続々々・メガネのつぶやき

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07−08 その15 リーガ・エスパニョーラ バジャドリード−レアル・マドリー

 昇格組のバジャドリードがカーサに好調なスタートを切ったレアル・マドリーを迎えての1戦でした。
 試合はバジャドリードが立ち上がりから積極的なプレスでレアル・マドリーに真っ向から立ち向かっていき、五分以上の展開で前半終了。後半もそのペースが変わらず進んで行って迎えた71分、中盤でボールを受けたペドロ・ロペスが思い切ったミドルシュートを放つと、これが素晴らしいコースへ飛び、見事ゴールイン。この後もバジャドリードの各選手のガスは切れることなくレアル・マドリーの各選手を圧倒していき、このまま金星か?と思われた87分、グティがこの日一番フリーな形でボールを受け、そのままバイタルエリアに侵入。バジャドリードも人数は揃っていましたが、グティは僅かに空いた隙間にパスを通し、これを受けたニステルローイがさらに落ち着いてフリーのサビオラにパスを通し、これをサビオラが冷静に流し込んで同点。試合はこのまま終了し、バジャドリードレアル・マドリーの連勝を止める形の引分けとなりました。
 しかし、バジャドリードのこの日のサッカーは見ていて気持ちよかったですね。攻めては積極的にドリブルで勝負を仕掛け、特に両サイドは「制圧した」と言っていいほど優位に立っていましたし、守備も前線からボールを追いかけ、中盤では必ずと言っていいほど数的優位を作ってボールを次々に奪取できていました。特に左サイドの攻撃、シシ、ホナタン・セスマは完全に相手(誰かはこの後)を蹂躙し、何度もチャンスを作っていましたね。結果的にクロスの精度が思ったほどなく、何度か訪れた決定機をCFジョレンテが生かせず得点はロペスのゴラッソ1点に終わり、最終盤で耐え切れず追いつかれて引き分けたわけですが、1−1の引分けが「この試合内容に対する正当な結果ではない」と言ってしまっていいほど、素晴らしいサッカーを見せてくれました。これを続けられれば、この後も台風の目として暴れてくれそうです。
 一方のレアル・マドリーですが、正直この試合に関しては「ガッカリ」の一言。攻撃ではロビーニョの個人技やグティの球出しから何度かチャンスは作り、最終的には何とか追いつきましたが、ラウール、ニステルの2トップは完全に沈黙(あ、ラウールは1回決定機あったか)しましたし、ドレンテは全くと言っていいほど貢献できませんでした。スネイデル不在が大きかったんですかね?そして、何より酷かったのが両サイドバックの守備。特に右のサルガドはとにかくチンチンにされてしまい、何度もピンチを招く原因となってしまいました。このパフォーマンスでは、正直次のチャンスがあるかどうか分かりませんね。攻撃陣はともかく、守備陣はそこまで層が厚くないので、誰かが壊れるようなことがあると一気に崩れてしまいかねない、そんな不安も垣間見せた引分けだったと思います。