続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

10−11 その13 プレミアリーグ第5節 サンダランド−アーセナル

 怪我人が少なくないながら、まずまずのシーズンインを果たせたアーセナルがサンダランドのホームに乗り込んでの1戦です。9/18のゲームでした。
サンダランド 1−1 アーセナル
得点:13分 セスク(アーセナル
     95分 D・ベント(サンダランド)
MOM:S・ミニョレ(サンダランド)

アンラッキーな形で失点は喫するも、その他はほぼパーフェクトなセービングを見せ、チームの同点劇を呼び込む。


 まず、アーセナルの4バック(右からサニャ、スキラッチコシールニー、クリシ)が全員フランス人でワロタ、というところからスタートしたこの試合(…私だけ?)。立ち上がりペースを掴んだのはサンダランド。CLでの疲れが見えるアーセナルに対し、アル・ムハマディ、マルブランクの両SHが積極的に仕掛け、開始10分でCKを2本得るなど、サイドで優位に立ちます。しかし、先制点を挙げたのはアーセナル。13分、最後尾でボールを持ち、前線へのフィードを狙うA・ファーディナンドに対しセスクがチェックに入ります。で、(おそらく狙っていたと思いますが)チェンジオブペースでファーディナンドが蹴る直前にスピードアップして詰め寄って足を出すと、ボールはセスクの足に当たりサンダランドゴールへ向けて弧を描きます。そして、その弧はものの見事にGKの頭を声ながらゴールネットへと続き、そのままゴールイン。思わぬ形でスコアが動きました。まあ、はっきり言ってサンダランドからすればアンラッキーそのものでした。ただ、試合の流れそのものは引き続きサンダランドペース。セットプレーやサイドからの攻撃が度々アーセナル守備陣に向けて放たれます。しかし、肝心のクロスボールの精度が全くなく、中の選手にドンピシャリというシーンは1度あったぐらい(超決定機でしたが)で、スタジアムの溜め息を誘うばかり。一方のアーセナルもセスクが28分で退き、攻撃でアクセントとなっていたのはナスリぐらいで、こちらも全くらしさが出ず。やや停滞したムードで前半は終了します。
 後半もサイドからのサンダランド、中央からのアーセナル、流れはサンダランドという形は変わらず。55分にソングがこの日2枚目のイエローで退場し、サンダランドが圧力を増すかと思いきや、何故か1人多いのに攻撃を縦に急ぐようになってしまい(ウェルベック、ベントへのロングボールがより増えた)、アーセナルはエアバトルを頑張ればいいという展開に。そうこうしているうちにアーセナルの攻撃の回数も増えてきて、試合の潮目がやや変わり始めます。そして73分、エリア内に侵入した(確か)ナスリを(確か)A・ファーディナンドが倒してしまい、アーセナルがPKを獲得します。蹴るのはロシツキー。しかし、シュートは無常にクロスバーを掠める宇宙開発。決定的な2点目を奪えません。その後76分にはオヌオハ→ゼンデン、85分にはマルブランク→リードと前がかりな交代を施し(63分にはリベロス→ギャンという交代もあった)、何が何でも同点に追いつこうとパワープレーを敢行するサンダランド。アーセナルも両CBを中心に何とか跳ね返し続け、アディショナルタイムへ。表示は4分。その4分を10数秒過ぎた頃、スタジアム・オブ・ライトの盛り上がりは最高潮に達しました。ラストチャンスと思われたCKが一度は跳ね返されるもそこで笛は鳴らず、再び最終ラインから前線へロングボールを送ります。これを誰か(メモれず)がヘッドで落とし、ボールはDFラインの裏へ流れるも、何とかいち早く反応したクリシがクリアしますが、そのクリアボールがなんとコシエルニーに当たってゴール前に再度こぼれ、これをベントがありったけの力を込めて蹴りこみゴールゲット!サンダランドが起死回生の一発で同点に追いつき、程なくしてタイムアップ。お互いが勝ち点1を分け合う結果となりました。


 サンダランド。クロスボールやプレイスキックの精度、1人多くなってからのゲームコントロールは決して褒められたものではありませんが、力技で1点もぎ取るあたりはさすがと言うか。ベント、ウェルベック、ギャン、エル・ムハマディら野性味溢れる攻撃陣を活かすためのラストパスを送るべきマルブランク、ヘンダーソン、リチャードソンらのプレー精度が高まってくれば、引き分けを勝ちに変えられる試合が増えるのではないかと思います。
 アーセナル。怪我人過多の中にあって、セスクまでもがこの試合で負傷(どうやら、1点目のシーンで足首を傷めた様子)。程度は分かりませんが、CLが挟まり過密日程第1弾となるこの時期に主力の多くを欠く様子はここ数シーズンの再現を見ているかのようで、何ともいえない気持ちになってしまいます。特にセスクを欠くことは、イコール中盤の創造性を大幅に欠くことになるわけで。ベンゲル監督は、今季も苦しいやりくりが待っているんでしょうか…。