続々々・メガネのつぶやき

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18年Jリーグ観た記 其の12 東京V-福岡

 開幕から2勝2分と好スタートを切った東京V。ホーム3連勝を目指して迎えるは福岡。ともにJ1自動昇格を狙う両チームの対戦。気温3度、雨雪もそぼふる味スタで勝ち点3を掴んだのは。

 

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短評

 東京Vは5-3-2でブロックを構えて守りながら、ポジティブトランジションではまずドウグラス ヴィエイラ、林(陵)の2トップを見る。それが叶わなかった場合は、3-5-2とも3-3-4とも言える、WBを高い位置に上げて前線に人をかけるポゼッションで崩しにかかる。

 福岡も、守備は5-4-1のブロック。自陣に引き込んでから守備を開始し、人をかけて奪った後はドゥドゥの裏抜けを狙いつつ、無理ならば3枚でビルドアップしている間にWBを押し上げ、3-4-1-2で攻める。

 結果、お互い奪う位置が低く、またスリッピーなピッチも影響し、かつ切り替えが遅いわけではなかったため、なかなか効果的な攻撃を繰り出せない。

 それでも東京Vは右で作りながら最終的には中で縦パスを、福岡はサイドアタックを狙い続けると、先に主導権を掴んだのは福岡。ドゥドゥへの裏抜けパスが20分頃からは合い始め、そこに森本、石津がきっちりと絡み、輪湖や城後も時折タイミングよく飛び出してきて、シュートチャンスを演出。スコアは動かなかったが、前半終了時の支配率が東京V63%-37%福岡だったのに対し、シュート数は東京V3-11福岡という数字が、展開をそのまま表していたように思う。

 後半も入りは福岡。攻撃は前半そのままに、守備で東京Vの中から中の縦パスを前半以上に狙い続け、上手くアンティチポで奪う場面が2つ3つ続いた。対する東京V、前半よりは早い攻撃を心がけているようにも見えたが、どうしてもスピードが上がりきらず。やや手詰まり感も。

 しかし、サッカーとは分からないもので。69分、奈良輪のクロスを堤がクリア。そのボールを途中投入されていた林(昇)がダイレクトでボレー。すると、ボールの先にいた輪湖がクリアミス。こぼれた先にいた、これまた途中投入されていたカルロス マルティネスが難なく蹴りこみ東京Vが先制する。輪湖は味方と重なってクリアしづらかったと思うが、痛恨ではあった。

 ここから一気に東京Vペースに。林(昇)がいいアクセントになって攻撃に絡みながら、85分前までに決定機を3つ作る。ただ、いずれもネットは揺らせず。対する福岡は、DF篠原を削ってFWトゥーリオを投入し、87分にはエウレーも入れて完全アタッキングモードに。

 すると88分、右サイドでボールを持ったエウレーがクロス。インスイングのボールはDFとGKの間に上手く落ちていったが味方がおらず、上福元が難なくキャッチ…できたはずが、まさかの後逸。ボールはころころとゴールラインを割り、福岡が同点に追いついた。確かに、DFも触るかどうか悩むボールで、上福元も刹那迷って初動が遅れたが、これまた痛恨だった。

 その後、東京Vアディショナルタイムに1つチャンスを得たがゴールには繋がらず。1-1で終了した。

 

MVP:林 昇吾(東京V

 今季初出場。登録はDFだが、投入されたのは左ワイド。さて、どういうプレーを見せるのか?と思っていたが、非常にアグレッシブな入りを見せ、攻撃の活性化に貢献。結果、得点に繋がるボレーも迷いなくエリア外から振りぬいていたし、その後も福岡守備陣を困らせるシーンがいくつかあった。

 また、試合全体としていささか重い展開だった中、試合全体も活性化させた。途中交替の選手の役割としてはこの上ないものだった。