続々々・メガネのつぶやき

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18年Jリーグ観た記 其の18 名古屋-広島

 再開初戦もG大阪相手に4-0と快勝し、首位をひた走る広島。対するは14試合勝ちがなく、再開初戦の浦和戦もセットプレー3発に沈んだ名古屋。首位対最下位の対戦、勝ち点を得たのは。

 

 

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(守備時フォーメーション)

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短評

 名古屋は中断期間に補強した4選手をすべてスタメン起用。中でもエドゥアルド・ネットは川崎時代よろしく攻撃時には最終ラインに頻繁に下り、ビルドアップの起点となる役割を担う。

 対する広島は、立ち上がりからネットが下りたあとに中盤にポツンといる形になる長谷川に対して主に青山が飛び出していって監視。さながら中盤ダイヤモンド型の4-4-2のような立ち位置で、名古屋のビルドアップを阻害しにかかる。結果、ボール支配はやや名古屋が優勢も、広島守備陣に冷や汗をかかせるまでの場面は作れない。

 一方の広島はいつもと同じ、カウンターとサイドアタック。16分には柴崎のクロスから柏が、25分には和田のクロスから工藤が、32分にはCKのボールからパトリックがそれぞれヘディングシュートを放つも決めきれず。スコアを動かせない。

 すると30分を過ぎるあたりから名古屋は前田がいいアクセントに。良くも悪くも繋ぎにこだわるチームにあって「異質」なタイプであるが、それがむしろ光る場面も。36分のシュートシーンはまさにその象徴か。また、46分にはジョーが素晴らしいボディバランスからオーバーヘッド気味のシュートを放つも、林はここは好セーブ。前半は0-0で折り返す。

 後半葉、広島が先にボールを保持する展開に。名古屋はなんとかブロックディフェンスで対応しようと試み、中は上手く閉じられていたが、前半から引き続きサイドアタックには手を焼き、59分にはパトリック、61分には柏がこれまたヘディングで決定機を得るがネットは揺れず。

 ここからは両チームとも暑さの影響からか切り替えが遅くなり、中盤がやや広くなる。カウンターなら広島が1枚上で、76分には途中投入されたティーラシンが起点となりチャンスを得るが、やはりゴールは生まれず。丸山、中谷の新CBコンビは、この時間頑張りが目立っていた。

 そして名古屋はここから意地の反撃。87分にはシャビエルからの絶妙なクロスをジョーが合わせてネットを揺らし、名古屋が待望の先制点・・・かと思われたが、オフサイドの判定。スローで見る限りは、確かにオフサイド

 このままアディショナルタイムまで名古屋の時間は続いたが、最後までスタジアムに歓喜は生まれず。どちらかといえば、広島が勝ち点2を落とした印象もある引き分けに終わった。

 

MVP:ランゲラック(名古屋)

 広島が勝ち点2を落としたのは、間違いなくランゲラックのスーパーセーブがあったから。3つ、4つの難しい枠内シュートをスムーズな動作でセーブ。敵将は試合後に「お互いに決定機は作ったと思います。その中でわれわれのほうが決めなければいけないシーンはあったと思います。」と語ったが、決めさせなかったプレーぶりは賞賛に値するのではないか。

 しかし、これだけ素晴らしいゴールキーパーを抱えていながら17試合で33失点。過去を振り返っても仕方ないが、何がどうなればこうなるんだ?というのも、風間監督のチームらしいといえばらしいのかもしれない。