続々々・メガネのつぶやき

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07−08 その30 セリエA インテル−ミラン

 ことセリエAにおいては明暗くっきり分かれている両チーム。しかし、ダービーにその時の順位なんて関係ありません。85,000人を集めたジュゼッペ・メアッツァでの第266回ミラノダービーです。
 試合が動いたのは18分。ペナルティーアーク付近のFKを得たミランピルロが放ったシュートはものの見事な軌道を描いてゴール左隅に飛び込み、ミランが先制します。しかし、ここで慌てないのが今のインテル。落ち着いて反撃のチャンスを狙い続けて迎えた36分、敵陣深くでイブラヒモビッチがボールをキープし、DFを引きつけたところで後方のカンビアッソへパス。カンビアッソはエリア内でフリーになっていたクルスへクロスを上げ、これを受けたクルスがドリブルを一つ挟みつつ冷静にゴール左隅の狭いところへシュートを決め1−1の同点。前半はこのまま終了します。
 後半立ち上がり、ミランインザーギガットゥーゾを下げジラルディーノ、エメルソンを入れて、一時は流れを引き戻したかのように見えましたが、追加点をつかんだのはインテルでした。63分、サイドからのクロスをマルディーニがヘディングでクリアするも、これを拾ったのはカンビアッソカンビアッソは迷わずシュートを放つと、ヂダの予測ミスもあってゴール正面に吸い込まれ2−1と逆転。その後ミランはカカのボレーが弾かれたり、アンブロジーニがフリーになりながら押し込めなかったりとチャンスを生かせず、このまま終了。インテルが今の力の差を見せる形で勝利を収めました。
 しかし、こんなにも泰然自若としたインテルを見るのは、ある意味違和感がありすぎてなんだかなぁと気がしないではありません(苦笑) それはさて置いて、この日のチーム全体のパフォーマンスが今季の中でも飛びぬけて良かったというわけではないですし、途中でサムエルが怪我により交代を余儀なくされたりとベストな試合ではなかったと思うのですが、それでもさらりとミランを倒してしまうあたりに、余計強さを感じますね。これでウインターブレイクを迎えますが、2008年の最大の目標はこれでCLに絞っていいと思うほど、セリエAでの独走は決定的となった気がします。
 一方のミランですが、クラブW杯の影響もあってか、ガットゥーゾセードルフが疲労・低パフォーマンスにより交代するという厳しい試合になってしまいました。それでも個々の選手が必死にプレーをしていたのは痛いほど伝わってきましたが、それでも同点にすら持ち込めなかったあたりに、今のミランの限界を見た気がします。首脳陣は更なるFWの獲得に色気を持つよりは(ドログバに50億円を超えるオファーを出したとも)、疲弊が著しい中盤の選手を補強するべきじゃないかと思うんですが…。