続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

CLベスト8

マッチデイ1の結果
マッチデイ2の結果
 現時点ではリバプールアーセナルの1戦しか見ることができていませんが、その1戦があまりにも素晴らしすぎて、改めてヨーロッパトップクラブのレベルの高さを感じる次第です。
 一言で感想を言うならば、「普通はアグリゲート3−2でアーセナルが勝ち抜けるべき試合展開だった」という感じでしょうか。先制しながらも追いつかれるという1stレグと同じ展開に持ち込まれ、なおかつフェルナンド・トーレスゴラッソで勝ち越され、その後明らかに疲弊してしまった*1中でなんとか掴んだ決定機をアデバイヨルが外してしまい、ファン・ペルシーとウォルコットを投入するもギアが再度MAX入ることがないまま、残り(ロスタイムも含めれば)10分を残すのみ。そのまま延長→PKとなだれ込めるかと言われるとそこまでの体力的余裕がアーセナルにはなく、どう頑張っても時間が経つごとにアーセナルの勝利が遠のいて行くという印象を私は持って見ていました。そんな中で生まれた84分のアデバイヨルのゴール、というよりはウォルコットのスーパードリブル。もちろんウォルコット自身は途中から出てまだ10分ちょいなので体力万全で、前に味方が誰もいない状況だったのでドリブルを選択したのは当然の選択だと思うんですが、この大一番で19歳の新鋭が、マラドーナやメッシ、オワイランのごぼう抜きに勝るとも劣らない見事なドリブル突破を見せてしまうことにとんでもない驚きを感じますし、ホームであそこまでぐうの音も出ないほどのスーパーなプレーを見せられて勝ち越されてしまったのであれば、普通のチームなら切れてしまってもまったく不思議ないと思うんですよ。見ているファンもそうですし、実際にプレーしていたアーセナルの選手やスタッフも、きっとあのゴールが決まった時点で勝ったと思ったはずです。
 けれど、終わって見ればアーセナルは敗れたんですよね、2点差を付けられて。さらに言えば、あのPKのジャッジは非常に判断の分かれるところですし、カイトは前線で1枚残っていたバベルを狙って前線へ蹴り出したとは到底思えないんですよね。けれど、ジェラードには「こんな完璧なPK久々に見たよ」ってぐらいのキックを決められ、バベルには無情な走り合いの末にゴールを決められたんですよね。何だかあの激闘から一晩たった今も2−2になってからの10分間にテレビの中で起こっていた出来事が信じられなくて、「○○ですよね」みたいな書き方になってしまうんですが、ひとつはっきりしていることは、皆さんも言われることですけど「アンフィールドすげぇよ」という点なんでしょうね。
 勝ったリバプールチェルシーと準決勝でぶつかります。「またかよ!」な訳ですが、3年前のあの時と同様の「チェルシー=プレミアにも力を入れないといけない、リバプール=CL1本」という状況を考えると、またしてもリバプールか?と言う気がしないではありません。そして敗れたアーセナル。セスクが終始うなだれてピッチを後にして行く様子がテレビで見て取れました。確かに、ベンゲル監督が求める美しいサッカーをピッチで繰り広げ、今季のプレミアを、そして世界を驚かせたアーセナルがついぞ無冠で終わる可能性が高まったわけです。けれど、悔しいでしょうけど悔いる必要はこれっぽっちもありませんよ。この日は敗れてしまったけれど、そして仮にプレミアを制覇できなかったとしても、下を向く必要は1ミリもありませんよ。この悔しさは必ずや来季以降に生きてくるはず。さらに進化したアーセナルの姿を、私は楽しみに待ちたいと思います。
 あ、その前にプレミアでもう一波乱起こして欲しい…けれど、この厳しい状態の中ですぐさまユナイテッド戦というのは、厳しいよなぁ。

*1:あのアーセナルパスミスを連発し、DFもクリアボールが前に飛ばず横やら上に飛ばすのが精一杯だったというのは、1、2月頃の戦いを見ているときには考えられなかったですね。