続々々・メガネのつぶやき

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スペイン2強の、陰と陽

スポーツナビ|欧州サッカー|ニュース|グアルディオラ監督と契約延長=スペイン・サッカー
 陽はバルセロナ。まあ、グアルディオラ本人がノーと言わない限り、クラブ側が契約延長を申し出ない理由がないですよね。考えられる最高数のタイトルを手にしたわけですし。今季(今年)も同じことができるとは思っていませんが(って、すでにコパ・デル・レイは敗退したか)、やってるサッカーの質を落とさずに新陳代謝もはかれているのは(ペドロ、ジェフレン、フォンタス、ガイ・アスリン、ホナタン・ドス・サントスといった下部組織出身者がカップ戦で起用されていて、ペドロはアンリのポジションを奪わんとする勢い)、正直この手のビッグクラブとしたら考えられないことですから。
 まあ、私は別にバルサファンじゃないし、むしろ、昨季のCLでのチェルシーみたいに「引いて守ってはいるけど、勝ちにきている」ような形でバルサに対峙するチーム側を応援したいぐらいではありますけど、トップからベンハミン(9〜10歳クラス)まで一貫したスタイル、ポリシーを持ってやれている事は、素直に賞賛すべきでしょう。


 一方の陰はレアル・マドリー、というよりは、一選手。今日発売のFootballistaに載っていたのですが(リンクはありません。すいません。)、R・マドリーがデ・ラ・レッドとの契約解除を通告したとのこと(レアル・マドリー寄りのマルカ紙情報だから、恐らく確かなもの)。
 デ・ラ・レッドは07年にレンタルで出されたヘタフェで一気に才能が開花し、08年にはレンタルバックでレアル・マドリーに戻るというレアケース(このところ、大体レアル・マドリーからレンタルで出された選手は戻れていない)な選手で、レンタルバック後もコンスタントに使われていましたが、08年10月30日のコパ・デル・レイ、対レアル・ウニオン戦において突然ピッチ上で失神し、幸いにもすぐに意識を取り戻しましたが、その後合計13名もの専門医の診察を受けても全く原因が解明せず、今日までプレーどころか練習すら行っていない状況にあります。もちろんデ・ラ・レッドは復帰への希望を持ち続けていろいろ処置を施しているようですが、約1年3ヶ月もの間、一向に状況が改善しない事を受けて、フロントは契約を解除した上で障害者認定機関に判断を委ねたとのことです。
 今後は障害者認定機関が、この状況を引き起こしたのが「職業=サッカーにより引き起こされたか否か」を判断し、サッカーにより引き起こされたと判断された場合は、2012年までの契約期間中の年俸全額をクラブから受け取れるものの、サッカーにより引き起こされたと判断されなかった場合はクラブの支払い義務がなくなり、デ・ラ・レッドが得られる収入は月1500ユーロ(約20万円)の障害者年金のみになるとのこと。かつ、サッカー選手のプロライセンスが失効となり、仮に今後この身体の状況が改善されたとしても、プロとして復帰する事が限りなく難しくなってしまうとのこと。
 Footballista内では「引退勧告そのもの」と書かれてありますが、確かにそう受け取るしかない今回のフロント側の行動。デ・ラ・レッド自身は法的手段に訴えてでも復帰への道を守りたい意向とのことで、そうするデ・ラ・レッドの行動、気持ちもわかりますし、一方で、プレーする目処が全く立たない選手へ年俸を払い続けるのはちょっと…というフロント側の気持ちも、推し測れなくはありません。そして、仮に心臓系が原因であるのならば、この問題は世界中のどの選手もが、いや、生きとし生ける人間全てが潜在的なリスクとして抱えていること。結果どうなるか、注目してみたいと思います。