続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

07−08 その21 プレミアリーグ アーセナル−リバプール

 プレミアで無敗をキープする、しかしその内容は明暗くっきり分かれているといっていい両チームの対戦でした。
 試合はいきなり動きました。7分、エリア前でのファウルで得たフリーキックをジェラードがぶち込んでリバプールが先制。その後は「細かく繋ぐ」アーセナルと「奪って速攻」のリバプールという構図になっていきましたが、リバプールはトップ(主にトーレス)でボールが収まらず、徐々にアーセナルがペースをつかんでいきますが、リバプール守備陣が最後のところで簡単にプレーをさせず、1−0のまま前半は終了しました。後半も基本的な戦い方は変わりませんでしたが、トーレスに代わって入ったクラウチがしっかりと試合に入ることができ、幾度もポストプレーからチャンスを演出。また、51分には素晴らしい胸トラップからのシュート、63分にはヴォロニンからのスルーパスを受けてのシュートと決定機をつかみましたが、ここを決められず1−0のまま残り10分。アーセナルもやや疲れが見えてきてパスが乱れるなど、このままリバプールがいけるかな?と個人的に思ったその刹那、左サイドでボールを持ったフレブが3人に囲まれながらもスルーパス。これに反応したセスクが冷静にレイナとの1対1を制してゴールゲット。同点に追いつきました。その後はアーセナルが86分(セスクのシュートはポスト、こぼれ球をフリーでベントナーが打つも、ふかす)、リバプールが89分(クラウチポストプレーからジェラードがエリアに侵入しシュートを放つも、ギャラスが身を挺してブロック)にビッグチャンスを掴むも決められず、このまま試合は終了。見応え満点の試合は、痛み分けに終わりました。
 ホームのリバプールから。前半は戦術的には「キック&ラッシュ」のような形を選択しましたが、ロングボールの精度を欠いたり、トーレスのコンディションが万全ではなかったせいもあってボールがほとんど収まらず、先制しリードはしているものの、やや劣勢の形でした。しかし、後半頭からクラウチを投入したのは大正解。ボールはしっかり収まりますし、そのホンのわずかな時間が後方の上がりをすごく促していました。2つの決定機のうちどちらかを決められていれば最高でしたが、これだけのプレーを見せてくれれば、今後も出番は増えるでしょう。結果的にはアーセナルの2本のどフリー外しに助けられた引き分けで、満足できる試合だったとは言い難いところもありますが、CL含めて悪い流れが続いていた中でこれだけの試合が出来たのは、素直に収穫として受け入れるべきだと思いました。
 一方のアーセナル。昨年の1年間を捨てて、というのは言い過ぎですが、ベンゲル監督が我慢して我慢して作ってきたものが今季はまさにはじけてますね。この日もとにかく繋ぎに繋ぎに繋ぎに繋ぐサッカーで、そのパスの種類も縦への早いもの、パスアンドゴー、ワンツー、トライアングルパスと多種多様。この日のリバプールのプレスは相当プレッシャーの強いものだったと思いますが、苦にせず繋ぐシーンが多く見られて、もう恐れ入りましたの一言。ベンチの層が厚いとはいえないので、怪我人がものすごく怖いところですが、フルメンバーが揃っている限りは、しばらく走り続けられるんじゃないかと思います。
 しかし、凄くいいテンションの試合でしたわ。