続々々・メガネのつぶやき

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17年Jリーグ観た記 其の55 J2 大分-千葉

 ともに直近3試合で負け無し、ともに昇格プレーオフ圏内に手が届く位置につけている大分、千葉。大分はリーグホーム戦で千葉に勝利したことがなく、対戦成績も圧倒的に千葉優勢。そんなデータを覆して大分が勝ち点3を手にしたのか、それとも千葉が相性の良さも相まって連勝を伸ばしたのか。

 

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短評

 千葉は今日もハイラインハイプレスを敢行。対する大分は、ゴールキックからの組み立てに対しては前からプレッシャーをかけるも、どちらかといえばブロックディフェンスを意識した入り。それでもベタ引きになることはなく、コンパクトさを保ったブロックを組む。そんな守備に対し、大分は当然裏を意識しながら幅も意識して、千葉は高い位置で奪ってからのショートカウンターとラリベイのポストプレーを組み合わせて攻撃を仕掛ける。

 5分、後藤が相手DFのミスをついてシュートを放つがクロスバー。そこから大分が流れに乗ると思ったが、徐々に千葉のハイプレスに大分が苦しみ、主導権は千葉に。また、ラリベイが真ん中にこだわることなく広範囲に動きながらボールを収めるやり方に対し、竹内が懸命に応対するも食い止めきれず、分厚い攻撃を浴びる。もちろん、その裏返しで大分がロングカウンターに転じる場面もあったが、前半終えてのシュート数は大分4本に対し千葉12本(枠内も1本-6本)。打ち合いの様相ではあったが、千葉がやや優勢な前半だった。

 後半。エスナイデル監督は清武に替えて為田を投入。清武が特段悪かったとは思わなかったので意外な交替ではあったが、終わってみればこれがドンピシャの判断となる。

 53分、左サイドでボールを受けた為田が1対1を仕掛けてクロス。パッと見なんでもないボールだったが、大分GK上福元がキャッチしきれずにこぼしてしまうと、ラリベイが詰めて難なく押し込み、千葉が先制する。さらに68分。再び為田が左サイドをドリブルで進みクロス。船山が難しい体制ながら竹内より一歩先にボールに触ると、そのボールはネットを揺らし、千葉がリードを広げる。

 その後、千葉は攻め急がずボールを回しながら時計を進める。対する大分は前半やや目立たなかった伊佐、川西が効果的に絡み始め、松本も含めて左サイドからの攻撃で千葉守備陣を脅かす。73分にはシキーニョを投入し、さらにギアを上げにかかる。

 すると85分、岩田からパスを受けた後藤が3人に囲まれながらも一瞬のスピードで全員を振り切りエリア内に侵入。迷わず右足を振りぬくと、千葉GK佐藤の頭上を抜きボールがネットに突き刺さって大分が1点差に迫る。

 以降も、大分は同点を目指して攻め続けるがいささか時間が足りず、タイムアップ。千葉が貴重な勝ち点3をアウェーでゲットした。

 

MVP:ラリベイ(千葉)

 2点ともに絡んだ為田も印象的だったが、外で他の選手が躍動する要因となったのは、間違いなくラリベイの存在があったから。

 もう少し中にこだわってというか、固執してプレーするのかなと見ていたので、前半から前後左右流動的に動き回っていたのは驚きましたし、ポストプレー成功率は目方85%と、しっかり収め、しっかりさばけていた。

 そんな仕事をこなしながらもきっちり1ゴール。今季ここまで35試合出場。前半17試合はわずか2得点だったが、その後18試合で14得点とコンスタントに得点を積み重ねていて、いまや欠かせない存在になっていることを改めて感じた。