続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

EURO08グループリーグ第3節 グループC フランス−イタリア

 負ければ終わり、引き分けてもほぼ終わりのサバイバルマッチ。勝ちきるのは、どっちだ。
フランス 0−2 イタリア
スコア:25分 A・ピルロ(PK)(イタリア)
     62分 D・デ・ロッシ(イタリア)


 ここで私が言うまでもなく、9分にリベリが怪我で退き、25分にアビダルが1発退場となった時点で勝負あったと思います。ただ、イタリア頑張れな私は、CBにアビダルを使ってきた時点で「ドメネク勝負捨ててくれたのか」とほくそ笑んでいましたよ。テュラムを下げたのは十分理解できます。やはりスピードの衰えは顕著で、読みでカバーしきれなくなっていたので。ただ、コンディションが特別悪いとは聞いていない(聞いていないだけで悪かった可能性はありますけど)スキラシやブームソンといった本職を差し置いて、よもやこの大一番で純然たるサイドバックアビダルをCBに使ってくるという「奇策」を用いたドメネクの考え方は、一生かかっても理解できません。ただでさえ「奇策」と言うのは下の立場にいるほうが行う術。もちろんそれがはまることだってありますし、そうなれば見上げたものだと賞賛を浴びるわけですが…やっぱりどうフォローしようと考えても、こればっかりは無理です(苦笑)。ただ、10人になってからの動きの量や質は見るべきところが大いにあったかと。特に両サイドバック(特にクレルク)の上がり、マケレレの守備範囲の広さ、ベンゼマのパワフルさが最初からでてればねぇ…としみじみ思う次第です。
 ただ、勝ったイタリアも決して誉められた内容ではなかったですね。少なくとも、リベリが残っていたらと思うと、ゾッとします。中でも不満なのが、先制した後の戦い方。身も蓋もなく言ってしまえば「トニ1つぐらい決めとけよ!」に尽きる点はありますが、それよりも気になったのが、中盤の選手が守備になった際にズルズル引いてしまった点。むやみやたらにプレスに行けとは言いませんが、事実として1人多いわけですから、上手く人数をかけて数的優位を作って奪う形に持っていけたはずなのに、誰もアタックせずに下がるばかり。そうするとおのずと最終ラインも秩序の無いまま低い位置取りになってしまい、結果としていわゆる「人だけいる」守備になるシーンが増えてしまいました。また、プレスで奪って攻撃に移っても、少ない人数で縦へ急いでしまったり、もっといえばトーニへ縦一発だったりと、まるで残り時間が少ない負けチームがやるような攻めしか出来ずに、リベリの交代とアビダルの退場で混乱しきっていたフランスを前半で叩き潰すことが出来ませんでした。後半になって少しは体勢を立て直してまともになりましたが、正直この程度ではスペインに弾き返されるのは目に見えていますし、次はピルロガットゥーゾが累積警告で出場停止というピンチ。今日の3人目の交代(ガットゥーゾアクイラーニ)を見る限り、次の試合の中盤3枚はローマ勢(デ・ロッシペッロッタアクイラーニ)で行こうと考えているように推察できますが、いずれにしても、守備陣がどれほど耐えられるのか、そしてトーニが爆発してくれるのか、この2点がスペイン戦のキーポイントになると見ています。
 もう1つのカード、オランダ−ルーマニアは、スタメンを9人を入れ替えながらもオランダが2−0と快勝した様子。強ぇ。