CL準決勝2ndレグでした。
チェルシー 1(1−1)1 バルセロナ
スコア: 9分 M・エッシェン(チェルシー)
93分 A・イニエスタ(バルセロナ)
チェルシーは(1stレグほどではありませんでしたが)「ヒール」を貫き通しました。「アンチフットボール」と言われようがヒディンク監督はわが道を行き、この試合でも先制以後はドログバ以外の9人が引いてしっかりとブロックを作り、全員がしっかりとチャレンジ&カバーをやり続けてバルセロナの攻撃を92分間耐えに耐えました。その成果は、バルセロナが92分間枠内シュートゼロ、という数字が雄弁に物語っていると思います。そして、本当に最後の最後、あの一瞬−エッシェンがクリアしきれず+バラックがイニエスタに寄せきれなかった−だけですよ、チェルシーの守備が「甘かった」と言われてもしょうがないプレーは。それに、アウェイゴールという特殊なルールがなければ、あのゴールはただ単に「同点ゴール」という価値のものでしかないんですよね。180分間戦って、スコアは「1−1」。決着はついているようで、全くついていないゲームといっても過言ではないと思います。
でも、決勝へ進出したのはバルセロナでした。プジョル、マルケス、アンリを欠き、アビダルを退場で失ってもなお、「ベビーフェイス」バルセロナは、自分たちのサッカーを貫き通しました。そのご褒美が、なんて言うつもりはありませんが、この日ばかりは「1点を取る執念」が「1点を守る執念」をほんのわずか上回った、というゲームだったんじゃないかと。私にとっては、「究極の1点のせめぎ合い」が見れただけでお腹いっぱいです。「ここが勝負のアヤ」とか「この日はここが良かった(あるいはダメだった)」といったような内容は二の次ですよ。と言うか、一つひとつのプレーが早すぎて、そこまで追っかけてられない(苦笑)
あ、勘違いして欲しくないのは、「ヒール=チェルシー=悪」で「ベビーフェイス=バルセロナ=善」という風に見ているわけではないという点。お互いが勝ち上がるために何がベストか追い求めた結果、「攻めるバルサ、守るチェルシー」という構図になっただけで、それをちょいとプロレスチックに、キャラクター化して書いたみただけです。まあ、プロレスにおいての「ヒール」だって、いつ「ベビーフェイス」にキャラ変えするか、わかんないですしね。その時の状況において、善悪は表裏一体ということだけは、お忘れなく。…何の話してたんでしたっけ(笑)