続々々・メガネのつぶやき

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EURO08グループリーグ第2節 グループA チェコ−ポルトガル

 ともに緒戦を勝利で終えることが出来たチーム同士の戦い。ここでも勝利して連勝となれば予選突破がグッと近づくだけに、このグループの趨勢を決める大事な1戦となりました。
チェコ 1−3 ポルトガル
スコア: 8分 デコ(ポルトガル
     17分:R・シオンコ(チェコ
     63分:C・ロナウドポルトガル
     91分:R・クアレスマポルトガル


 月並みな言い方になりますが、2点目を先にどっちが取るかという試合になり、先に2点目を奪ったポルトガルが勝利をモノにしたという印象ですね。その2点目も、セットプレー崩れからサイドのデコにパスが出て、折り返しのボールに飛び込んできたロナウドが見事に流し込んだというゴールでしたが、「デコへのパスにDFライン4枚は即座に反応してラインをグッと下げるも、ボランチ3枚が一瞬反応が遅れてしまったことでこの2ラインにギャップが生じ、そこにフリーでロナウドが飛び込んできて、デコもそれを見逃さなかった」という、チェコ側からすればミスというにはあまりに可哀想な、ほんの些細なは動きのズレによって生まれた失点。このレベルになれば、ともすれば気づかないまま通り過ぎるような小さな小さな出来事で大きく事態が動いていくんだなぁと改めて思わされた試合でした。
 ポルトガル。この日はチェコがかなり守備(特に両サイド)に重点を置いたことでシモンとロナウドがずいぶんと中へ絞ってプレーしなければいけなくなった=持ち味のサイドアタックがやや不発気味でしたし、厳しいディフェンスに屈して簡単なパスミスを立て続けに見せる時間帯もありましたが、その中でも狭いスペースをついてのパス交換で挙げた1点目や、終わってみれば3−1にまでもっていける試合運びの上手さを見ると、「ポルトガル、やるな」という思いを強くしましたね。特に中盤センターの3人は「専守防衛、でも時折鋭いパスも見せるペティート」「低い位置から飛び出していくJ・モウティーニョ」「終始動いてボールを受けて運ぶデコ」と役割分担がはっきりしている印象を受けますし、その他一人ひとりがしっかりと自分の仕事を果たしている上でチームとしても結構まとまってる、というなかなかいい状況に回っているのかなと思います。あとは、FWが点を取るだけですかね。…え?いらない?…そうかも(苦笑)
 チェコ。惜しかった、その一言ですね。コレルに代えてバロシュを先発させ「ゼロトップ」のような形になったことで、当然高さは失われましたが、流動的なポジショニングや献身的な運動量、細かいパス回しといったチェコらしいサッカーが展開されたのかなぁと。また、守備面でもグリゲラヤンクロフスキの両サイドバックがシモン、ロナウドの両サイドアタッカーと互角以上に渡り合い、相手のよさをだいぶ消せていたと思います。でも、終わってみれば1−3。(冒頭でも書いたとおり)2点目は本当にわずかに判断・反応が遅れただけですし、3点目はリスクを負って攻めにかかった中でまともにカウンターを食らってのものなのでしょうがないと言えばそれまでかもしれませんが、逆に考えれば、この試合内容で2点差を付けられて敗れたということは、最高峰のレベルの中で勝ち進んでいく「何か」が足りないということなんでしょう。それが個人のタレント(ロシツキー)なのか戦術面なのかメンタル面なのかは、すぐに答えが出ませんけど。