ミランにとって正念場となる12月*1。その初戦の相手はユベントス。7万超の観衆を集めた注目の1戦でした。
試合序盤は一進一退の攻防が続きましたが、ユーベが中盤の激しいプレスからのボール奪取→ショートカウンターという形でいくつかチャンスを掴みます。しかし、14分のトレゼゲのシュートがポストを叩いたり、ラストパスの精度を欠きチャンスを活かしきれません。ミランも徐々にプレスをかいくぐるシーンを見せチャンスを得ましたが、こちらは守護神ブッフォンに文字通り立ちはだかれゴールを奪えず。前半はユーベが優勢なスコアレスで折り返します。
後半は逆にミランが攻勢。プレスで寄せられる前にサイドへ展開し、クロスも早めに入れることでユーベ守備陣が整わないうちに攻めきるというシーンを演出。分にはアーリークロスに合わせたカカのシュートのこぼれ球をジラルディーノが押し込んでミランが先制、かと思いきや、これはオフサイド。その後ミランはインザーギを、ユーベはデル・ピエロ、マルキオンニ、パッラディーノを入れ攻撃に勢いを増そうと試みるも最後までゴールを割れず、このビッグマッチは0−0で終了しました。
まずはミランから。ゴールがオフサイドで取り消されたのは惜しかったですし、チャンスもいくつか得ましたが、どれも単発だったなぁと。ミランの攻撃は1トップのジラルディーノ(インザーギ)にカカやセードルフが上手く絡めれば、相手にとってかなりの脅威となるんですが、この日はカカ、セードルフともに不完全燃焼。1トップのポジションには怪我から復帰間近のロナウドや(未知数ながら)アレッシャンドレ・パトがいるのでまだしも、やはりカカとセードルフが如何にアンタッチャブルな存在であるかが、不在ではなかったにもかかわらず、改めて浮き彫りになった試合だったという印象です。
一方のユベントス。今季のリザルトだけを見れば、まだまだ安定した堅固な守備とまでは言えないんでしょうが、この日はかなり良かったと思います。何より目に付いたのが、高いライン設定とオフサイドトラップ。スタッツは忘れましたが、記憶にある限り、ミランのオフサイドの回数は8、9回あったかと。中には微妙なものもありましたが、この高いラインはミランに少なくない混乱をもたらしていたと思います。あとは何と言ってもレグロッターリエ。この日のプレーはキエーボ時代を彷彿とさせました。この日のようなプレーを続けられれば、ラニエリにとっては「嬉しい誤算」。31歳、まだまだ老け込む歳ではありませんよ。あ、もう一つ。モリナーロ、キエッリーニ、ノチェリーノ、パッラディーノ、(この日は出場しませんでしたが)クリシートと若手のプレーがキレてますね。Bに落ちたことで中堅の主力*2は抜けましたが、災い転じて何とやら、図らずも世代交代と世代融合がともに上手く行きそうな気配が漂ってきました。そう、スタメン平均年齢が30代のミランとは違ってね。