続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

大混戦のJを楽しむ

 欧州サッカーのことばかり書いている当ブログですが、もちろん(東京以外の)Jの試合もチョコチョコ見てはいますよー。ってなわけで、上位も下位も大混戦となった今季のJリーグ。今節は東京の試合含めて4試合も見たということで、まずは東京以外の3試合の感想を。
横浜FM 1−0 大分
 暫定ながら首位に立つ大分と残留争いから遠のきたい横浜の1戦。例のごとく大分はしっかり引いてブロックを作って奪ったらシンプルにゴールを目指すいつものサッカーを展開した…いところでしたが、この日は今ひとつ動きにキレがなく、奪った後も簡単なパスミスでボールを失ったり、マークを掴み損ねたりするなどらしくない試合運びでしたね。それでも横浜の単調な攻撃にも助けられてどうにか前半は0−0で終えましたが、後半も流れをガラッと変えることは出来ずにセットプレーから失点。その後も(大分側から見ればやや厳しい)レフェリングにイライラを募らせてしまい、自滅気味に試合終了。ホーム・九州石油ドームが国体の影響で使えず、9/13からの5試合中4試合がアウェイ、唯一のホームも鹿児島まで行かなければいけない厳しい日程がじわじわ影響を及ぼしている(メンバーを固定して戦うチームだけに余計にそうでしょうね)とは思いますが、そこを乗り越えて首位争いに踏みとどまれるか。チーム力が問われる局面になりました。
 横浜。狩野の頑張りは目を見張るものがありましたが、どこかのチームのいつかの状態のように2点目が奪えない日々が続いているようで。外国人の補強が失敗に終わり、山瀬功も怪我で不在となれば致し方ないのかもしれませんが、兵藤がもう少し中盤のそこからゲームを作れないと苦しいでしょうし、前線でタメが作れずに小宮山・田中隼の両サイドが上がれないのも辛いところ。まあ、横浜も1−0は得意分野なので悲観するほどではないと思いますが、今年はこのまま寂しくシーズンを終えそうですね。


京都 0−1 千葉
 気がつけばまだ残留争いにつま先ぐらいは突っ込んでいる京都と、気がつけば残留争いに両足を突っ込んではいるものの勢いは下位のそれではない千葉の1戦。まあ、単刀直入に言えば「京都がこの試合をモノに出来なかったのは痛すぎる」という感じでしょうか。間違いなく試合の大部分で主導権を握っていたのは京都ですし、シュート数も16−7と圧倒し、決定機も京都のほうが多かったですからね。何かが決定的に悪くて負けたわけではない上に、降格の足音がまた聞こえ始めてしまう敗戦だけにショックは大きいかもしれませんが、加藤監督がどう切替をうまく出来るのか注目ですね。
 千葉。かなりの時間押し込まれ、攻めても決定機が3度あったかどうかという内容でしたが、少ない決定機をものにして、しぶとく耐え切っての勝利。スコットランド人でプレミアリーグでのコーチ歴が長いミラー監督は「ターンオーバーを積極的に活用し、ホームとアウェイの戦い方をハッキリと変える」ことはすでに周知の事実ですが、この日も深井、谷澤という現状攻撃面では欠かせない選手をスパッと休ませ(谷澤に至っては最後まで温存)、工藤、下村、戸田の3ボランチのような形にしてまずはしっかりと守ることを念頭に置いた「アウェイの戦い方」をコンプリートしました。ここに来ての連勝は、ミラー監督のその大胆かつはっきりとした戦い方の分け方に選手が対応できている点(選手層という面から見てもそう)が多分にあると思いますが、11試合で勝ち点2しか取れなかったチームがついに勝ち点30に到達。現在残留争いをしているチームの中で最も勢いがあるのは間違いのないところで、「奇跡の残留劇」が見られそうな雰囲気が漂ってきました。


ベルディ 1−3 G大阪
 いつも一緒に試合を見に行く方がタダ券をゲットしたとのことで、東京−札幌を録画して味スタへ行ってきました。ちなみに、この試合観客数は30,517人と大入りでしたが、恐らく6〜7割はタダ券でしょう。少なくとも、普段ベルディ主催の味スタの試合は2階席を開放しないため、この日2階席にいた人は絶対にタダ券です(苦笑)。
 さて試合ですが、終わってみればガンバの圧勝でした。3点とも全くのノーチャンスと言っていいほどのナイスシュートばかりで土肥は可哀想でしたが、3点とも2列目、3列目から飛び出してくる選手を捕まえられずにシュートを打たれた形で、1試合で同じ轍を何度も踏んでいては勝てないですよね。最終ラインの選手がついていくのか、それともボランチの選手についていくのかというのは、何もベルディに限らずどのチームも注意しなければいけない点ですけど。ベルディの1点もそんな形でしたしね。
 ただ、それ以上にこの日目に付いたのが、ガンバの最終ラインの高さ。平本、飯尾は頻繁に裏を狙ってくるタイプの選手で、そこを相手に結構ギャンブルしてるなぁという気がしないではなかったですが、この日はそのマイナス面が表立つことはほぼなく、逆に中盤の選手との距離が縮まったことで出し手に対するボールチェックがものの見事にはまり、相手の攻撃の目をすばやく摘むことが出来ていたのが勝利の要因だったかと。FWの迫力不足は否めませんが、このサッカーができれば今後まだまだ上位に絡んで、ACLでも十分やれる気はします。ミネイロは、5分ほどしか出てないけど一番インパクトに残ったかもしれません(笑)