続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

目指すは、イチゼロ?

Jリーグディビジョン2 第15節 東京1−1愛媛
Jリーグディビジョン2 第16節 熊本0−1東京


 京都戦の4得点が本物なのか、瞬間なのか。それを問われた2つのゲームでしたが、結果はともに1得点。初夏の昼の夢でした(笑)
 10試合を終えて、10得点9失点。およそ1/3を終えてこの数字が事実としてある以上、今はイチゼロ(最少得点差)でいかにしぶとく勝ち点3を拾っていくかを考える方が得策だと私は思っています。それは、セザーがどうにも70分ぐらいできっちりガス欠になってしまうように見て取れるのが1つ。現状怪我の心配がなく起用できるベンチ陣にセザーの代わりというか、ストライカーの役割を期待するのはさすがに酷だなぁ、というのが1つ。さらに、以前からこのブログでも書いていることですが、「超J2級」のストライカーを抱えているチーム以外には、複数失点を喫するイメージが湧かないのが1つ。以上の3点から、そう思う次第です。


 それぞれについてもう少し細かく。1つ目。熊本戦後に大熊監督は

この粘り強さをベースとして継続し、残りの試合をやっていかなければならない。その上でやはり2点目を取りにいくバリエーションや交代選手の質やコンビネーション。それと先発選手のエネルギーが切れているので、そこもさらに上げていかなくてはいけないと思います。
(太字は筆者注)

 とコメントしていました。これが直接誰かを指してのものだったかを前後の文言から窺い知ることはできませんが、私はセザー(や羽生あたり)のことかなぁと思っていまして。この試合も、ここまで見てきた中で私が勝手に思うセザーのガス欠サイン(意味もなくサイドに流れてボールを欲しがる、エリアの中で棒立ち、など)が70分を境に見え始めていたように思います。そして、2つ目になりますが、セザーの役割をそのままできる選手が、現状サブにはいません。これはもう平山、高松、ペドロいずれかの復帰を待つしかなく、そういう意味で、今はセザーが元気な60分ぐらいまでにとにかく1点(しかも先制点)をもぎ取って、残りの30分を上手く守備的な選手交代や戦い方のシフトなどでやりすごす、という術を取るのがごく自然なのかなと思うわけです。別にセザーが点を取る必要はないんですけどね。
 もちろん、セザーが90分バリバリやってくれれば全く問題ありません。しかし、セザー自身のコンディションが今何パーセントなのか、あるいは、慣れない1トップの役目がどこまでフィジカル的に負荷となっているのかは分かりませんが、少なくとも後者については相当キツイ部分があるはずで、さらにブラジル時代と比べれば格段に守備のタスクを負わなければいけない状況も含めれば、安易に「90分持たせろよ!(計算しろよ!)」とは言いづらい面もありまして。もっと言えば、今のコンディション70〜85パーセントのあたりだとすれば、90、100パーセントと上がっていくごとにスタミナも…となりますし、もし今が85パーセント以上なのだとしても、変に90分持たせるように計算してやらせるよりも、ある程度好きにやらせて今のとおり70分ぐらいでガス欠…でもいいかな?と思っています。控えがいない中でその極論を成り立たせるためには、この日10分ぐらい見せた「ゼロトップ」、個人的理想を言えば「草民頂点のゼロトップ」をスクランブルではなくオプションレベルにまで構築する必要があります。そんなゼロトップついては色々と妄想できるわけですが…またそれはいつかの機会に。まだ基本パターンをしっかり作れていないのに、先にそちらを求めてしまうのは本末転倒ですしね。
 そして3点目。これまでの10試合で、複数失点は2試合。その相手は「オーロイ&ミリガン」の千葉と、「ラフィーニャ&アレックス」の草津。ズバリ、J2では群を抜いた個を持っている相手だけで、あとの試合はゼロか、ファインゴールの1失点(湘南戦は一連の攻撃が全てパーフェクトだった、京都戦は…やや棒立ちだったけど、愛媛戦はベストゴールに選ばれるほどの見事なループシュート)と、守備力はJ2でも上位レベルにあることは間違いありません。決して、安心して見ていられるほどのものかと問われればそうではない、と言わざるを得ません。熊本戦では長沢が前後半1つずつあった決定を決めていればどうなったか分かりませんし。でも、例えば森重が未だにカードゼロという事実をとっても(これは、個人的には「無理して(カード覚悟で)止めなければいけないほどの攻撃にさらされていない」という解釈でいます)、あるいは、被シュート数が最多でも13(千葉戦)という事実をとっても、少なくとも「守備から崩れて試合を壊してしまう」というのはないのかなと思っていて、このまま平均失点1以下をキープできるのであれば、こちらが1点取ってしまえば最低でも勝ち点1、そして、守りきれば勝ち点3と、非常に分かりやすい状況が生まれるわけです。
 1つしかパターンを持たないことの危険性は、もちろんあります。ただ、勝ちに結びつくパターンを1つも持っていない方がもっと危険というか、チームとしては苦しいわけで。私だってバンバン点を取って、ガッチリ守って2−0、3−0という試合は見たいです。でも、いきなりそこにたどり着くのは土台無理な話。繰り返しになりますが、まずは現有戦力で作れるワンパターンを強固なものにして、その上で、怪我人の復帰やサブ組の台頭などを織り交ぜながらオプション(ゼロトップでも何でも)を作り上げていく、それしかないでしょう。幸か不幸か、今年の昇格争いはその資格を持つチームが5つ、6つに収まらない大混戦となっており、このやりくりが苦しく、スカッとしない状況下にあっても昇格圏内からは勝ち点差2しかありません。(当然無いことにこしたことはないですが)まだ1つ、2つ負けても昇格の灯が大きく揺らぐことはなく、リーグを戦っていく最中に作り上げていけます。これは、今の東京のように、シーズンに入ってから作り直しを余儀なくされたチームにとっては歓迎すべきシチュエーション。もちろん勝ち負けにはこだわるべきですが、しかし、そこだけを気にしすぎてコロコロいじるだとか、相手に合わせすぎるといった近視眼的なことはせずに、チームで方向性をしっかり意思統一して、そこに向かって1つずつステップを踏んでいってほしいなぁと願うばかりです。