続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

皐月賞

 まず馬場から書きますが、とにかく昨日の馬場は前・内有利。しかも、いずれもスローの流れではありましたが、上がりが早く、最後のラップも急坂なのにガクッと落ちないという、近年のJRAらしい「G1週だけスピードの出るように細工された」馬場になっています。で、今日はどうか?ですが、4Rの芝1600m戦も、テンの3ハロン−上がり3ハロンの時計が「36.9秒−34.5秒」という超後傾ラップで、上がりの1ハロンごとも「11.9−11.4−11.2」というおよそ中山とは思えない数字が並んでいて、位置取りも勝ち馬は逃げ切り、1〜4着は4コーナー4番手グループ以内と、極端な傾向は変わっていないと見ていいでしょう。あまりこういう予想は好きじゃないですけど、「前・内・逃げ先行>>>後ろ・外・差し追込」という予想を組み立てざるを得ないかと。


 さて本題。もちろん前に行く馬を優先するのは間違いないんですが、展開を読みきるのは困難。しかし、確たる逃げ馬がいなくてペースがそこまで引き締まる可能性は低いこと、今日の芝が昨日と同じかそれ以上に(風の影響もある?)上がりの時計が出る状態であることを踏まえ、上でも少し書いた「超後傾ラップ」を根拠に予想しようと決断しました。そこで、近2走内において「オープンクラス」で、「レースではなく自身の『テンの3ハロン−上がり3ハロン』で上りの3ハロンが2秒以上早い後傾ラップを刻んで」いて、「3着内に好走している」馬がどれだけいるかピックアップしてみます。

メイケイペガスター  共同通信杯  36.2−34.2  3-2-2
レッドルーラー  若葉S  37.4−34.8  7-9-10-10
ナリタパイレーツ  すみれS  38.0−34.4  1-1-1-1
タマモベストプレイ  きさらぎ賞  37.1−34.5  2-2
タマモベストプレイ  スプリングS  36.9−34.8  5-6-5-5
ミヤジタイガ  弥生賞  37.0−34.7  5-5-5-4
マズルファイヤー  きさらぎ賞  36.9−34.7  1-1
コディーノ  弥生賞  36.7−34.7  3-3-5-7
エピファネイア  ラジオNIKKEI杯2歳S  39.7−34.2  2-3-3-3
カミノタサハラ  弥生賞  37.3−34.8  7-7-4-4
フェイムゲーム  京成杯  37.6−34.5  9-9-7-5
フェイムゲーム  京成杯  37.5−34.3  11-11-12-13

(左から馬名、レース名、テンの3ハロン−上がり3ハロン、通過順)

 この中から、「前>後ろ」という要素を組み入れ、プラスいくつかの補足を付け足した最終決断は以下のとおりです。

◎ 10.マズルファイヤー
○ 06.ミヤジタイガ
▲ 04.ナリタパイレーツ
△ 03.レッドルーラー
△ 14.エピファネイア
△ 15.カミノタサハラ
× 01.メイケイペガスター
× 02.インパラトール
× 12.コディーノ
× 14.フェイムゲーム
 

 本命はマズルファイヤー。2走前のきさらぎ賞では36.9秒で入り、道中息を抜けた点は味方しましたが、上りを34秒7でまとめて2着。ラストから2ハロン目は10秒台の脚も使っていて切れる面があることは示していますし、今日の馬場はそのグッと上がったスピードが最後まで落ちづらい点を踏まえれば面白い面があるのかなと。前走も逃げの手を打ち、早めに後続に来られて3コーナー途中から併せる形になってしまい最後バタバタになっても不思議なかった展開ながら、勝ったレッドルーラーから0.5秒差にまとめた負け方も、休み明け含めて悪くなかったかと。また、馬場はスピード寄りながら、血統はチチカステナンゴメイショウサムソンなどの渋いスタミナ血統や、ゴールドヘイロー、母父ブライアンズタイムティンバーカントリーなどダート血統といったパワー寄りになっていて、マズルファイヤーは父ホワイトマズル×母父Saint Balladoで、上にはダートで走っている馬もいるなどパワーは十分な構成。シュタルケJには敢然とハナを奪って、道中はマイペースで進めながらも、やや早めに仕掛けてスタミナ勝負に持っていく騎乗を期待したいところです。
 対抗はミヤジタイガ。前走は10人気の低評価を覆す激走でしたが、内容は早めに動いて後ろにいたコディーノを抑え、前にいたエピファネイアをきっちり交わすという決してフロックではなかったもの。5番手追走からレース上がり3位で超後傾ラップを使える点は今日の馬場に向かないはずがなく、血統的にも中山大得意のネオユニヴァース。それでいて11人気なら本命でもよかったんですが、和田Jがタマモベストプレイを選んで乗り替わりになった点をマイナス評価。しかも、乗り替えた柴田善Jが腰痛のため日曜の騎乗をキャンセルし、代役が田中勝J。一発カマス騎手とは言えここまでバタバタした点はマイナスでしかなく、対抗にしました。和田J、絶対こっちの方が可能性高いと思うのに…。3番手ナリタパイレーツはすみれSでどスローの流れながら上がり最速の逃げ切りを決めている点を評価。大舞台でセオリーにとらわれずに思い切ったことが出来る数少ない日本人ジョッキーと評価している小牧Jが、マズルファイヤーを制してガッツリ逃げる、あるいはチェリーメドゥーサ@2012秋華賞のように思い切ったマクリを見せ、父ジャングルポケット+唯一2200m戦で勝利しているスタミナを活かした競馬ができれば、ひょっとするかもという期待。
 △3頭は不安も大きいけど実力もあり、勝ちきりまであるという評価。レッドルーラーはとにかく後方からの競馬しかしていない点が今日の馬場に全くマッチしないですし、実はキングカメハメハ産駒は皐月賞に弱い点がマイナスですが、もし1頭差し馬枠が3着内に生まれる展開になれば、末脚の威力が一番であることも事実。内を狙うのか、外を狙うのか、いつもより前につけるのか、自身の武器にかけるのか、とにかく難しい騎乗を川田Jは強いられますが、この馬を好走させることが出来れば頼もしいですよ。エピファネイアは福永Jが我慢強く教えてきたことを、前走乗り替わりで騎乗したビュイックJが台無しにしてしまった可能性がある点+シンボリクリスエス産駒がマイル以上のG1を買ったことがない点がマイナス。ただ、手が戻って再度折り合う可能性はありますし、スローに落ち着いたサッとした上がり勝負になれば、ラジオNIKKEI杯の再現があっても不思議ないのかなと。カミノタサハラは前走が展開ドンぴしゃで再現性が薄い+母系が近年の皐月賞としては軽すぎる点がマイナスですが、今世代のディープ産駒はもろもろあって人気がないけどきっちり結果を残しており(先週のアユサンもそう)、4人気なら引き続き高評価してもいいかと。あとは超後傾ラップを刻んだことがある馬を×を押さえますが、どう考えても2000mでは買えないタマモベストプレイを外し、ディープ産駒で前走半年ぶりとしては悪くない競馬を見せたインパラトールを入れます。

複勝 10,04,06
馬連 10−印全部
ワイド 10−03,04,06,14,15
3連複 10−03,04,06,14,15−印全部