続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

EURO08グループリーグ グループC イタリア−オランダ

 そんな前の試合が引き分けたこともあり、このグループの成り行きを決める大事な1戦となりました。どちらかが勝利を収め主導権を握るのか、それとも引き分けて流れが決まらないまま第2節へ持ちこまれるのか。いずれにしても、大注目の1戦となりました。が…
イタリア 0−3 オランダ
スコア:36分 R・ファン・ニステルローイ
     31分 W・スネイデル
     79分 G・ファン・ブロンクホルスト

 何とまさかの3−0というスコアでの決着。1点目は完全にオフサイドだと思いますが*1、2、3点目はイタリアのお株を奪うカウンターからのゴールで、試合全体の流れを見ても、イタリアとオランダの両選手が逆のユニフォームを着てプレーしてるんじゃないか?と錯覚するほどオランダの懸念が杞憂に終わり、イタリアの自慢が破綻した、そういう試合だったのかなぁというのが率直な印象です。
 しかし、優勝候補に推してかなり応援していただけに、感想を書こうとしてもなかなかタイピングのスピードが上がらないところですが(苦笑)それは置いといて、この惨敗の原因はいくつも挙げられるでしょう。カンナバーロのいないCBが脆すぎだったり、ピルロは一発を狙いすぎな上に90分間悪い時の傾向である「ロングパス長すぎ」状態だったり、トニとその他の選手の距離が遠すぎるシーンが多かったり、途中投入されたデル・ピエロが中盤とトニの間を上手く取り持って攻撃の潤滑油としてポイントになり、ムードがいい方に回り始めていた矢先に、同タイプのカッサーノを入れてスペースを自ら潰すという交代を施したドナドーニ采配が大いに疑問だったり。もちろん決定機は3、4度ありましたし、90分間何もできなかったわけではありませんが、イタリアらしからぬ「守備面でのポジティブさ」が全く見られなかったことは、残り2試合に向けて大いに気になるところ。特にコンディションが今ひとつのマテラッツィ+経験値不足を露呈したバルザーリのCBコンビはどうにかしないといけません。恐らく次節は「パヌッチ+誰か」という形になると思いますが、その誰かがいずれも不安要素を抱えるとなると、よもやの連敗でグループリーグ敗退…という形が現実味を帯びてきたと言わざるを得ませんね。はぁ〜…。
 一方のオランダですが、決して守備重視という試合ではなかったんですが、これほどまでに「現実的」な試合運びが出来て、それがイタリア相手に嵌るとは夢にも思いませんでした。予選の段階では失格の烙印を押されたブラールズやカイト、どちらかと言えばサブ要因だったデ・ヨンクがいきなりの起用にもかかわらず期待に答える働きを見せましたし、懸念されたDFラインは危ういシーンこそ何度か作られましたが、結果的に無失点。スネイデル&ファン・デル・ファールとのダブル司令塔やファン・ニステルローイも存在感抜群で、初戦は怪我で無理と言われていたファン・ペルシーが普通にプレーしていたりと、ネガティブな要素を探す方が難しいぐらい完璧な試合内容。いきなりこのテンションで始まって最後までもつか?という懸念はありますが、少なくともグループリーグ通過に向けては1歩どころではなく前進したんじゃないかなぁと思います。これでまだロッベンフンテラールデ・ゼーウアフェライがいるんですからねぇ…ファン・バステン監督をちょっと見くびりすぎていたかも。

*1:どうやらこのような理由オフサイドではないとのことですが、解せないわぁ。