続々々・メガネのつぶやき

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Jリーグディビジョン1第4節 磐田0−1東京 レビュー

 試合を見返す時間がないぜ…。というわけで、日曜に続いて簡易バージョンで。

1:権田、絶賛成長中
 いやぁ、この日は権田のおかげで勝ち点を拾ったようなもんです。とにかく、目に見えて成長していると感じるのが「相手との間合い」と「飛び出すタイミング」で、前半3度決定的なピンチがありましたが、1つ目のジウシーニョと3つ目の前田を止められたのは間合いの妙で、2つ目の山本康を止められたのは両方とも抜群だったという印象です。
 特に山本康のシュートを止めたシーンはシビれましたね。磐田からすれば、FW2人で東京CBにギャップを生じさせ、その空いたスペースに3列目から山本が飛び出してきてGKと1対1という完璧な崩しでした。で、山本がボールをトラップした瞬間はまだ(推定)6〜7mぐらいの距離があって、山本からすれば両コーナーに結構なスペースがありました。しかし、山本康がほんのわずかシュート体勢に持っていくまでまごついている間に抜群のタイミングで飛び出しを始め、1歩、また1歩と間合いを詰めて最終的には左手1本でセーブ。私が言うのもなんですが、何一つ間違いのない、何の文句もつけようが無いスーパーセーブでした。私はユース時代の権田を知らないので、これが正当な姿なのか、それとも出来すぎなのかはわかりませんが、これが正当な姿(に近いの)であれば、こりゃあ塩田は心置きなくゆっくりカムバックの準備が出来る反面、うかうかしてられんぞ、という感じになりますね。
 
2:4−4−2と4−3−3(4−1−4−1)の折り合い
 ナオと城福監督が、試合後こんなコメントを残しています。

ナオコメント
(鈴木の出場後、赤嶺選手を最前線に3トップに近い形になったが?)今日は最初からワイドに張った。あれだけ開けば真ん中も空いてくるので点を取りにいくためのオプションと捉えている。

ポイントとしては4−4−2の中でどうワイドを取るかがキーになる。4−4−2のまま、外と中を使い分けることがチームの理想であり、目指す形でもあるけれど…。

今日もベンチから観ていて、なかなか怖さを出せていなかったと思う。試合の終盤に、達也と3人目の動きで絡んでいって…というシーンがあったが、そういう動きのイメージはあるのだが…。

勝って五分の成績には戻ったが、自分では物足りない。今日のように外での仕事を結果につなげて試合に出たい気持ちもあるし、中での仕事ももっと追求していきたい。
(太字は筆者注)

城福監督会見内容
我々は開幕で連敗しているので、ぜひ今日勝って、まず星を五分にしたいと思っていた。五分にして味の素スタジアムに帰りたいという強い気持ちを持って臨んだ。雨の中、遠くまで来てくれたファンの期待に応えるべく、選手は非常に気持ちも持ってピッチに立ってくれたと思う。ただ前半は、相手が強固なブロックを敷いてくるのはわかっていたが、中盤までは辛抱してボールを回しながら、最後のフィニッシュのところでどうしても中に行ってしまった。最後で外を使った場面というのは、まあまあ崩せていたが、前半は中に中に行ってしまうことでボールを奪われて、逆に相手にワイドに使われるというケースがあったと思う。GKの権田が何度か決定的なシーンを防いでくれたということもあり、前半を0-0で終われたというのは、われわれにとっては運もあったかなと思っている。

後半は、最後の崩すところをワイドにというのをもう一度強く意識して入ったが、なかなかカボレが自分の動くスペースを見つけられずにいたので、少し選手の交代や立ち位置も含めて変化を持たせた。後から入った選手が、非常にタスクを全うしてくれたので、自分たちのペースにたぐり寄せることができたと思う。とにもかくにも、ファンの方々に期待に応えられてホッとしている。
(太字は筆者注)

 先週の神戸戦で「すげぇ難しいことに挑んでいる」と書きましたが、この日の前半は神戸戦より「こういうサッカーがしたい!」という形は現れていたかと。低い位置での回しでは、浅利が両CBに対してトライアングルを作ったり、さらに下がって3バック気味になり、両SBが高い位置を取って攻めに入るという形であったり、大竹と梶山が中で起点になって外へ開いたりという形であったり。前半は結果的に中にこだわりすぎたり、羽生・浅利にシンプルなミスが多かったことで良い形までは行きませんでしたが、やろうとしていることは伝わってきました。
 ただ、現状4−4−2では点が取れないと思います。何故か。それは「(理由は不明も)カボレが今の4−4−2に全くフィットしてない」「梶山と大竹を並べるのは難しい」という2点からそう思う次第。カボレについては城福監督も言及していますが、まさに「所在無げ」な感じ。センターに張ってボールを受けれるわけでもなく、サイドに開いてある程度スペースを得ても仕掛けられるわけでもなく、怖さが全く見られません。で、これはあくまで想像ですが、カボレ自身が「どのような仕事を求められているのか分からない」ため、何も出来ないまま終わってしまっているのかなぁと。そして、梶山と大竹。「梶山のパートナー」が必要で、その第一候補が大竹であることは疑いようのないところです、パスを出せる選手という意味では。ただ、この2人が並んでしまうと、どうしても中で、中に、という風になっちゃいますよ。サイドをえぐってどうとかいうタイプの選手じゃないですから。
 で、点を取りに行く時の手段として鍛えて欲しいのが4−3−3、もっと数ヲタ的に言えば、4−1−4−1。形としては、

―――――― 赤嶺 ―――――
          (平山)
カボ――羽生――梶山――石川
             (大竹) (鈴木)
―――――― 浅利 ―――――
          (今野)
長友――今野――佐原――徳永
      (茂庭)
―――――― 権田 ―――――

 という感じ。もちろん、磐田が1点を取られて一気にシュンとしてしまった点、ゲーム終盤でスペースが多くあった点は考慮すべきですが、それでもなおこの形に自分は光を見い出したいところ。その理由は…またそのうち。今日は疲れた(苦笑)
 ただ、城福監督が前半の4−4−2を突き詰めて行こうとしているのは、いろんな媒体でのいろんなインタビューで明らかになってきました。この試合後も、「1年かけてやっていきたい」なんてサラッと言っちゃったし(笑) であるならば、4−4−2における人員配置はもうちょっと考えて欲しいなぁと。そして、ゲーム展開によってどう使い分けていくのか、そのさじ加減を上手くやって欲しいなぁと思います。しかし、そろそろ前半のうちに先制するゲームを見せてくださいな(笑)