続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

ふと気になったので、ちょこっと調べて見た スケート編

 ウインタースポーツの祭典、冬季オリンピック2010バンクーバーまで、今日であと1ヶ月となりました。そこで、各競技の注目選手などについて、本当にサクッとですが調べて見たので、まとめます。今日はスケート編。まあ、大いに抜けてる部分や評価間違いをしていると思いますが、平にご容赦いただくか、突っ込んでいただけるとありがたいです。

フィギュアスケート
男子…高橋大輔織田信成小塚崇彦
女子…安藤美姫浅田真央鈴木明子
アイスダンスキャシー・リードクリス・リード

 あまりメダル、メダルと言いたくはありませんけど、それでもメダルを一番期待できるのがフィギュアスケートなのかなと。ただし、金メダルへの道は一筋縄ではいかないでしょう。それは、男子ではエフゲニー・プルシェンコ(ロシア)、女子ではキム・ヨナ(韓国)の存在があるから。
 プルシェンコは膝の怪我などの影響でトリノ五輪後に一度は競技生活から離れましたが、今シーズン満を辞して復活。GPシリーズはロシア大会1戦のみの参戦でしたが、そこで2位の小塚に25点もの大差をつける圧勝劇を演じて見せ、「帝王ここにあり」を内外に改めて知らしめる格好となりました。その後のロシア選手権でも、271.59点という世界最高得点(ただし、ISU非公認試合のため参考記録)を叩き出したようで、膝の状態は決して万全ではないとのことですが、高橋、織田にとっては「高い壁」である事に疑いの余地はないでしょう。むしろ、ノーミスで演技されたら抗いようがない、ぐらいのレベル差はあるかもしれません。その他にもGPシリーズで実績を残しているエバン・ライザチェックジョニー・ウィアージェレミー・アボット(アメリカ=決定はこれから?)、トマシュ・ベルネルチェコ)、ブライアン・ジュベール(フランス)、ステファン・ランビエール(スイス=まだ代表確定ではない様子)、1つ下になるかもしれませんがケビン・ヴァンデルペレンベルギー=まだ代表確定ではない様子)、ミハル・ブレジナチェコ)といった多士済々なメンバーが揃うはずですから、表彰台への道はかなり厳しいものになるでしょうね。高橋はフリーで落ちることなくやり切れるパワー、体力が戻っているか、織田はジャンプをノーミスで飛びきれるか、小塚はノープレッシャー、無欲で滑りきれるか、この辺が鍵になるんじゃないかと見てます。群雄割拠、やる方は凄くしんどいでしょうけど、見る方はすごく楽しみですよ。
 女子も、キム・ヨナにノーミスで演技されたら金は厳しいかもしれません。唯一プログラム構成等で対抗しうる浅田が、心身ともにどこまでピークに持ってこれるかが大きなポイントになるでしょうね。安藤は4回転サルコウを組み込んで「爆発」に賭けるのか、それとも、昨シーズンあたりからグッと増した「安定」に頼るのか、その決断が楽しみです。鈴木は持ち味である「楽しい滑り」をやりきって、あとは運を天に任せると言ったところでしょうか。いずれも表彰台の可能性は十分あると思うので、頑張ってほしいと思います。その他ライバルは…ジョアニー・ロシェット(カナダ)、キーラ・コルピラウラ・レピストフィンランド)、カロリーナ・コストナー(イタリア)、レイチェル・フラットキャロライン・ジャン長洲未来アシュリー・ワグナーエミリー・ヒューズといったアメリカ勢でしょうか。個人的には、アリョーナ・レオノワ(ロシア)とエレーナ・ゲデバニシビリグルジア)に注目です。ズバリ、タイプなんです(笑)


 アイスダンスのリード組は、本人たちも語るとおりトップ10入りが現実的な目標でしょう。ちなみに、GPシリーズのトップ3は、金がメリル・デイビスチャーリー・ホワイト(アメリカ)、銀がテッサ・ヴァーチュ、スコット・モイア組(カナダ)、銅がナタリー・ペシャラ、ファビアン・ブルザ組(フランス)だそうです。ここに、ダニス・ベルビン、ベンジャミン・アゴスト組(アメリカ)、アンナ・カッペリーニ、ルカ・ラノッテ組(イタリア)あたりが絡んでメダル争いを繰り広げるんではないかと。
 ペアは、申雪・趙宏博組(中国)が悲願の五輪金メダルを獲得できるかが一番の注目でしょう。ソルトレイクでは五輪史上初の4回転スロージャンプに果敢に挑むも、あと一歩のところで転倒しそれが響いて、トリノでは、趙宏博がシーズン前に負ったアキレス腱断裂の影響でともに銅メダル止まり。しかし、トリノ後に長く休養を挟んで(プロとして活動してましたね)迎えた今シーズンは、ファイナルを含むGPシリーズ3連勝と絶好調。この勢いで、金メダルを奪えるかどうか。ライバルはGPファイナルに出場したその他5組、龐清・佟健組張丹、張昊組(中国)、アリオナ・サフチェンコ、ロビン・ゾルコビー組(ドイツ)、マリハ・ムホルトワ、マキシム・トランコフ組川口悠子アレクサンドル・スミルノフ(ロシア)でしょう。日本人的には、井上怜奈ジョン・ボールドウィン(アメリカ)にも注目したいですけど、今季はあまりいい状態ではないようで。もしでてこられるようなら、応援したいです。


スピードスケート
男子…及川佑太田明生加藤条治長島圭一郎小原唯志、杉森輝大、羽賀亮平、土井槙悟、出島茂之、平子裕基
女子…岡崎朋美小平奈緒新谷志保美吉井小百合高木美帆田畑真紀、石沢志穂、名取英理、穂積雅子

ショートトラック
男子…藤本貴大、吉沢純平、高御堂雄三
女子…桜井美馬酒井裕唯伊藤亜由子小沢美夏貞包紘子

 スピードスケートから。とりあえず頼りになりそうなサイトがISUのオフィシャルページぐらいで、しかも全て英語なのでかなりやっつけですがお付き合いください。外国人選手の名前も、正しい読みが全く分からないので、アルファベット表記のままで行きます(笑) で、男女ともここまでワールドカップは5戦を消化(ただし、一部距離は4戦)。男子から距離別に順を追ってみていきましょう。
 500m。日本代表の顔ぶれをサッと見て、一番メダルが期待できるのがこの距離だと思いますが、現在ポイントランキングは1位がLee Kang-Seok、2位がLee Kyon-Hyukとともに韓国勢。韓国と言えばショートトラックというイメージが強いんですけど、最近はスピードスケート部門でも台頭が目立つようで、特にLee Kyon-Hyukの方は、3戦目の2本目から3連勝中と目下絶好調。しかも、いずれも34秒台前半の早いタイムと中身も伴っている感じで、日本勢にとっては高い壁となりそうです。さらに言えば、3位Mika Poutalaフィンランド)、4位Tucker Fredricks(アメリカ)までが一歩抜けているようで、長島、加藤、及川はやや離された5〜7位というやや厳しい状況(4位フレデリックスと5位長島のポイント差は61)。ただ、長島、加藤は第2戦でそれぞれ1着に入ったり、及川も第4戦1本目でLee Kyon-Hyukと0.01秒差の34秒27という好タイムを叩き出すなど、決してノーチャンスではない印象。ピーキングが上手くいけば…といったところでしょうか。
 1000m。ここはShani Davis(アメリカ)がなんとここまで4戦4勝。2位とのタイム差も、一番詰め寄られて0.4秒差と内容も圧倒的で、よほどのアクシデントがない限りは他の選手が太刀打ちするのはかなり難しいでしょう。残る表彰台の2つを韓国勢とオランダ勢で争うという構図になると見ていい気がします。日本勢のポイントリーダーは長島ですが、1000mでの出場権は得られず(500m専念?)、次ぐのは羽賀になりますが、その羽賀もディビジョンBで5、6位という程度。杉森もディビジョンAで最下位を争うレベルですし、選考会のタイムなどをみても、メダルを狙うのは難しいでしょう。
 1500mもShani Davisの独壇場。ここまで5戦4勝で、第5戦では世界新記録を叩き出し、唯一敗れた試合も1位との差はわずか0.05秒と、準パーフェクトと言っていい内容ですからね。その第4戦で勝ったChad Hedrick(アメリカ)が対抗馬…と言いたいところですが、やや成績にムラがある感じ。それならば、常に安定した結果を残しているHavard Bokkoノルウェー)の方が番狂わせの期待感は感じさせるかと。あとは、地元カナダ勢のDenny Morrison(ランキング4位)、Lucas Makowsky(6位)が、大声援を味方にして躍進できるかが注目でしょうか。日本勢では、ディビジョンBながら第5戦で2位に入った杉森がどこまでやれるか、ですね。
 5000、10000mは「長距離王国オランダ、ここにあり」といった感じ。何せ、ランキング上位5人のうち3人がオランダ勢ですからね。中でも、Sven Kramerは出場した4戦全て(5000mが3戦、10000mが1戦)で勝利を収めており、本番も金メダル最右翼でしょう。その他常に2、3位に食い込める安定感が持ち味のBob de Jong、そこからは1枚落ちるもののCarl VerheijenWouter Olde Heuvelといったあたりも上位をうかがっており、層の暑さは磐石です。その他では、Sven Kramer不在の第5戦で勝利を飾ったEnrico Fabris(イタリア)や、こちらも安定感のあるIven Skobrev(ロシア)、1500mでも期待ができるHavard Bokkoあたりが有力候補でしょうか。日本勢では平子が8位入賞にどれだけ近づけるか(ディビジョンAの第1戦で12位と健闘している)が注目になりそうです。団体追い抜きは、ランキングだけ見れば、「オランダ≧ノルウェー>カナダ≧アメリカ≧イタリア>日本≧スウェーデン>その他」という感じです。ただ、アクシデントが起こりやすい種目ですから、何が起こるか分からないです。


 続いて女子。500mから行きましょう。男子同様、女子でもメダルが一番期待できる距離と言っていいでしょう。その筆頭が小平。第1戦1本目では3位に入り、その後もタイム差はばらばらですけど、コンスタントに上位に顔を出し続けていますからね。吉井もトップ5に顔をのぞかせる実力はありますし、岡崎はいうまでもなくその経験が、トリノのような結果(3位と本当に僅差の4位)に繋がる可能性は十分ありますしね。新谷は37秒台を出せるか、自分との勝負になりそうかな?しかし、ライバルは超強力。中でも、Jenny Wolf(ドイツ)とWang Beixing(中国)の2人で、ここまで4戦8本全ての優勝を分け合っていて(Wolfが6勝、Wangが2勝)、本番でもこの2人のデッドヒートが見られそう。また、Lee Sang-Hwa(韓国)も十分にトップを狙える力があるようですし、メダル争いという意味では、Annette GerritsenMargot Boer(オランダ)やYuliya Nemaya(ロシア)も注目でしょう。
 1000mでは、Christine Nesbitt(カナダ)が男子のShani Davis同様ここまで4戦4勝、2位との最小タイム差0.45秒と圧倒的な強さを見せていて、断トツの優勝候補。続くのが、500mでも有力候補のAnnette GerritsenMargot Boer、小平、Wang Beixingや、Monique Angermuller(ドイツ)、Kristina Groves(カナダ)といったところでしょうか。その他日本勢では、日本マスコミ大注目の中学生、高木がどこまでやれるのか。自己ベストがどれぐらいなのか全く分からないので、ここでは評価保留にしますが、純粋に楽しみです。吉井はまずは8位入賞がターゲットだと思いますが、ハマれば一気に駆け上がれる可能性もあるので、こちらも楽しみ。1500mもChristine Nesbittの強さが目立ちはしますが1000mほどではなく、同じカナダのKristina GrovesBrittany Schusslerであったり、Ireen Wust(オランダ)、Martina Sablikovaチェコ)にも十分チャンスがありそう。日本勢も、田畑は第5戦では4位と健闘しており、まずは8位入賞をターゲットにして、さらにその上を期待したいところですし、その田畑や小平を抑えて選考会トップのタイムを出した高木にも期待が集まりますね。
 3000、5000mは、Martina SablikovaStephanie Beckertを中心に、Daniela Anschutz Thoms(ドイツ)、Kristina Grovesが続き、日本勢も、3000mで穂積に、5000mで石澤に十分チャンスがありそうな印象です。団体追い抜きは、男子同様ランキングを鵜呑みにすれば「カナダ>ロシア>ドイツ≧日本≧オランダ>その他」という感じ。日本は小平、高木、田畑、穂積と短中長距離のバランスが非常にいい布陣。これは期待していいんじゃないですか?


 ショートトラックはさらに簡単に(笑) 男女ともに、カナダ、韓国、中国、アメリカの4強で争われることが多くなるでしょう。さらに言えば、男子は韓国、女子は中国がメインになりそうで、カナダ、アメリカ勢がどこまで割って入れるか、といった試合が多く展開されるんではないでしょうか。日本勢で注目なのは、女子1000、1500mの小沢、桜井と女子リレーあたり。特にリレーは、第2戦で2位、第4戦で4位に入るなど実績は十分。まあ、接触・転倒で思わぬ伏兵が現れることもある競技なので、純粋にその激しさを楽しみましょう!