続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

蘇れ、堅忍不抜

悪くない前半だったので、前半最後の失点がチームにとっては痛かった。最近、あの時間帯に失点が多いので、いろいろ注意喚起をしたりしているんですけど、なかなか今季は止まっていないところがある。そこをなんとかしないといけないと思います。

 J1第33節 鹿島戦後の記者会見で、長谷川監督はこうコメントしました。

 

 1つ前のエントリで、鹿島戦で見せた内容、それまでの取り組みについて、ポジティブに捉えていることを書きましたが、それでもやはり、結果がついてきてほしかったのが正直なところ。失点につながるフリーキックを与えた場面での長友のプレーが果たしてファウルだったのか?というもモヤモヤは今でも残っていますが、それもタラレバの話。あの場面で失点を防げなかったことは、高い代償を払う結果に繋がりました。

 ここでふと、「最近、あの時間帯に失点が多いので・・・」の部分に引っ掛かり。果たして、今季はどういう流れの試合が多いのか?を改めて振り返ってみましょう。

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(データ引用:Jリーグ公式サイト データサイト(https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)より)

 

 こちらは、長谷川監督就任後(18~21年)の時間帯別失点数。18~20年が年間トータルで34試合、21年はここまで33試合ということで、比較するにはいいタイミング。

 目立つのが、「前半で耐え切れなくなっている」点。18、19年が前半を一桁失点に抑えられていたのに対し、20年はちょうど倍増、21年もすでに20まで数字が伸びてしまっています。また、20年は16~30分の失点数が目立つ一方、21年は開始から15分までで7失点。今季は、試合の入りでの甘さや脆さを隠せない結果が、数時からは示されています。

 そして、件の「あの時間帯」。31~45分、76~90分の失点数の横にカッコ書きがありますが、カッコ内の数字はそれぞれ、アディショナルタイムに入ってからの失点数。で、前半アディショナルタイムの失点数を見ると今季は4失点を数え、なんとこれはリーグワースト。本当に、実際に「あの時間帯」で耐えられていませんでした。

 では、前半アディショナルタイムでの4失点は、どの試合のどんな場面だったか?簡単に振り返ると、以下のとおり。

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 一目瞭然、直近4節中3節にアディショナルタイムの失点が集中。また、いずれも大きく括ればサイドから攻略されていて、該当の4試合は、全敗という結果に終わっています。

 と、ここでさらに踏み込んで、上記失点シーンに類似するセットプレー及びクロスからの失点数はどうなっているのか?これも、長谷川監督就任後4年の数字を拾ってみました。

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注:「セットプレー」は、セットプレー開始から10秒以内の失点数。

  (直接フリーキックは含まず。また、10秒以内ならどんな形からでも、ここにカウント)

  「クロス」は、セットプレー時失点を除いた、クロスからの失点数。

(データ引用:フットボールラボ シーズンサマリー(https://www.football-lab.jp/fctk/)より)

 

 クロスからの失点は高止まりですが、注目はセットプレー。就任後、順調にセットプレーからの失点を減らしてきましたが、今季はすでに二桁の11。これは、残念な数字としか言いようがありません。この原因をどこに見るかについて、私の観察力程度では推測の域にも達しませんが、それでも思い当たる節を挙げれば「最終ラインの顔ぶれが(怪我人の影響もあって)定まらなかった」「うまくスカウティングされた」「GKのスキル不足」あたりでしょうか。いずれにせよ、残り5試合を少なくとも勝ち越して終わりたいのであれば、セットプレーからの失点をゼロに防ぐための手当が必要でしょう。

 

 

 もう一つ、データを取り上げます。それが、優位に立っていた試合での結果。まずはこちらをご覧ください。

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(データ引用:Jリーグ公式サイト データサイト(https://data.j-league.or.jp/SFTP01/)より)

 

 こちらは、「先制した試合」及び「前半をリードして終えた試合」それぞれの勝敗・勝率・平均勝ち点を一覧にしたもの。前半をリードして終えた試合については、20年がワースト。21年はもう一歩上を期待したかったものの、やや改善の兆しは見せました。

 しかし、いただけないのが先制した試合。18~20年はいずれも勝率8割越え、平均勝ち点も2.6以上と先行逃げ切りをしっかり体現できていましたが、21年は勝率、平均勝ち点ともに大幅ダウン。そもそも、先制できた試合数も19、20年から微減。今季、そんな「逃げ切れないなぁ」という印象は持っていましたが、いざ数字にすると、火を見るより明らかでした。

 では、先制したものの勝ち点3を取れなかった5試合はどんな流れだったのか?先制した時間、同点に追いつかれた時間を一覧にします。

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 ご覧のとおり、5試合中3試合は前半のうちに、しかも40分を過ぎてから同点に追いつかれ、2試合は逆転負け。あと一歩、我慢強さを欲したくなる結果となっています。

 



 個々の試合、中長期的な流れはいささか省いた文章となっており、かつ、本来はこれを基礎データとしてもう少し話を膨らませられればベストかと思いますが、今日はここまで。もし、今日書いたことを基に話を発展させられる方がいれば、是非ともお願いしたいところですが、それはそれとして、私はシンプルに、1つ前で書いたポジティブな面が伸びを見せ、今日書いたネガティブな面が姿を消す残り5試合で合ってほしい!という願いを書いて、結びといたします。