続々々・メガネのつぶやき

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08−09 その68 バルセロナ−バイエルン・ミュンヘン

 今シーズンの内容を見れば、バルサ優位と言わざるを得ないカード。ただ、バイエルンは過去カンプ・ノウで2戦2勝という歴史があり、どこまで伍して戦えるか期待していたんですが…。
バルセロナ 4−0 バイエルン・ミュンヘン
スコア: 8、38分 L・メッシ(バルセロナ
     12分 S・エトーバルセロナ
     43分 T・アンリ(バルセロナ


 バルセロナの快勝、というよりは、バイエルンの自滅と言ったほうが正しいかなぁと。で、そんな自滅っぷりを示しているシーンを1枚。

 この試合、バイエルンは4−3−3のシステムを選択しましたが、これが全く機能せず。まず、4バックは全くラインコントロールができずに常にズレている状態。このシーンも、左SBのレル(○の選手)がここまで飛び出す必要はなく、仮に出るんであれば、それに合わせてもう少し他の3人の押し上げが必要だったかと思いますが、攻撃陣を恐れてか常に引いたままでした。でも、中盤から前の選手は比較的相手陣深くまでプレスで追いかけていくため、おのずと中盤はスッカスカになりますよね(この写真の囲み部分)。このシーンで言えば、DF−MF2ラインの間のスペースを埋めるべきアンカーのファン・ボメルが、意味もなくボールサイドに飛び出していって全く任務を忘れていますしね。それでもって、このスペースにバルセロナの3トップ誰かが下りてくる、あるいは中盤、SBの選手が飛び出してくるので、フリーでボールを扱われ放題になってしまいました。そうなれば、強烈なバルサ攻撃陣に対して個の力で劣るバイエルン4バックが立ち向かえるはずもなく、なす術ないまま4失点を喫してしまって勝負あり。
 後半、やり慣れた4−4−2気味(ダブルボランチ)に変えてバランスは劇的に良くなったことも考えると、どういう意図で4−3−3で試合に臨み、どういう戦い方をするかをスタメン11人にしっかりと植え付けられなかったクリンスマン監督の責任は大きく、批判を甘んじて受け入れなければいけないでしょうね。それに、ルッシオ、ヴァン・ブイテンは怪我だったので仕方ないとしても、そういった情報が一切なかった中心選手のラームと、我慢して使い続けてきたレンジングをベンチに置いておいた采配も、全く意味不明ですし。クリンスマン監督に対しては、ここ最近選手から直接であったり、マスコミから「戦術面の知識不足が明らかだ」という批判が出たりと、非常に苦しい状況に置かれています。期待を持って迎え入れられたのは、わずか8ヶ月ほど前の話。しかし、リーグ戦は現在4位で、来季のCLも危ういところ。期待が高かっただけに、その反動で批判的な意見が出てくるのはやむをえないでしょう。2ndレグ、勝ち抜けはできないとしても、どれだけ「バイエルンのプライド」を見せてくれるのか、祈りをも込めて待ちたいところです。
 一方のバルセロナは、いつもどおりの試合をしただけでしょう。それしか言いようがないですよ(苦笑)