続々々・メガネのつぶやき

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08−09 その73 アーセナル−チェルシー

 FAカップ準決勝でした。
アーセナル 1−2 チェルシー
スコア:18分 T・ウォルコットアーセナル
     33分 F・マルダ(チェルシー
     84分 D・ドログバチェルシー


 33分のマルダのゴールが生まれるまでは、完全にアーセナルのペースだったと思います。小気味よくショートパスを回せていましたし、守備でも非常に中盤がコンパクトで、チェルシーのボールホルダーに対して積極的なプレスをかけられていましたから。で、33分のゴールは、チェルシーお得意の完全な力技というか個人技によって押し切られたもので、決して崩されたゴールではありませんでした。なので、別にそこで落ち込む必要はないし、慌てる必要もなかったんですが、この日のアーセナルは落ち込んでしまい、慌ててしまいました。簡単なパスミスが増え始め、ちょっとプレーが流れたら激しくぶつかられるということを繰り返しているうちに中盤のコンパクトさが失われ、おまけにCLのビジャレアル戦では効果的だったファビアンスキの飛び出しがいずれも不安を与えるものばかりになってしまい、DFラインの落ち着きもなくなっていった印象。こういうときこそ目立ちたいセスクやアデバイヨルも、さすがにボールが来ないことにはどうしようもなく、チェルシーにペースが渡ったのも仕方ない流れでしたね。まあ、DFラインの主力が根こそぎ抜けている状況は可哀想な面がありますが、こういう大事な試合で勝ちきれないことが続くあたり、アーセナルには「何か」足りないと言わざるを得ない気がしました。
 一方のチェルシー。この強さ、激しさが結果として組織として成立するモウリーニョ時代の良い頃のチェルシーが戻ってきた、そんな印象を受けました。「賞賛される(素晴らしい!と言われる)」サッカーではないけど、「感嘆される(凄い!と言われる)」サッカーという感じで。短い間で結果を求められたヒディンク監督にとっては、良かった頃のサッカー勘を取り戻させることが手っ取り早く、かつそれしかやりようがないとは思いますが、それをしっかりやりきってしまうあたりは、さすがとしか言いようがないです。