UEFAからMVPとベスト23が発表されましたが、負けじと私も独断と偏見で選んでみようかと思います。部門としては「1stベストイレブン」「2ndベストイレブン」「残念イレブン」「未来は明るいぞ!イレブン」の4つです。
1stベストイレブン
GK イケル・カシージャス(スペイン)
DF ハミト・アルトゥントップ(トルコ)
カルロス・マルチェナ(スペイン)
カルレス・プジョル(スペイン)
ジョアン・カプデビラ(スペイン)
MF マルコス・セナ(スペイン)
ダビド・シルバ(スペイン)
ルーカ・モドリッチ(クロアチア)
ルーカス・ポドルスキ(ドイツ)
FW フェルナンド・トーレス(スペイン)
ダビド・ビジャ(スペイン)
まあ、優勝したからというのもありますし、今大会は各国とも良い時と悪い時がはっきりしていた印象で、そうなると高値安定だったスペイン選手が中心になってしまうのはしょうがないですよね。結構ひねるのが好きな私でも、1stチームはこれが精一杯です(苦笑)。
GKはカシージャスで異論はないでしょう。DFは今ひとつ乗り切れなかったセルヒオ・ラモス(後ほど登場)を外して、不慣れな右サイドバックをベースポジションに頑張った*1アルトゥントップを選択。MFはボックス型でもいいですし、セナをボランチに、モドリッチをトップ下に置くダイヤモンド型でもいいでしょう。シルバとポドルスキは完全にポジションが被りますが、どうしてもどちらとも1stチームに入れたかったので、個人的にはシルバを右に回す形で決着を図りました。2トップは相性も考えてこの2人しかいないでしょう。続いて、好みが多分に入った2ndチーム。
2ndベストイレブン
GK ジャンルイジ・ブッフォン(イタリア)
DF ダリヨ・スルナ(クロアチア)
クリスティアン・パヌッチ(イタリア)
ペペ(ポルトガル)
ユーリ・ジルコフ(ロシア)
MF セルゲイ・セマク(ロシア)
クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル)
ウェズレイ・スナイデル(オランダ)
アンドレス・イニエスタ(スペイン)
FW ニハト・カフベチ(トルコ)
ロマン・パブリュチェンコ(ロシア)
まず最初に、UEFA選定の大会MVPとなったシャビが何で2ndチームにもいないんだ!という点から述べますが、ズバリ言えば「途中交代ばっかりだった」から。今大会5試合で先発したうち3試合で途中交代で、しかも60分ぐらいでの交代ばかり。もちろん、アラゴネス監督の信頼がなくてというわけではなく、ある程度最初から決まっていた戦術的交代なんだろうとは思いますし、随所に光るプレーは見られましたが、個人的には「最後までピッチでチームを引っ張っていた選手」こそMVPにふさわしいと思っているので、シャビは違うだろうと。じゃあ誰よ!?と言われれば…マルコス・セナかな。
それは置いといて、2ndチームについて。かなり攻撃的ですね、自分で見ても。GKはブッフォンで異論はないでしょう。DF、特にSBはかなり無理のある(本来本職ではない)人選ですが、それぐらいジルコフとスルナがハイインパクトだったと思っていただければ。CBは目下の成長ぶりを満天に知らしめ(つつも準々決勝では不完全さも見せてしまっ)たペペと、CBとしても遜色のないプレーを見せ、イタリア守備面の崩壊を何とか水際で防いだパヌッチ。同じく奮闘したキエッリーニは後ほど。
MFはセマクを1ボランチとして使い、その前に右からロナウド、スナイデル、イニエスタを並べる形。かなり守備力には不安が残りますが、その半面攻撃に入ったときの破壊力は凄そうだと自画自賛しておきます(笑)。FWは甦りしエース・ニハトと、今大会最もブレイクしたと言っていいパブリュチェンコの2トップ。比較的ポストにもなれる(どちらかと言えばサイドへ流れるプレーが好きなようにも見えますけど)パブリュチェンコと、衛星として動き回れるニハトの相性は悪くないはず。
また、オプションとしてはロナウドを右ウイングに上げ、ニハトを左ウイングに回し、1トップにパブリュチェンコ+中盤はセマクがアンカーの3センターハーフという形に変えることも可能です。…そっちの方がバランスいいのか?まあ、どっちでもいいや(爆)。
続いては、悪ふざけなべストイレブン。まずは、残念イレブン。これは、「大会前はもっと期待していたんだけど、諸所の理由で力を発揮できずに残念な出来だったと感じた選手を集めたイレブン(「ワースト」とは呼びたくないんでこの名称)」です。
残念イレブン
GK ペトル・ツェフ(チェコ)
DF セルヒオ・ラモス(スペイン)
マルコ・マテラッツィ(イタリア)
エリック・アビダル(フランス)
エマヌエル・ポガテツ(オーストリア)
MF アンドレア・ピルロ(イタリア)
ジェンナーロ・ガットゥーゾ(イタリア)
ミヒャエル・バラック(ドイツ)
FW ティエリ・アンリ(フランス)
ルカ・トーニ(イタリア)
マリオ・ゴメス(ドイツ)
GKツェフはらしさを存分に見せながらも、グループリーグ第3節でまさかのファンブルをしてしまうなど不安定さも散見されたため選出。DFは優勝したスペインの中で、最後まで波に乗り切れなかった印象のセルヒオ・ラモス、コンディション調整に失敗し(怪我もありましたけど)オランダ戦惨敗の一翼を担ったマテラッツィ、本人のせいではない部分は勘案しなければいけないものの、イタリア戦で1発退場を食らいチームの足を引っ張ったアビダル、クラブで見せていた動きの半分も出せなかったポガテツの4人。中でもセルヒオ・ラモスはもっとやってくれると思っていただけに、残念です。
MFはサスペンションだった準々決勝で「やっぱいなきゃ困るな」とは思わせつつも、クラブでの不調をそのまま引きずってしまったピルロとガットゥーゾ、チームを救うゴールこそ挙げたものの、最後まで凄みを感じることの出来なかったバラックを選出。それでも互いに決勝トーナメント進出(ドイツは準優勝)を果たしているんですから、レベル高いですよ。FWはかなりバランスが悪いですが(苦笑)、どうしてもこの3人を選びたかったので無理やり左からアンリ、トーニ、ゴメスを並べる形で選出。アンリは怪我で1戦目を欠場した上に、出場した残り2試合も、バルセロナでの「悪くはないんだけど、良くもない」雰囲気をそのまま持ってきてしまった印象で、凄みは全く感じられませんでした。ゴメスは初のビッグトーナメントに物怖じしたとは思わないんですが、らしさが全く見られないまま終了。あれだけ決定機を逃してしまっては、じわじわ焦りが出てきますよねぇ…。それに輪をかけて決められなかったのがトーニ。多分決定機の数から言えばどのFWよりも多かったはずですが、まさかのノーゴール。トーニがそこで決めていれば…というシーンがいくつもあり、イタリア敗退の一翼を担ってしまったことは否定しようがない事実でしょう。ほんとに、残念でした。最後は、このベストイレブン。
未来は明るいぞ!イレブン
GK ホセ・マヌエル・レイナ(スペイン)
DF ジョゼ・ボシングワ(ポルトガル)
ジョルジュ・キエッリーニ(イタリア)
セバスティアン・プレドゥル(オーストリア)
ハカン・カディル・バルタ(トルコ)
MF オルランド・エンヘラール(オランダ)
コリン・カズム・リチャーズ(トルコ)
ドミトリー・トルビンスキー(ロシア)
イヴァン・ラキティッチ(クロアチア)
FW セミー・シェンテュルク(トルコ)
ダニエル・グイサ(スペイン)
これは「今大会開始前の時点でキャップ数が1桁の選手の中で印象に残った選手を集めたイレブン」です。年齢の高い低いは問わず、「キャップ数」で判断しています。
GKは最初いないかと思いましたがレイナがいました、何とか(笑)。まあ、今更「お前の将来は明るいぞ!」と言われたくはないでしょうけどね(苦笑)。DFはミゲルから完全にポジションを奪った感があり、来季はチェルシーへの移籍も決まっているボシングワ、大会前は「敵じゃなくて味方を壊した」と一部から罵られつつも、スペイン戦で出色のプレーを見せたキエッリーニ、大会前にすでにブレーメンへの移籍が決まっていたポテンシャルの高さを存分に見せたプレドゥル、大会前は本当に全く知らなかったんですが、積極的なオーバーラップを含めた攻撃面で存在感を多分に感じたハカン・バルタの4人。特に、ハカン・バルタは取るなら今だ!という気はします。
MFは徐々にしぼんでいった感は否めませんが、イタリア戦でのハイパフォーマンスを買ってのエンヘラール、イーストロンドンへの留学経験もあり、トルコ選手のイメージからは良い意味で大きくかけ離れた、切れのあるプレーを見せてくれたカズム・リチャーズ、出場時間はさほど多くなかったものの、オランダ戦での勝ち越しゴールを始めとした小気味いい動きを見せてくれたトルビンスキー、シャルケで見せていた潜在能力の高さをここでも遺憾なく発揮し、モドリッチ、クラニチャールらとともにクロアチアの攻撃陣を牽引したラキティッチの4人。エンヘラールを1ボランチにして、その前に右からカズム、トルビンスキー、ラキティッチと並べる形です。FWはともに今季のリーグ得点王という肩書きが伊達ではなかったセミーとグイサの2人。両者とも先発フル出場が1試合しかない中でセミーが3点、グイサが2点決めているという決定力は、特筆すべきものがありますね。
P.S 実は、マルコス・セナも1桁キャップなんですが、さすがに年齢的に「未来は明るい!」とまではいえないので、ここでは外しました(笑)
*1:大事なところではMFとして使われましたけど。