続々々・メガネのつぶやき

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08−09 その21 ユベントス−レアル・マドリー

 リーグ戦では明暗くっきり分かれている両チーム。しかし、CLとなれば話は別。ホームでユベントスが意地を見せるのか、レアル・マドリーがアウェイでお土産を持ち帰ることが出来たのか。
ユベントス 2−1 レアル・マドリー
スコア:  5分 A・デルピエロユベントス
     49分 アマウリ(ユベントス
     66分 R・ファン・ニステルローイ


 ボール支配率は37%−63%、シュート数は8本−17本、けれど、スコアは2−1。ユベントスが「娯楽」を捨てて「現実」に徹するいかにもユベントス(引いてはイタリア)らしい戦い方で勝ち点3をもぎ取った試合でした。
 ユベントスの戦い方はシンプルでした。相手ボールになったら全員が自陣にプレスバックし、レアル・マドリーのDFの選手はおろか、ボランチの選手がボールをキープしていてもむやみにプレスに行くことを避け、自陣ペナルティエリアのあたりに選手を固めて守る。奪ったらアマウリ、デルピエロの2トップを走らせるカウンターや、素早く当ててタメを作っている間に押し上げをはかる形で手数をかけずに攻めきる。大きくいえばこの2つを黙々と力強くやりきっただけなんですが、最後まで集中を切らすことなく、攻撃陣は少ないチャンスを確実にモノにし(デルピエロのゴールは素晴らしかった)、守備陣も致命的なミスが1つあっただけ(失点シーン)で、ほぼ完璧にタスクをこなしきりました。これが出来るのがユベントスの強みですよね。つまらないと言われれば「はい、そうですね」と答えるしかない部分もありますが、これもサッカーの側面の一つ。怪我人続出(トレゼゲカモラネージポウルセンザネッティ、ティアゴ、ゼビナ、ブッフォン)で、この試合中にもマルキジオレグロッターリエが怪我により退く苦しい台所事情、そして、現状のチームの勢いの差、そしてユベントスというチームのカラーを考えれば、この戦い方をして然るべきでしょうし、それで結果を残せたことで今後に勢いがつきそうな気がします。
 レアル・マドリー。「してやられた」という気持ちにはなってるでしょうね。気をつけていたカウンターやミスから2失点し、攻撃陣も中央にフタをされて、55分ぐらいから選手交代などでようやくサイドを効果的に使えるようになるも、1点を返すのが精一杯。決してサッカーの質そのものは悪くなかったと思いますが、最後の部分で負けないようにしてきたユベントスに対し、最後の部分で負けることが多かったとなればこの結果も致し方ないでしょう。ホームに戻ればまだ形成も変わるでしょうし、さほど悲観すべき負けではないと思いますけどね。ただ、1点だけ気になるのは、ガゴにあまりにも守備の負担がかかりすぎていること。もちろんそういう役回りの選手ではあるんですが、1つ前に位置するスネイデルファン・デル・ファールトがともに攻撃にかかってしまうことで、ボールを取られた時に4バックの前にはガゴしかおらず、デルピエロ、アマウリ、さらにネドベドマルキオンニに楽にポジションを取られてボールを前線に収められてしまったことでピンチを何度か迎える形となりました。この辺りのやり方は考える必要があるんじゃないかなぁと思いますね。
 しかし、カンナバーロはやっぱりブーイングで迎えられましたね(苦笑)。