん、アウェイゴールを取れれば相当楽になりますが、この状況でフィッカデンティ監督が、攻撃に必要以上のリスクを割くとは思えず、それこそ1stレグ後半のようなプラン、マインドで臨んでくるでしょう。そのプランを崩し、マインドを乱すためには、なるべく早い時間での先制点がどうしても必要というか、マストの条件とすら思っています。それが叶えば、スタジアムの雰囲気も確実に好転するでしょうし。これを踏まえたうえで、パターン①から。

 

 

パターン①:それでも1stレグと同じやり方で!

 人はいません。確実に。しかも、ウヴィニ、東、ディエゴあたりは、1stレグのプレーを見る限りコンディション面に不安が残ります。となると、下手に手を打つよりは同じやり方を貫いた方がいい、という選択肢はあるでしょう。

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(立ち位置は守備時のもの)

 

 ただし、1stレグの疲労度、少なくとも2点取らないといけないことを考慮すると、スタメンの変更はあってもいいのかなと。個人的には、青木⇒品田、三田⇒高萩とスタメンを替え、より前向きのエネルギーを出す方向に持っていってほしいイメージ。ディエゴのコンディション次第では、アダイウトンを右でスタメン起用し、ディエゴスーパーサブもありでしょう。

 渡邊は、1stレグで相当走っていて消耗はあると思いますが、アダイウトンや田川に同じタスクを任せるのは、プラスよりマイナスが大きいかな?と感じるので、やれるところまで頑張ってもらいましょう。中村は、今の手駒なら3連闘待ったなし。こちらも息が持つまで頑張ってもらいましょう。



パターン②…守備時4バック、攻撃時3バックの可変スタイル

 パターン①のやり方は、一定の守備力を担保できる半面、(ロング)カウンターへエネルギーを割ききれない、というマイナスも見て取れました。ただ、堅牢な名古屋から2点取るためにはカウンターやセットプレーでの得点は絶対に必要で、パターン①よりも(1stレグとは違う狙いで)得点の可能性を上げるためには?と考えたものが、このパターン②です。

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(立ち位置は守備時のもの)

 

 守備では4-2-3-1の形からプレッシングを強めにかけ、奪ってのショートカウンターを打てればベスト。引いて守る場面に切り替わっても、なるべく前に2枚は残ってもらい、ロングカウンターの構えを常にちらつかせておきたいところ。

 かたや、遅攻時。中盤は品田をアンカーにした逆三角形に立ち位置を変え、GK+DF3枚+品田でビルドアップ。中村はその間で一気に敵陣までポジションを挙げ、ディエゴ(アダイウトン)は中に絞って2トップ化、という攻撃的な可変スタイルに活路を見出したい、というプランです。

 肝は、品田と中村拓。1stレグでの青木のプレー、特にビルドアップの部分について、私には物足りなく映りました。もちろん、受け手側の問題もありましたが、縦への強気なパス(を出す意識)はやや不足していたかなと。品田は、この部分に限れば青木より期待感あり。青木の安定性より、品田の一発にかけてもいいシチュエーションではないでしょうか。

 中村拓については現状、自陣のやや低めの位置で、常に前を向いてボールを持つことで長所を出せていますが、左の蓮川に攻撃での貢献まで求めるのはやや酷で、中村拓も上がらないとなると、さすがに敵陣でのパワーが不足してしまう印象。そうなるくらいならば、中村拓には敵陣でのプレーに集中してもらう方が得策だと考えます。



パターン③…原点回帰の4-4-2

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 もう、ただただシンプルに、初心を思い出せ!スタイル。パターン②以上に、はがされることも覚悟してガンガン前からプレッシングし、ショートカウンター(とそこから奪えるセットプレー)にすべての活路を見出すのがパターン③です。選手交代も、疲れた選手から順次変えていく形。

 思い返せば、長谷川体制で最も「ノッていた時」は2019年の前半。久保建英という稀代のタレントがいたからこそ…ではありましたが、速くて、強くて、堅かった4-4-2は、リーグを席巻しました。

 残念ながら、その後他チームの研究、在籍する選手の変化、数名に見られる勤続疲労などの理由で、「4-4-2からのシンプルなファストブレイク」は、その刃を鞘に納めざるを得なくなりました。

 しかし、ともすれば長谷川体制下のハイライトマッチにもなりえるこの2ndレグで、再び原点回帰し、長谷川健太長谷川健太たる所以を味スタのピッチで選手たちに表現させる。この4年を1つのストーリーと考えたならば、勝っても負けてもこのパターン3がもっとも美しいものになる…かもしれませんね。

 

 

番外編…プランBは「森重アンカー」?

 3つのパターンを見ていただいて、気づいた方もいるかもしれませんが、私はこの試合、品田の可能性に賭けてみたいおじさんと化しています。

 しかし、時を見て相手を見て、優位性を感じた試合でしか冒険的起用をしない長谷川監督のこれまでを鑑みて、上記パターン以外で奇策を打ってくるとしたら、森重アンカーの4-3-3になるでしょうか。

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 森重をアンカーとして起用するとなると、CBは渡辺&ウヴィニのコンビ一択になるわけですが、1stレグを見る限り、2人揃って90分間高いパフォーマンスを出せるか相当疑問。また、2点取らないといけないのと同時に、1点取られたらもう崖っぷちという状況もあり、最終ラインの強度を下げてまでこのプランを選択する可能性は、少なくともゲームの頭からは低いと思います。言い換えれば、後半45分に限ってやる可能性は、ゼロではないかと。



 アントニオ猪木は今年、大病を患って生死の境をさまよったそうです。しかし8月末、闘病に打ち克ち、自身のYoutubeチャンネルで、自らの口で病状などを語れるまでに戻ってきました。

 瀕死からでも生き抜いてやる!という思いは捨てず。やってやれないことはない。迷わず行けよ、行けばわかるさ、ありがとー!ってストーリーになることを願って。