続々々・メガネのつぶやき

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17年Jリーグ観た記 其の44 J1 柏-鳥栖

 一時の勢いには翳りが見え隠れするものの、依然上位に位置する柏。優勝争いに残るためにはホームで勝ち点3が欲しい1戦、迎えるは連勝中の鳥栖。結果は。

 

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短評

 鳥栖は立ち上がりから守備で見せる。攻撃時は豊田、イバルボの2トップ+トップ下水野という並びだったが、守備時は豊田を1つ下げ、水野とともに大谷、小林をしっかりと見て、中から外・縦への展開を防ぎにかかった。

 対する柏も、10分強はこのやり方にてこずったが、15分を迎えようとするあたりにはしっかりアジャスト。特に中山、中谷の両センターバックへほぼプレッシャーが無かったこともあって、持ち出しも含めてセンターサークル付近で数的優位をしっかりと作りながら、外のクリスティアーノ、伊東を上手く使えるようになった。

 するとフィッカデンティ監督は3センターハーフから2センターハーフ+2サイドハーフの4-4-2にシフト。相手とシステムを噛み合わせ、得意とする1対1、フィジカル勝負の守備に切り替える。その直後、カウンターからイバルボが超決定機を得るも、まさかのシュートミス。さすがにこれには声が出た(苦笑)

 その後は柏がしっかりと人数をかけて攻める、鳥栖は奪ってからのカウンターと攻めては明確に。支配率やシュート数、コーナーキックの数などスタッツには差ができていたが、互いにポジティブな感触を得て、前半を終えた。

 後半。鳥栖はわずか開始5分で水野→青木の交代とともに3バック&3センターハーフへと再変更。前半は相手に合わせる形で試合のリズムを変えたが、今度は自ら動いて試合のリズムを変えにかかった。

 ただ、前半のシステム変更ほどインパクトはなく、柏は冷静に対応。58分にはキム ボギョンのスルーパスからクリスティアーノがエリア内へ侵入したり(PKが妥当なように見えたが…)、ディエゴ オリヴェイラのキープからクロスやシュートに繋げたりと鳥栖ゴールを脅かすが、鳥栖守備陣が身体を張って防ぎ、権田も集中したセーブを見せ決してネットは揺らさせない。

 70分台にはイバルボが個の強さ、上手さを見せチャンスを演出したかと思えば、80分にはコーナーキックの守備からカウンターを発動し、伊東が快足を飛ばして独走。権田も外してあとは流し込むだけ…を決められなかったが、互いに勝ち点3に意欲を見せ続ける。

 終盤にはディエゴ オリヴェイラ、キム ボギョンが相次いでこの試合2枚目のイエローカードで退場するなど、柏にとってやや厳しいジャッジが続き、鳥栖がわずかな時間ながら数的優位を生かして攻めにかかるが、ゴールは生まれず。見ごたえある試合は両者勝ち点1を分け合う結果に終わった。

 

MVP:三丸 拡(鳥栖

 今季、5月までに5試合先発で出場していたが、そこから約2ヶ月リーグ戦の出場はなし。前節の吉田の負傷を受けて久々に回ってきた先発の機会だったが、攻めては何本か可能性のあるクロスを供給し、守備でもクリスティアーノ相手に臆することなく応対。ゴール前でシュートやクロスに対し、身体を投げ出して弾くシーンが1つではなかったなど、気持ちも見せた。

 MVPというよりはMIP的なイメージだが、吉田の不在を大きな痛手にせずに済みそう、と思わせるパフォーマンスだったと思う。

 

MWP:なし

 全員がしっかりと出し切った好ゲーム、悪い意味で目につく選手は一人もいなかった。よって、選出なし。