続々々・メガネのつぶやき

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07−08 その35 CL決勝T1回戦 リバプール−インテル

 いよいよ再開されたCL。今日行なわれた4試合の中でライブ放送に選んだのはリバプールインテル。下馬評では圧倒的にインテルが有利。しかし、CLでの強さはここ数シーズンの結果が証明しているリバプール。果たして結果は。ネタバレにつき、畳みます。


リバプール 2−0 インテル
スコア 85分 D・カイト(リバプール
      89分 S・ジェラード(リバプール

 正直言って、よもやまさかのアップセット。リバプールにとっては望外な結果だったかと。で、インテルは3つの大きな誤算により敗北を喫してしまったように思います。
 1つ目はマテラッツィの退場」。イエロー2枚による退場でした。確かにイエローをもらった2つのプレイとも、マッチアップしたF・トーレスの顔に腕(肘)が入っていたのでファウルだとは思いますし、故意にといわれればそう見えなくも無いプレーでしたが、正直あのプレーでイエロー2枚で退場させるのは、かなり厳しいジャッジだと思いました。これが後半20分とか30分ならまだしも、前半30分ですからね。「引き分けでもいいよ」みたいな試合の入り方をしたインテルにとっては、ここで守備の要がいなくなり数的不利になったのは大きな誤算だったと思います。2つ目が「クルス→ビエラの交代」マテラッツィの退場後、交代の時間までは4−3−2でプレーしていたのを、ビエラを入れて4−4−1にして守備面を強化する、という交代の狙いそのものは間違いではないと思いますが、ビエラのパフォーマンスが低調すぎたことでマンチーニ監督が意図したものとはガラッと変わってしまったんではないかと思います。慢性的に怪我に悩まされているとはいえ、ここまで低調なパフォーマンスを見せられると、なんだか残念を通り越して寂しくなってしまいますよ。そして3つ目がコルドバの怪我」。もうこれは不運としかいいようがありません。この3つをトータルで見ると、今季のインテルを支えてきた守備面の誤算が敗因となった印象です。2ndレグを考えた際も、マテラッツィはサスペンション、コルドバはちょっとすぐには戻ってこれなさそうな痛がり方だったことを考えると、残されたCBはキブとブルディッソのみ。もちろんこの2人もハイレベルな選手ではあるんですが、如何せん上背が無いので、例えば2ndレグでベニテス監督がクラウチを長時間使ってくるようなことになると、かなり苦しい気がします。この日は戦術面の影響もあって不発に終ったイブラヒモビッチ、クルス、スタンコビッチ、ベンチにいたスアソクレスポフィーゴといった攻撃陣がどれだけ奮起できるか。今季最大にして最悪のピンチが襲ってくる結果となってしまいました。
 ただ、勝ったリバプールも手放しで喜べるような内容ではなかったと思います。もちろん、ここまで来たら勝つ事が100%の成果ではあるんですが。とにかく気になったのは、今季のこれまでと全く変わらないアタッキングサードでの手数の無さ。サイドでボールを受けることは出来るんですが、どうしても個人技による突破だけしか策が無く、クロスの精度に欠くどころかまともに上げることさえできない時間帯がありました。得点を挙げたシーンのように、何度もサイドを替えて揺さぶり、結果フリーな選手を作る(まあ、あれはマイコンのポジショニングミスという見方もできますが)事が出来れば、もっと楽に試合を運べたと思うんですけどね。ジェラードのゴールは笑うしかありません。アンビリーバブルです。で、この結果を受けてベニテス監督は2ndレグをどう戦うのか。無失点で試合を終えることができましたが、正直言って今日のインテルの攻撃陣は何もしてないのに等しい内容で、私はインテルにこれまでのプレーを普通どおりやられれば、2ndレグでリバプールは必ず失点すると見ています。問題はその時間帯。前半の早い時間にあっさりやれるようだと、サンシーロの後押しも相まってガタガタッと崩れかねません。カラガーを中心にとにかく粘り強く守って、あわよくばカウンターやセットプレーで追加点を挙げる事が出来れば満点なんですが、果たして。しかし、びっくりしましたよ、この結果には。