続々々・メガネのつぶやき

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07−08 その22 セリエA ローマ−ラツィオ

 リーグ戦2位でCLでも好調をキープするローマ、リーグ戦12位でCLでも苦境に立たされるラツィオとここまでは明暗くっきり分かれている両チームの、161回目を数えるローマダービーでした。
 試合は立ち上がりからローマがペースをつかむ展開でしたが、先制したのはラツィオゴールキックを受けたザウリがロッキへミドルパス。応対したメクセスがわずかに判断ミスしたのもあいまって抜け出したロッキが、これを冷静にゴール右隅へを決めて1−0。しかし、ローマは慌てず騒がず反撃の態勢に入り、19分にはマンシーニからのパスをブチニッチが、32分にはメクセスからのパスをマンシーニがそれぞれ決めて、あっさりと逆転に成功。後半に入ってもリズムをつかんだのはローマで、66分にはマンシーニのクロスをブチニッチがワンタッチでスペースへ落とし、走りこんできたペッロッタがこれを受け、GKも交わして無人のゴールへ流し込み3−1。ラツィオも直後の69分にレデスマがFKを直接叩き込んで1点差に追いすがりましたが、その後は攻め手を欠きゴールに迫れずこのまま終了。3−2でローマがダービーマッチを制しました。
 とはいえ、この日のローマはいいパフォーマンスだったとは言い難い内容だったと思います。いつもはもっと2列目、3列目の選手がトップを追い越してゴールに迫るシーンが見られるんですが、この日はペッロッタが挙げた3点目のシーンぐらいしかないといっていいほど少なかった印象です。特にデ・ロッシの動きの少なさは、ちょっとした停滞を招いたほどでした。まあ、CL(ホームで2位を争うスポルティング戦)、ミランローマダービーと全く気が抜けない連戦の3つ目だったので、さすがにここはパフォーマンスは落ちても文句は言えませんけどね。それでも勝ちを拾えるのは、チームの底力が蓄えられている表れでしょう。
 一方のラツィオですが、1、2失点目は、「エリア内で人は十分足りているのにやられてしまった」という形でしたし、その他でもラインコントロールがままならないのに無理に上げようとするシーンがあるなど、守備に安定感が無いという印象は否めませんでした。加えてこの日は攻撃陣も不発。2点こそ取りはしましたが、ローマがサイドに大きなスペースを与えていたにもかかわらず、サイドバックの上がりが足りなかったり、中盤が流れてこないなど、相手に脅威を与える攻撃は少なかったですね。早いところ主力の怪我人(マウリやベーラミ)が戻ってきてくれないと、苦しい試合が続きそうな気がしました。