続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

2023年 J1第2節「アゲインスト」

 開幕戦で勝利を納めたFC東京。不安と期待、双方をのぞかせた試合でしたが、勢いが生まれる勝利だったことは間違いなく。連勝を目指して三協フロンテアスタジアムへ乗り込みました。

 

 

 が、スタメン・ベンチメンバーの発表を見て一つびっくり。U-20代表へ赴いた松木はともかく、仲川・安部の名前なし。仲川は開幕戦、太もも裏を気にしての交代だったので仕方ないとして、安部はまさかのベンチ外。その後、全治8週間のケガを負ってしまったことが判明しましたが、ベンチはベテランと超若手しかいない状況で、「先制点を奪って何とか逃げ切るしかないなぁ」という第一印象を覚えました。

 そして、強風。私はテレビ観戦でしたが、それでもまともに吹きっさらしであることが分かるあれやこれや。安定したゲームを求めるのがちょっと酷な状況に映り、「やっぱり、先制点獲らないとキツイぞこりゃ」という第二印象を覚えました。

 ちなみに余談ですが、強風下の試合で風下になった際、プロは何が一番嫌というか、気になるもんでしょうか?パスの精度が落ちるとか、ボールの軌道が読めないとかいろいろ思い浮かびますが、私だったら…「まともに向かい風を顔に食らい続ける」のがしんどいなぁと。モーターレースやサイクルロードレース、マラソンのようにゴーグルやサングラスをつけられるならまだしも、生身の顔面にずっと強風を受け続けるの、しんどくないですか?

 

 閑話休題。試合はいきなり、木本のイエローカードでスタート。正直、レッドカードでも全く驚かない足裏タックルで、イエローで助かった場面でしたが、いずれにせよ前節同様、いきなりのビハインドからスタート。また、試合全体を見ても「センターフォワードの細谷がアンカーの東を監視し、全体的に自陣でブロックを敷いて守る」ことを徹底してきた柏に対し、「攻撃時は4-1-2-3、守備時は4-2-3-1(塚川が攻撃時インサイドハーフ、守備時トップ下で相手のアンカー高嶺を監視)と可変」するも、守備のハマりが完ぺきではない東京、という立ち上がり。

 こうなると、「東京としては悪い奪われ方さえしなければ、塩っぽい試合で前半ゴールレスで折り返しだな」と思って見ていたわけですが、先制点は柏に。ハイライトシーンでは山田→サヴィオ→細谷と縦パスが複数繋がった場面から流されていますが、その前に渡邊から塚川への縦パスを奪われたところが起点。このシーン以外にも、東京側の縦パスが狙われる場面(芝や風に食われるのも含む)が目立ちました。もちろん、際どい所を狙うことは絶対に必要ですが、この日の柏の守り方、そして、前半風下だったことを踏まえると、私は前半無理する必要がなかったと感じています。結果論かもしれませんが、前半塚川がイエローカードをもらったもの、難しい縦パスをディエゴに入れて、3人に囲まれて奪われたシーンから始まっていましたし。

 それでも、前半のうちに追いついたのは驚き。というか、スローインの流れから追いついたのが驚き(笑)。ここに関しては中村サイコー!の一言。それにしても、アダイウトンはアウェー柏戦に強い。

 

 後半。風上に立った東京がペースを握りました。前半ほど中・縦の意識が強くなく、ピッチの横幅を広く使いたい意識は見て取れましたし、前半以上にカシーフが積極的に映りました。結果的にはアダイウトンエンリケ、渡邊がそれぞれ迎えたチャンスを決めきれず勝ち越しには至りませんでしたが、前半よりはかなりポジティブなゲームを見せてくれたと感じています。

 

 

 次節に向けて。京都は連敗スタート。名古屋戦をちらっと見た限りは「あぁ、チョウ・キジェ監督が湘南の指揮を執り始めた初期に似てるなぁ」という印象。3-4-2-1で前線からアグレッシブにプレスをかけ、奪ってからは素早く攻める。遅攻の時は、サイドでの1対1やガッチリした1トップをストロングポイントとする。見ている側に説得力を感じさせるパフォーマンスは見せているけれど、チームの予算面含めて個人のレベルがあと一歩不足していて、勝ち点をもぎ取れない。そんな感じ。

 今節、東京相手に3(5)バックでくるか、4バックでくるかは読み切れませんが、いずれにせよ東京側が心して戦うべきポイントは「サイドでの1対1で負けない」「パトリックを中心とした攻撃陣に負けない」「相手のプレスに屈しないorいなす」の3点。特に3点目について、プレスをまともに受けても屈せず繋ぎにこだわるのか、相手を後退させるミドル・ロングボールを多用するのか、その判断に注目して見てみたいです。

 

 

 最後に、簡易採点&一言を。採点は点数ではなく「◎>○>△>×」で表しています。

GK ヤクブ スウォヴィク △
 失点シーンは屈辱の股下。攻撃でも効果的な配球をしたとは言えず。

 

DF 中村 帆高 △
 その心意気や良し!と言って終わりたかったが、やりすぎての退場。もったいない。

 

DF 木本 恭生 △
 開始直後のイエローカードは不要。昨季のレベルをまだ出せていない。

 

DF エンリケ トレヴィザン ○
 叩き2戦目、しっかりと上積みを見せてきた。次、森重とのコンビが見てみたい。

 

DF バングーナガンデ 佳史扶 ○
 ボールを取られそうで取られない球際、悪くない。このまま、このまま。

 

MF 小泉 慶 ○
 チームの破綻を未然に防いでくれる。目立つ・目立たないではなく、目につく。

 

MF 東 慶悟 △
 開幕戦よりはポジティブだったが、昨季後半よりはネガティブ。

 

MF 塚川 孝輝 △
 なんとなく、役割がぼんやりしている感。思い切ってアンカーでどうだ?

 

FW 渡邊 凌磨 ○
 後半のシュートを決めていれば◎。自分のやるべき仕事は飄々とこなしてみせた。

 

FW ディエゴ オリヴェイラ △
 前半の決定機は決めなければいけなかった。その他は○だが、この1点で△評価。

 

FW アダイウトン ○
 全体的には△だったが、きっちりゴールで○評価。右で使ってみても面白い?

 

FW 俵積田 晃太 -
 ガッチガチの祝デビュー。最後1つ、らしさの兆しあり。次だー!

 

DF 長友 佑都 -
 やかましいくらいにやかましい。でも、それが必要だ!

 

DF 森重 真人 -
 京都戦は、是非ともよろしくお願いいたします。

 

監督 アルベル △
 思い切った采配があっても良かった試合展開ではあり。