続々々・メガネのつぶやき

主にFC東京、サッカー、当たらない競馬予想の3本立て。思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

Kenta's Team Never Change?

 仙台戦の焼き直しか…と試合後に思わせた磐田戦。しかし、冷静に振り返ると、仙台戦より磐田戦の方が、理解できる部分は多かったような気がします。

 

 この日、磐田は3バック(守備時5バック)を採用してきました。開幕戦(vs川崎)や3/7ルヴァンカップ(vs清水)では3バックだった一方、第2節(vs名古屋)は4バック。どちらで来るかを決め打ちするのは難しかったと思いますし、スカウティングで磐田が3バックで来ることをどこまで想定していたか、監督や選手のコメントから窺い知ることはできませんでした。

 しかし、この日長谷川監督がチームに落とし込んだ攻撃面の狙いが「磐田がネガティブトランジションで5バックになる前に、3バックの横を取ること」だったことは、立ち上がり10分とかからず見て取れました。

 そうした攻撃面での狙いを出すにあたって、守備の考え方はどうするべきか?と考えると、私は「敵陣でプレッシャーをかけて、奪ってからショートカウンター」か「自陣に(特に相手のWBを)あえて引き込んで、ペナルティエリア前で奪ってからロングボール一発で」の2択になると考えます。

 現代サッカーの潮流を踏まえれば、あるいはアグレッシブなサッカーを見たいファンからすれば、前者を採用して欲しかったと感じているでしょう。しかし、4-3-1-2が3-4-2-1に対応するのは、以下に示す図のとおり、正直難しいところ。

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 例えば、2トップは3バックに対してボールを奪いに行くのではなくコースを限定する動きを取り、それに応じてトップ下、インサイドハーフ、SBが連携して…という動きも取れるでしょうけど、そうすると相手のシャドーが浮いてしまい、そこへ通されると一気にピンチを招きかねません。「まずは守備から」とキャンプからやってきたチームの指揮官が、あるいは開幕からプレッシングを多用してこなかったチームがそうしたリスクをあえて取るか?と言われれば、答えはノーでしょう。

 そう考えれば、後者を選択したことは十分に理解できます。実際、前半は奏功していました。自陣に引き込んでからの守備はある程度の走行距離を求められ、時折相手の両CHを捕まえきれないシーンが見られることもありましたが、概ね狙い通りピンチの一歩手前で食い止められていました。

 また、そこからのポジティブトランジションで前田、オリヴェイラが狙い通り3バックの横へ走り、最終ラインから一発で、あるいは高萩を挟んでパスが通ったシーンは1つや2つではありませんでした。結果的に、東京も決定機は38分に前田がカミンスキーとの1対1に持ち込んだ場面1つにとどまりましたが、私は攻守両面とも仙台戦とは違って狙いが見えましたし、狙いを試みようとしていたように見えたので、0-0が悪いスコアだとは感じませんでした。

 

 しかし、ちょっと話は飛びますが、試合後の選手コメントを読むと、選手の間で温度差というか、齟齬がのぞかれました。

室屋

 (コンパクトにできてない?との問いに)もう少し押し込める時間帯を増やすことができれば、もっと自分や太田選手が上がる時間を作ることができるし、攻撃のバリエーションや前に人数を書けることもできると思う。

 

高萩

 もう少し高い位置でプレーしてタメを作り、分厚い攻撃を組み立てたかった。特に後半はその意識を強く持つことを意識していた。ただ、速攻と遅攻の使い分けが必要だと思うし、相手が引いて守ったとしてもそれを崩すことができる形を作りたい。

 

前田

 (オリヴェイラとの連係は?との問いに)良い距離感でプレーできた時間帯もあったが、少し離れすぎてしまった時間帯もあった。もっと良い距離感でプレーする時間帯を増やしていくことができれば、チャンスも多くなってくると思うのでそこは練習から積み上げていきたい。

 

 (前線と中盤が連動できていない?との問いに)相手があることなので、まずは自分たちが強い気持ちや戦う姿勢を見せないといけない。それにプラスしてどう動けばフリーになるのかもっと考えてプレーすることが大切になってくると思う。

 

大森

 前半は、自分たちがやろうとしているサッカーができて、良いリズムで戦えていただけにすごくもったいない試合だった。攻撃では、ボールを保持した時に相手を揺さぶることも必要だと思うし、ピッチを広く使ってもう少し余裕を持って攻めることも大事なのかなと考えている。

 

チャン ヒョンス

 (課題は得点力のところ?との問いに)自分たちが悪い状況から抜け出さなければいけないという危機感を持たなければいけない。自分自身は生まれ変わることができると信じているし、チームとしても変わっていけると信じている。

 

(FC東京公式ケータイサイトより引用)

 チャン ヒョンスはキャプテンとして気持ちの部分を言葉に出した、高萩や大森はゲームプランに即したコメントを出しながら、そのうえで…だったので、理解できます。

 しかし、室屋はこの試合を踏まえずに記者の質問を借りて自分の思いを語ってしまっていて、東は具体的なことが(この質問以外でも)述べられず。前田はちょっとまた主旨が違うところにあったので何とも言えません。

 いずれも、試合全体通してのコメントだったことは考慮しなければいけませんが、それでも私は率直に、選手全員が「ゲーム当初のプランを納得して、90分遂行するつもり、あったの?」と首を傾げたくなりました。その意識のズレが、後半早い時間帯の失点に繋がった…と書くのはあまりに暴論と言うか、結果論すぎますが、複数の選手がもし、「監督にはこう言われたけど、もっとボールを持って攻めたいんだよね」という意識を脳裏に浮かべていたのだとすれば…と考える部分もあります。

 

 また、仙台戦でも感じたことですが、長谷川監督が今チームに求めているやり方と選手配置がマッチングしているとは、とても言えません。私の考え方が違う!と思われたら御指摘いただきたいのですが、磐田戦の戦術をよりスマートに遂行したいのであれば、私は以下のメンバー構成が良かったと考えます。

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 狙いは「1:最終ライン+アンカーから長いボールを出せる」「2:インサイドハーフ専守防衛」「3:セカンドトップ、必要じゃない?」「4:カウンターメインなら…」の4つ。

 室屋、米本は開幕から3試合の中で一番守備での貢献度が高かったと思いますが、攻撃面での貢献(=長いボール)は全く期待できず。ならば(守備のことも考えて)CBタイプにはなりますが長いボールも出せる山田や岡崎でも良かったのかなと。

 2つ飛んで、カウンターなら永井でしょう。もちろん、前田やオリヴェイラに脚力がないわけではありませんが、カウンターなら永井でしょう。

 そして、最も違和感を感じたのが中盤の4枚。アンカーは前述のとおりで、パス出し役になって欲しかったので高萩。インサイドハーフはこの日、東と大森が務めましたが、ともに守備に8割方気を割かれていました。むしろ、この日はそれで良かったわけですが、ならばここにもっと身体を張れる米本と橋本を置いても良かったのでは?と。その上で、ポジティブトランジション時に2トップを素早くサポートできるトップ下、それこそ大森や東のようなランニングタイプをそこに置いたら面白かったのかな?と思います。

 

 まあ、これは結果論も踏まえた私の妄想なので忘れていただいてもいいんですが、なぜそうした選手のやりくりがなかったのか?と考えると、根本には「Aチーム(リーグ戦組)」「Bチーム(ルヴァン組)」「J3(U-23)組」の3つにラージグループを分け「ざるを得ない」状況があると考えるのが妥当なんでしょう。

 シーズン前にすでに指摘していた方もいたかと思いますが、ワールドカップの影響で例年より連戦が続く序盤の日程。非ACLのチームは、3/2・3・4のJ第2節から3/17・18のJ第4節まで5連戦となり、インターナショナルマッチウィークが明けた3/31・4/1のJ第6節からは、5/19・20のJ第15節までなんと15連戦が待っています。これだけでも、各チーム選手のやりくりが相当難しくなるわけですが、東京、C大阪、G大阪はJ3もあります。

 そう考えると、選手をラージグループで切り分けて、基本グループ内でやりくりするやり方、考え方は正攻法に見えるし、十分理解はできます。しかし、ここまでのリーグ戦3試合を見ると、果たして今のラージグループのメンバー構成が長谷川監督のやり方に即したものなのか?あるいは現在のメンバー構成に対する戦術は適したものなのか?と考えると、私は納得できません。

 とは言っても、今は連戦真っ只中。ラージグループ間の入れ替えができるのは、ひとまずこの連戦が終わってからになるでしょう。皆さんがどう感じているか分かりませんが、私はこのジレンマとあと2試合は付き合わないとなぁ、と感じています。

 また、インターナショナルマッチウィーク明けに、果たしてラージグループ間でのメンバー入れ替えがある保障は、どこにもありません。「主力のメンバー固定しがち」は長谷川健太あるあるですが、Aチームがぐうの音も出ないぐらい勝ちまくってくれれば、何の問題もありませんよ、今年は勝て勝てオジサンなので。

 ただ、ここまではその気配が感じられないわけで。そうであればAチームとBチーム間での入れ替えが乏しくなることが良いことだとは思いませんし、もっと言えばAチームではちょっと見ていられない、あるいはAチームでもっと見てみたい!と思わせるBチームのメンバーがいると私は思っていて。それは、程度の差こそあれ、見ている側各々で感じているはず。

 そんな十人十色の思いをすべて叶えることはできないでしょうけど、大多数の人を納得させるだけのやりくりを、長谷川監督にはぜひ期待したいところです。