続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

2023年 Jリーグ第8節&ルヴァンカップGL第4節「今頃のリスタート」

 今回もまた、仕事の慌ただしさにかこつけてまとめての感想となります。今週末は…試合が土曜だし、単独で書けるといいなぁ。

 

 また、前回のエントリ(https://re-donald.hatenablog.com/entry/2023/04/09/173825)を読んでいない方は、そちらからお読みいただけると文脈が繋がって意図が伝わりやすいと思います。気が向いたならば、先に前回のエントリをなにとぞ。

 




 前回のエントリは、湘南戦(2-2のドロー)後、アルベル監督・選手のコメントが公に出る前に書きあげました。その文中で、

個人的に今アルベル監督に期待したいのは、結局自分がFC東京にもたらせるものがなんなのか?を改めて逃げずに、断言することです。リアリストでも夢見がちでも、ボールを愛するでも勤勉に動くでも、優勝したいでもトレンドを作りたいでも、単なる負けず嫌いなんです!でも実は何も持ってません!でも、何でもいいです。こちら側が「もうええわ!」と思わず言いたくなるぐらい、ズバッと自分の核を示してほしいと思っています。

 と書きましたが、直後に公になったアルベル監督のコメントに、このような一文がありました。

パスやテクニックで試合を支配したい思いがありました。ですが、その点でチームとして苦しんでいるのが現状です。

(中略)

このクラブの監督として、私には将来に向けて何かを残したいという想いがあります。なぜならば、私が愛してやまないボールを大切に繋ぐスタイルは、チームやアカデミーの選手たちに対して多くのものをもたらしてくれると信じているからです。

(中略)

一部の選手がメンバーに名を連ねた時だけ機能するスタイルというのは、クラブに対して長期的に安定感のあるサッカーはもたらしてはくれません。一方で、先ほども話した通り、私の愛してやまないこのスタイルは、クラブに安定感のある成功をもたらしてくれることでしょう。

(中略)

私は明確なアイディアを持っています。昨シーズンは、より明確に、フレキシブルに対応しましたが、2年目の今シーズンも同じようなスタイルを展開していたら何も変えることはできません。ですから、日々のトレーニングでこだわり続け、細かな部分の修正を重ねていきたいと思います。そして、この苦しみをしっかりと乗り越え、このスタイルに適した若い選手たちが成長してくることにも期待しています。様々な部分が同時進行で良い方向に進むことによって、遠くない将来、私のめざすスタイルがこのクラブに浸透するとともに、様々な成功を遂げると思っています。

 このタイミング――外野がザワザワし始めていて、かつ、湘南戦の試合内容も芳しくなかった――で改めて、あえてここまでゴリゴリの主張を繰り広げるとは、正直思っていませんでした。で、この演説を肯定しうるかと言われたら答えに窮してしまいますが、納得はしています。なにせ、「はっきりしてよ、アルベル!」と思っていた一ファンなので。

 

 さて、この演説を受けてのJ1&ルヴァン。メンバーはそれぞれリーグ仕様・ルヴァン仕様に分かれていましたが、少なくとも攻撃面においては、いずれの試合も4-2-3-1で、外側一辺倒にならないように立ち位置を調整しながら、繋いで崩そうとする姿勢は崩さない、そんな意図は見て取れました。精度・確度に関しては属人的と言いますか、どうしても個に寄ってしまう印象は否めませんが、それは大なり小なりどのチームにも言える部分。リーグC大阪戦で改めて森重、松木、渡邉が示した存在感であったり、ルヴァンG大阪戦で木村、安齋、塚川が見せた意欲・飢えであったり、素直に見るべき部分があったこの1週間だと私は感じています。

 

 だがしかし。気が付けばアルベルの2シーズン目も、4分の1が終わろうとしています。現状、3年目があるとは思わないアルベル体制が、この先チームに何をもたらすのか、残せるのか。その未来を予測するには、この先続く広島戦、新潟戦は、格好の舞台ではないでしょうか。

 広島は、スキッベ体制2年目で着実にチーム力を高めていて、目下首位争い。その戦い方も、今の東京にとっては相性の悪いハイプレッシングタイプ。第2節京都戦で晒したハイプレッシングに押しつぶされた姿は今も嫌な記憶として残っていますが、再度「ボールを愛します!」と宣言した明日のFC東京が、果たしてその志と予測される現実とのバランスを上手く保って90分を終えられるのか。ぶっちゃけ、明日は結果二の次で試合を観てみようと思っています。

 そして、新潟。アルベルが蒔いた種を、松橋監督が見事に花咲かせ、今季久々J1の舞台で戦っています。となると、近い将来必ず訪れるアフターアルベルの未来図を今の新潟から想起することは、決してピントがずれた話ではないはず。新潟の選手・ファンにとってアルベルが当時、そして今どういう存在であるかは分かりませんが、いわゆる「恩返し」の気持ちマンマンで味スタに乗り込んでくるでしょう。そんなゲームで、今アルベルが率いるFC東京がどのようなゲームを見せ、アルベルがどのようなコメントを残すのか。純粋に、楽しみに待ちたいと思っています。