続々々・メガネのつぶやき

主にFC東京、サッカー、当たらない競馬予想の3本立て。思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

Jリーグディビジョン1 第27節 東京3−2磐田 レビュー

 この日はまだ病み上がりで、ゴル裏で声出してたらまた喉がやられちまう!と思ったので、久々にバクスタで観戦していましたが、前半はお互いがリスクを負わない攻めに終始し(その分守備のバランスはお互い良かったような)、かつ、沈む西日を遮るのに大苦戦したため、正直長友が飛び出して打ったシュート+権田の中途半端な飛び出しで失点しかけた前田のヘダーぐらいしか記憶にありませんでした(苦笑) しかし、そんな前半からは想像もつかないようなゴールショーが目の前で繰り広げられるわけですから、サッカーってホント分からないし、面白いなぁと改めて思わされました。こんな馬鹿試合こそ、トーキョーらしいですしね(笑) これで、今季バクスタで見た試合(ナビスコ予選山形、同清水、ナビスコ準々決勝名古屋戦+この試合)は4戦全勝!まあでも、次の柏戦にはまたゴル裏に戻ってることでしょうけど(笑)


 正直、何がきっかけでここまで試合の流れがガラリと入れ替わったのかはよく分かりません。でも、東京に関して言えば、「梶山のチャレンジ」と「人を動かす采配がズバリ」の2つなのかなと。赤嶺については、皆さんが盛り上げてやってください(笑)
 まず1つ目。梶山に関しては週中のトーチュウにこんな記事が上がっていて、制約からの解放でどれだけやってくれるか期待はしていましたが、後半のプレーぶりは期待通りかそれ以上。後半最初のビッグチャンスとなった強烈なミドル然り、1点目のシーンに絡んだ飛び出し然り、達也の惜しいFKの前段となったドリブル&切り返し然り。
 でも、一番感動したのが3点目のシーン。もちろん「ジュビロキラー」赤嶺の真骨頂であるファーサイドヘダーも素晴らしかったんですが、それを間接的に演出した梶山のエリアへの侵入は、スタジアムで見た時も、家に帰って録画したものを見直した時も鳥肌ものでしたよ。ここからは合ってるか分からないままグダグダ能書きたれますが、3点目のシーンで長友にボールが出た直後は、エリア内では「平山&赤嶺vs駒野&茶野&金沢」という形が作られ(那須は長友へアプローチしていた)、駒野が視野に入った平山を捕まえ、それを見た茶野が背後にいる赤嶺を見る構図が一瞬出来上がりかけました。しかし、ここで梶山がスッとエリアに入り、ニアサイドに飛び込みます。でも、磐田のボランチの選手がそれについて来れず、駒野が平山を捨てて梶山に行かざるを得ない状況が生まれました。これが結果的には大ファインプレー。那須が梶山のマークに行ったため、当然平山はフリーになります。これを見た上での茶野の選択肢は「スライドして目の前の平山のマークに行く(ベストは、金沢がそれに気づいてさらにスライドして赤嶺を見る)」か「前門の平山、後門の赤嶺どちらにもつかず、ギリギリまでボールの軌道を見極めて、ボールが出た方に体をぶつけに行く」のどちらかになるかと思うのですが、ここで茶野が選んだのは「どちらかと言えば」前者…というよりは、ここで「どちらかと言えば」とあえて書いたとおり、見方によっては茶野は「どっちもできなかった=フリーズしてしまった」ようにも見えるんですよね。平山にも行けず、赤嶺にも剥がされた、みたいな。そして、結果は赤嶺がどフリーになり、ヘディングによる決勝ゴールゲットとなりました。もしかしたら、梶山がここに入ってこれなかったとしても、赤嶺はすでに茶野と金沢の間に上手くもぐりこんでいてクロスに対して体勢有利でしたから、茶野を剥がすことはさほど難儀なことではなかったかもしれません。でも、私は梶山があそこに入ってきてDFと同数、しかも「ニア、ミドル、ファーに1人ずつポジションを取る」という、サイドからのボールに対する理想的な形を作れたことが、この決勝ゴールを得るに至る最大の貢献だったと思っています。
 米本も梶山も、バイタルエリアまで上がって来ることはもはや日常茶飯事といっていいくらい出来ていると思います。けれど、相手に更なる恐怖を与えるには、そこからあと5m、10m前に行ける運動量と勇気が絶対不可欠なわけで。いつも以上に前がかりだったせいか、守備への戻りが遅れた(戻りきれなかった)ことで、相手のカウンターの際に中盤に人が足りないシーンがなかったわけではありませんが、勝たなきゃいけない、点を取らなきゃいけないシチュエーションの中でその勇気を見せてくれた梶山には、素直に賛辞を送るべきでしょう。味スタお立ち台は、平山じゃなく梶山だったって(苦笑)。


 2つ目。これは今後サッカーを知ってる方が詳しく書いてくれるはずなので私は短く終えますが(笑)、京都戦だかG大阪戦だかで失敗に終わった「徳永を1列上げる」形ではなく、「長友を1列上げる」形を取りましたが、結果的にこれが大正解。もともと大学時代はSH(右だけど)をやっていたおかげか、サイドで仕掛けるだけではなく、中へ絞って受ける側に回る動きにぎこちなさはほとんどなく、その動きで2点目を取ってしまうオマケつき。また、長友が高い位置でボールをキープして相手をひきつけることで徳永の上がりが促され、徳永は惜しいミドルを打ててましたし、相手のSB、SHを自陣に張り付かせることができていたのも印象的でした。そしてとどめは、「今ちゃんトップ下の3−5−2」の発動。この情報を知らずにいたので、今ちゃんが高い位置を取ったままだった時には何が起こったのか一瞬パニクりましたが(苦笑)、これもドンピシャ。ヘディングで勝てますし(赤嶺がオフサイドになったシーンは惜しかった〜)、シュートもありますし、短い時間でしたけど磐田がセカンドボールを全く拾えない状況になりましたし。
 備えあれば憂いなしという言葉があります。これまでも城福監督は、「それ、ホントにやるの?」と思わせるようなスクランブル布陣を、ことあるごとに練習で試してきました(文字情報でしか知りませんが)。なぜか試合になると、そんな柔軟な発想が硬直化してしまうこともしばしばありましたけど、手駒の分厚さが日々失われていく中で、無い物ねだりをするだけではなく、無い中でどうスイッチを入れるかというところで結果を残してくれたことに対しては、素直に「参りました!」と平伏するだけですね。ただ、

攻めに出る時に攻撃の選手を投入する以外のことを考えた。新たに投入する選手が必ずしも攻撃的である必要はないという発想。後ろの選手を前に押し出すことで、チームの共通理解として攻撃的になる。それがオプションを増やすことにもなると考えた。

 というコメントを、草民やユースケがどんな気分で聞いているのか、あるいは、城福監督にどこまでの意図があるのかは、意地悪かも知れないけど興味があるなぁ。
 あ、あとは前田がカウンターからシュートを放って、権田が間一髪防いだシーン。あれは権田も素晴らしかったけど、懸命の戻りで前田の「意識レベル」に入り込むことができた徳永の隠れたファインプレーだったかと。前田も、ボールを受けてから2回ほど右後方=徳永の戻りを気にしてて、そのことによって物理的にも(足を振り切れなかった)精神的にもシュートに余裕が無くなり、手が出やすいコースへのシュートになりましたからね。解説の柱谷幸一さんもそう仰ってたんだから、これは間違いないだろう(笑)


 まあ、もっと楽に勝てればそれに越したことはなかったけど、何はともあれ「今季のリーグ戦に向かう姿勢や、シーズンの目標としているところをどうしても見せたかった」(城福監督)試合で勝ち点3を奪うことができました。残り7試合で、ACL圏内の(暫定)3位G大阪までは勝ち点差6。近くて遠い差だとは思いますが、何かを諦めるしかない差だとも思いません。次節は眼前の名古屋。ブルーノが出場停止なようですが、茂庭なり平松なり佐原なり、誰でもいいから総力戦で次も勝つ!瑞穂行くからな!待ってろ、グランパス君!(違うか)


P.S こちらのエントリは、大変興味深く、そして(良くない意味で)ゾクッとする感覚を味わいながら読ませてもらったんですが、前半のバクスタはなんだかみんなが所在無げというか、試合に入り込んでいない、入りきれていない雰囲気はあったかと。ゴル裏の音量なんて試合ごとに差異があって当然だと思ってるので、この試合展開で前半静かだったのは分からんでもないですが、バクスタがこの空気のまま引き分け、あるいは負けを迎えてしまっていたらと思うと…やっぱりゾクッとします。そして、これまた仰るとおり1つ勝ったから、1つタイトルを取ったからどうにかなるもんでもないような気も…。私たちにできることはあるのか、それとも、フロントの次の一手を待つしかないのか…。