続々々・メガネのつぶやき

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07−08 その43 CL準決勝2ndレグ マンチェスター・U−バルセロナ

 バルサの意地がそこかしこに垣間見られた1stレグでしたが…。
マンチェスター・U 1(1)−(0)0 バルセロナ
スコア 14分 P・スコールズ(マン・U)

 1stレグの勢いを何とか維持して立ち上がりからバルセロナが主導権を握…りかけたところでのスコールズミドルシュート。G・ミリートのクリアともパスともつかないボールがスコールズの足元にこぼれてきた形でしたが、あれをミスと言うのはかわいそうな気もするけど、もう少しはっきりとしたプレーをしても良かったのかなぁ?と思わなくもない、なんとも中途半端な取られ方をしてしまった感じでしたね。その後は点を取るしかないバルサが嵩にかかって攻めますが、攻めの8割がメッシ絡み、メッシ頼みでは如何ともしがたいですよ、さすがに。メッシのドリブル突破が目立てば目立つほど、際立てば際立つほど、バルサの「チームとしての総合力」が感じられなくなってしまうのが、見ていて切なかったです。
その総合力を引き出せなかった元凶であるライカールト監督には「ガッカリ」の一言。もちろん結果論ですけど、何でアンリとの交代がイニエスタなんですかね?イニエスタは狭い局面でのパスやドリブルが何度かチャンスに繋がっていたのであそこで下げてしまうのは非常にもったいなかった気がしますし、1stレグから引き続いてシュートへの積極性が薄れていて、相手にとっては何の脅威ともなっていなかったエトーをすっぱり諦めるべきだったと思いますよ、どうせ72分で下げるのならね(ボヤンと交代)。そして、グジョンセンの投入が88分では遅すぎます。あれではグジョンセンが可哀想。せっかくここにきてデコが本来のプレーに戻りつつあって、メッシも戻ってきて、イニセスタ、シャビもそこそこ相手の脅威になっていたのに、結局チームとしてどう崩すかというビジョンが最後まで見えず、頼るところは個人の即興でのアイデアのみというチームしか作れなかった点では、私はもうライカールト監督では限界が見えた印象です。アンリがピッチに入って10分近くもボールタッチできなかったというのも、何だか今季のバルサがうまく回っていない象徴的なシーンだったかと思いますね。ひとつのサイクルが終わりを迎えた、そんな試合、そんなシーズンだったと思いますね。
一方勝ったマン・U。何度かメッシやデコの個人技で危ういシーンこそ作られましたが、守備網が破断したというシーンはなく、終わって見れば今の総合力の差がはっきり出た順当な結果だったと言っていいでしょう。ルーニーヴィディッチがこの間のチェルシー戦のダメージからベンチ入りすらできない状況でしたが、前線ではテベスパク・チソンが尽きることない運動量でボールを追いかけ、攻守両面でチームを非常に助けていましたし、ブラウンとリオのCBコンビも危なげないプレーで守備に安定をもたらしていました。
これで、明日のもう1試合の結果を待つことなく、決勝はプレミア勢同士の対戦となることが決まりました。マン・Uにとってチェルシーリバプールのどちらが与しやすいのかは何とも言えないところですが、この勝負強さを持ってすれば、あのトレブルを達成して以来のビッグイヤー獲得はかなり可能性が高いんではないかと私は思っています。