続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

J1第33節 東京1−2大宮

 試合前に土肥のユニフォームと魂を身にまとった塩田。2失点とも彼のせいではないけれど、2失点を喫したことも事実。終了のホイッスルが鳴った後、悔しさで身を伏した塩田。辛いわ。
 シーズンも押し迫ったここに来て初スタメンをつかんだ八田。地に足が付かない雰囲気がビシビシ伝わってきながらも、前半は無難にプレーしました。しかし、トップレベルで90分戦うことの経験が無い彼にとって、後半は本当に「未知」だったでしょう。事実スピードと判断が鈍り、1失点目の原因となるミスを犯しました。ただ、これだけをとって彼を責める事は出来ません。いくら準備は怠ってこなかったとはいえ、こんな異様な雰囲気の試合にいきなり放り込まれたら、そりゃ誰だってひるみますから。辛いわ。
 「今季を象徴する」といってしまえばそれまでの試合。そんな簡単な一言で片付けたくは無いけど、そんな簡単な一言がしっくりきてしまう試合。とにかくホームで勝てなかったなぁ。本当に全員で喜びを分かち合える機会が少なかった。辛いわ。


 正直に言いますが、試合が終わってから涙がこみ上げてきました。悔しさなのか、辛さなのか、歯痒さなのか、寂しさなのか。自分でも何がなんだかよく分からない感情が、私の目に涙を作りました。ヒロミが挨拶で何を言ったのか、はっきり覚えていません。選手達がバックスタンドで礼をする間も、どこを見ていたのか分からないくらい、心ここにあらずという状態でした。
 でも、ふと見上げたビジョンに映った土肥と福西の笑顔、そして「らしくない」胴上げを、嫌がる素振り一つ無く受ける姿。福西なんかは胴上げされながら手を振ってましたからね*1。そんな二人が見せてくれた笑顔に、本当に救われました。せっかく笑顔で別れを告げてくれるのに、こっちが泣いてたらダメですよね。そう思った瞬間、この事実にしっかりとした区切りをつけられたんじゃないかと思っています。
 人は幾千の人間と出会い、その全ての人と必ず別れを迎えます。「別れるのが怖いから」といって、出会いを怖がる、避ける人もこの世にはたくさんいます。けれど今日は「出会いの素晴らしさ」を心の底から感じました。あんなに素敵な人と出会えたことの素晴らしさを。
 あ、でもまだ終わりじゃないですよ。来週は小瀬で最終戦がありますし、天皇杯も残っています。今度は、歓喜の涙を流したいものです。


P.S 降格争いに足を突っ込むことは、絶対に避けたいこと。それは分かっているんですが、今日の大宮アルディージャが見せてくれた「一体感」は、ものすごく羨ましく感じられました。

*1:これは私の勘違いかもしれませんが、小さいジェスチャーで「俺ファンに手を振るから、こういう角度で胴上げしてくれ」ってみんなに指示していたように見えました。