続々々・メガネのつぶやき

主にFC東京、サッカー、当たらない競馬予想の3本立て。思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

スポーツナビ|試合速報/詳報|日本 対 UAE|−キリンチャレンジカップ2008−

 昨日はアフター6パスポートでディズニーシーへちょっくら出かけていたので試合はただの1分も見てません。ただ、武藤文雄さんの講釈を見て、何となくどころか鮮明に理解できた気でいます(笑)まあ、一部マスコミはまたこの結果を受けて「決定力不足」という使いやすくインパクトのある(本当に嫌いな)フレーズで一般市民に「あぁ、またか。これだから日本のサッカーは…」などとぼやかせるつもりでしょう。でも、そればかりを嘆いていてもしょうがないので、個人的に打開策って何があるよ?と考えてみたところ、出てきた答えは「1:センターフォワードの誕生を座して待つ」or「2:『ゼロトップ向きのFW』の登用」の2点なのかなと。


 1点目は結論から言えば理想論。現在の国内FW代表レベルの選手を眺めてみると、大久保、興梠、玉田はクラブではセンターフォワードタイプとして優秀な外国人FW(それぞれレアンドロマルキーニョスヨンセン)とコンビを組んでいることの恩恵が大きいタイプですし、佐藤寿、岡崎、田中達、高原あたりも「セカンドトップ」としてのセンスを感じる選手なんですよね。もちろん今はやりの「ポゼッションサッカー」を実践するにはこういうタイプがいないと辛いですし、ポゼッションを突き詰めていってクラブで言えばアーセナル、代表で言えばスペイン代表のようなレベルに達することができるならば何の問題もありません。ただ、そういうタイプしかいないってのも実は困りもので、先に挙げたポゼッションサッカー代表格の2チームも、実はちゃんと見ればアーセナルにはアデバイヨル、スペイン代表にはフェルナンド・トーレスという、パス回しにも参加できるけど、最終的には自身のフィジカルの強さやスピード能力の高さでDFを振り切れるセンターフォワードがいるんですよね。
 そこで私が台頭してきてほしいと願うのが、巻、森島康、田原、豊田の4名。共通の特徴としては「長身でヘディング、ポストプレーに長けている」「地上、空中問わず当たり負けしない」「エリア内の混戦の中に飛び込んでいける」という3点が挙げられます。本当はこの3点+「シュートの場面で無理がきく」という点が備わっているFWが私の理想のセンターフォワード像で、この4人にはその部分での強さも見せてほしいところなんですが、とりあえずそこは置いときましょう。で、現在の日本は(フォーメーションはともかくとして)前述したセカンドトップタイプの選手やパサータイプの選手(ex:両中村、遠藤、(ボランチとしての)阿部)、それを含めた2列目、3列目から飛び出せる中盤の選手には事欠いていない状況で、ここに先にあげたセンターフォワードタイプの選手が入ってこれれば、例えばポストプレーでタメを作っている間の2列目、3列目の飛び出しやサイドバックの思い切った攻め上がりが増えたりだとか、セカンドトップタイプの選手が普段クラブでやっていることと同じ動きが出来てスムーズに攻撃が展開されるだとか、困った時には縦1本が使えるといった利点が生まれるわけですよ、机上の空論かも知れませんが。今回は巻と森島康がクラブでの好調ぶりを評価されて選出されましたが、私はもっと積極的に彼らをチームに組み込むテストをしてほしいところですし(そういう意味では、後半37分に巻と寿人の共存を試したのは興味があります)、田原と豊田についてはクラブで結果を残すことが先決ですが、もっと注目されてもいいんじゃないかなぁ?と思うところです。


 2点目はもう少し現実的な話。上でグダグダ理想は言いつつも、じゃあすぐさま前述した4人が急成長を遂げるかといわれれば微妙ですし、ここまでの岡田監督のやり方を見る限りは「前線は左に松井、右に中村俊+縦関係のFW2枚」という形でまとめていきたい様子。でも1点目で書いたとおり、現在のFWの主な手駒はセカンドトップタイプの選手ばかりで、パサー+セカンドトップしかいない前線じゃパンチ力不足が否めないところ。ところが世界には賢い人がいたもので、このパンチ力不足を打ち消すために生みだされた戦術が通称「ゼロトップ」。ザックリ言えば「形は4−2−3−1だけど1トップにはセカンドトップの選手or中盤の選手を置き、絶えず行われるポジションチェンジと後ろからの飛び出しで相手ゴールに迫る」というやり方。で、このザックリ目線に照らし合わせれば、岡田監督のサッカーも攻撃のやり方はゼロトップの流れを汲んでると言っていいでしょう。
 しかし、実はこのゼロトップシステムのFWに求められる一番必要な武器こそが「決定力」(嫌いと言いながらお前も使ってるやんけ、という反論は甘んじて受け入れます)だと思うんです。しかも、絶えず流動的に動いている中で多少形が崩れても枠に飛ばす力が必要ですし、「引いてパス回しにも参加できるし相手の裏にも飛び出していける」という特長も必要になってきます。そう考えると、引いてパス回しに参加する部分は長けていて、そこそこ相手の裏に飛び出していける玉田は現状最も適任なのかもしれませんが、今季好調の名古屋にあって4得点しか挙げられていない点はやはり考えるべきところがありますよね。そうなると次は大久保になるわけですが、これまた10得点は挙げているものの決定率が約11%と低すぎるんですよね。
 そこで白羽の矢を立てたいのが、赤嶺、前田、岡崎の3人。それぞれ事情に違いはありますが、赤嶺、岡崎は30%前後の決定率を持っていますし、前田もチーム事情を考えれば21%という決定率は素晴らしい数字を残しています。また、平均点が高いタイプである玉田、大久保とは異なり、赤嶺には瞬間的なマークのはず仕方と裏への抜け出し、前田には柔らかなポストプレーと高いシュート精度、岡崎にはエリア内での泥臭さ、粘り強さ、力強さという突出した武器がありますからね。今後に向けても代表候補の大枠にはしっかりいれておいた方がいい気はしてます。
そして、ウルトラCが…柳沢敦。ドイツW杯で「QBK」なる名フレーズを生むプレーを筆頭に、「FWとして唯一の不満は決定力不足」とさえ言われるプレースタイルがこれまでの文章と矛盾していることは承知の上で挙げています。ただ、そうはいいながらも今季京都へ移籍した柳沢はマイナーチェンジが施されている印象もあって、例えば今季は1トップを任されることが多くなったことで、引いて受けに来る動きや最前線でのポストプレーにますます磨きがかかった感がありますし、約17%という決定率以上にゴール前でしっかりとチャンスをモノにしている印象すらあって、もともと平均点の高さでは群を抜いていたところにそういったプラスアルファが感じ取れる今、あえてもう一度呼んでみても面白いかなぁと個人的には思っています。相当文句が出そうですけどね(苦笑)。
 付随して「1トップ下のFW」についてもちょっとだけ。ここにMFの選手を置くのかFWの選手を置くのかはそれこそ監督の好み次第なんですが、ここではそれぞれで挙げてみます。まずはMFタイプですが、見てみたいのは谷口と羽生。谷口については(突然)北京五輪で1トップ下のポジションを任され驚いた部分もありますが、ボランチとしての最低限の守備力とボランチとしては上等すぎる得点感覚を活かすには、1トップ下はもしかしたら適正ポジションなのかもと思ったほど。サイドからのクロスに対しても第2のFWとして十分仕事が出来ますしね。羽生は前だけでなく縦横無尽に動いて周りの選手を助けられる選手。出し手には事欠かないチームで、上質なフリーランニングはますます磨きがかかっているところなので、コンディションさえ戻ればもう一度試してほしい気はしてます。かたやFWタイプでは李忠成フランサという異色のFWとコンビを組むことで、攻守両面で1トップの周りを激しく上下動しながらもしっかりと仕事が出来る術を備えてきたことを評価。北京五輪では1トップとして使われることもありましたが、明らかに適正は2トップの1角か1トップ下でしょう。


 前線ばかりの話をしてるのもなんなので、その他のブロックについても短く。GKは川口がチームの不調に引きづられるようにコンディションを落とし気味ではありますが、楢崎との2頭体制は揺るがないところ。焦点は将来を見据えた第3GKのチョイスですかね。CBは中澤、闘莉王が健在なら文句のつけようが無いんですが、中澤が30歳を超え、闘莉王が怪我がちである現状を考えれば、早急にバックアッパー2名程度を決めておきたいところ。招集されている状況から鑑みれば寺田、高木、森重あたりにその座が与えられそうですが、岩政、茂庭、中澤聡太青山直晃、水本、栗原あたりは試せるレベルにあるかなぁと思います。SBは右は内田でほぼ確定ですが、左SBはちと心配なレベル。現状長友が主に務めていますが、彼とて本職は右SBですし、安田もこのところは怪我が多く信頼性にかけるところですから、新井場や阿部翔平を試してみても面白いかなぁと。内田のバックアッパーも地味に心配です。まあ、左右同じレベルで出来る駒野がいればなんとかなりますけど。
 ボランチは定石どおり守備1名+攻撃1名という形がいいんじゃないかと思います。候補としては、守備担当が稲本、長谷部、今野、青木、攻撃担当が中村憲、遠藤、長谷部(両方出来るんで)、阿部勇樹といったところでしょうか。軸となる選手を決めることにこしたことは無いですが、ここはタレントが揃っているので「そのとき誰が使えるか」というレベルで考えておいていいかと思います。両サイドは「左・松井、右・中村俊」という形がファーストチョイスになりそうですが、香川、相馬、小川あたりはぜひ試してほしいなぁと。…左ばっかりだね(苦笑)。まあ、小川は右でも使えるからいいでしょ。


 というわけで、ここまでダラダラ長く書いてきましたが、要は「もう少しやりようがあるんじゃないか?」と思っているんです、根底では。もちろん最終予選の真っ只中で、さほどテスト期間が無いことを考えれば劇的に変えることは出来ないですし、岡田監督も腹の中では思うところがいくつもあると思います。また、代表論は100人いれば100通りあるといっていいもので、必ずどっかに不満が出てきてしまうものではあります。でも、それでもやっぱり現状には少なくない不満があるのが正直なところ。いつまでも時間が無くて…と言ってられるわけではないですし、いつまでも同じ理由で進歩が無いのであれば考えるところも出てくるでしょうから、出来うる範囲で「やらずにダメよりやってダメ」なところを見せてほしい気はします。