続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

17年Jリーグ観た記 其の43 J1 浦和-大宮

 ついにペトロヴィッチ体制に終止符を打った浦和。堀新監督のもと、立て直し初戦の相手は大宮、さいたまダービー。浦和が再浮上のきっかけを掴めたのか、はたまた大宮が残留争いを生き抜く結果を見せたのか。

 

f:id:re-donald:20170811083113j:plain

 

短評

 立ち上がりに存在感を見せたのは、大宮に新加入したカウエ。アンカーの位置から長短のパスを織り交ぜてボールを散らし、上手く中→外のアクセントになれていた。対する浦和もボール保持にこだわりすぎることなく、相手の嫌なところをついていこうという意識を見せ、互いにアグレッシブな入りを見せた。

 守備に目を転じると、大宮は立ち上がり5-3-2で始めたが、ファーストプレスがハマらず、またカウエがやや前に意識が強すぎ、真ん中を空けてしまうシーンが見られたためか、12分頃からは5-4-1にシフト。一定の防波堤を築きにかかる。対して浦和は、同じく5バックになるが、大宮よりは前で奪おうとする意識が高いように感じた。

 ただ、5-4-1に変えた後も大宮はボールホルダーにプレッシャーをかけられず、フリーで長いボールを蹴られ、最終ラインの裏を突かれる場面が目立つ。すると26分、浦和のセットプレー二次攻撃の流れで奥井がエリア内でハンドボール。浦和にPKが与えられる。これを興梠が冷静に沈め、浦和が先制する。その後、大宮は引き続き中→外の出し入れで反撃を試みるが、前半はこのままスコアが動かずに終えた。

 後半。互いにハーフタイムの整理が上手くいったのか、守備側が攻撃側を上回るシーンが増え、入り15分は互いに攻め手を欠く流れに。

 こうなると怖いのはミスとなるが、それを犯したのは浦和。66分、自陣の間接フリーキックで宇賀神が何気なくボールを蹴ったところ、相手の遠藤と意図が合わず、ボールはマルセロのもとに。そのマルセロからパスを受けたマテウスが見事なコントロールショットをゴール左隅に決め、大宮が同点に追いつく。

 しかしそのわずか3分後、森脇のサイドチェンジから菊池が縦に仕掛けてクロスを入れると、加藤が中途半端なプレーでボールを弾ききれず、詰めていた柏木が労せず流し込んで浦和がすぐに勝ち越しに成功した。

 その後は浦和がチャンスを掴みつつ、上手く受け流して時計を進めていたが89分、岩上のクロスを瀬川がヘディングで合わせると、西川にとってはなんともいじらしい起動を描き、頭の上を越えてゴールに吸い込まれ、再びタイスコアに。このまま試合は終わり、さいたまダービーは痛み分けに終わった。

 

MVP:なし

 なんとか誰かを選びたかったが、エルゴラ風採点でいうと6.0を上回る選手が見当たらず。瞬間的に存在感を見せた選手は両チームとも複数いたが、90分を通してMVPに挙げられるほど好パフォーマンスを見せた選手はいなかったように思う。

 

MWP:奥井 諒(大宮)

 攻撃面ではある程度存在感を見せられていたが、守備面では不満が残った。中でも、若干自分が不利になった際に足を高く上げてしまったり、イリーガルな手を使い方を見せてしまったりと、やや荒っぽいプレーが散見され、失点につながるエリア内での不用意なプレーもあった。