続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

Jリーグディビジョン1第3節 東京1−0山形 レビュー

 何はともあれ、まずは1勝。嬉しい限りでございます。帰ってきて、速攻録画していったMXテレビの放送を見直したくらいですから(笑)


 プレビューでも少し書きましたが、ポイントとして山形がサイドでゴリゴリやって来て、そこをどう防げるか、あるいは中ではね返せるかというところを注目してみていたんですが、この点に関しては東京が上手く守れていたんじゃないかと。その点について、逆説的に山形・小林伸二監督の言葉を借りるならば(城福監督の会見は、ちょっと抽象的だったもので(苦笑))、

前半はしっかり守られてしまった。今までと違って枚数をかけて攻撃してこなかった。リスク管理をした中で飛び出してくるイメージだった。4枚のDFにボランチがいたり、3枚が残ったり、5枚が残ったりという形だった。堅く入った中での守備を崩せなかった。

中盤がボックス型になっているところを上手く使えなかった。もう少し両サイドが高い位置を取って、サイドバックがそこに絡んでサイドのスペースを上手く使えればサイドで2対1を作ることができたと思う。

 という感じでしょうか。1つ目については、確かにこの試合前半は、長友・徳永の両SBが相手の攻撃の時はともかく、自分たちの攻撃の時間帯もそこまで高い位置取りはせず、攻撃参加については後ろから加速をつけて行くという感じだったのかなぁと。さらに、開始から15分程度は今野が意図的に最終ラインに入って、それこそ5バックのような形で守っていたはずで、とにかく「失点をしないこと」について、城福監督のリアリストぶりが存分に見て取れた気がしています。
 2つ目は東京がというよりは、それこそ山形がやりきれなかった部分だと思いますが、この日は長谷川、古橋の2トップが非常にサイドに開いてボールを受けるケースが多く、外に開いて空いたスペースに向けて2列目、3列目が飛び込んできて何かを、という攻撃が多かった印象があります。この「2トップが開いて受ける」ことがチームとして意図するところだったのかは分かりませんが、まず結果的にそのことで宮沢、キムのSHが持ち場を失ってしまったように見えました。その上で、東京の守備が聞いていたのも事実で、石川、羽生の両SHが対面の山形両SBに対して厳しくチェックに入ってオーバーラップを抑制させたことで、山形はサイドで数的有利を作れなかったという風に感じました。
 この守備のやり方が奏功してか、結果的に大ピンチだったのは前半のキムのシュート1つ。ただ、このシーンについては、平山がCB石井に対してチェックをかけ、完全にワンサイドを切ってパスコースを限定させることができていただけに、あそこからつながれてシュートまで持っていかれたのは相当不満です。前述したとおり石川がSBに対しての意識が強く、佐藤のパスコースを消せなかった点は仕方ない部分だと思いますが、その後の守備全てが「ボールに食いつきすぎ」ていて、ボールサイドにつられてしまったために、佐藤のパスアンドゴーを誰もケアできなかった点は残念な限り。このシーンに限らず、ちょっとボールにつられすぎる守備(結局はプレスが後追いになってしまって、ボールに対して無理なチャレンジをすることが多い点が原因なのかと思います)が多かったですね。ここは、プレスのスタートをどこにするのか−CBに対して積極的に行くのか、もう一つ低いところ(SB、ボランチ)に入ったところから行くのか−を、チーム全体としてはっきりさせる必要がある気がします。
 ただ、この場面は梶山に寄られながらも制度ある楔のボールを出し、迷わずパスアンドゴーしてスペースに入り、ダイレクトで古橋にパスをした佐藤が素晴らしかった。試合全体としても、佐藤・秋葉のダブルボランチとレオナルドは完全にJ1レベルだった印象で、2トップを含めたこのセンターラインが健在であれば、やっぱり早々に残留を決められると思いますよ、山形は。
 話を東京に戻して、攻撃についても少し。まあ、相変わらずの消化不良ぶりではありました。結局は、なんだかんだ言いながらも梶山しか大きく局面を打開できるミドル・ロングレンジのボールを蹴れる人がいない点が大きいのかなぁと思いますが、もっと各選手がシンプルにやりきることを見せてくれてもよかった気がします。ショートパスの中に1つロングボールがあるだけで、コンプレックスの中に1つシンプルがあるだけで相手は相当嫌がりますし、攻撃の幅が格段に広がると思うので、ここは強く意識してほしいなぁと。


 まあ、まだまだ課題は多いでしょうし、やるべきことはあると思いますが、下位にさまよっていてはそれにチャレンジできることすらできないと思うので、まず一つ勝ちを収めたことが、この日は何よりも収穫だったと思いましょう。
 疲れたので今日は終わり。久々に声枯れたし(笑)。個人で気になった選手については、また明日以降書きます。