続々々・メガネのつぶやき

主にFC東京、サッカー、当たらない競馬予想の3本立て。思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

「リ」スタートライン

2月9日、Jのどのチームよりも先に公式戦を行ってから約3ヶ月。過ぎてしまえばあっという間でしたが、ここまでJリーグ12試合+ACL9試合、計21試合を戦い抜いてきました。すでに内容を忘れかけている試合もありますが(苦笑)、星取りはJリーグが5勝2分け5敗、ACLが5勝1分3敗。よくやった!とは言い難く、しかし物足りねぇ~と言いづらい、実に評価が分かれる結果を残してきました。

 月ごとに見ても、スタートダッシュを決めたかと思ったところに平手打ち(しかも両ほほ)を食らった2月。めげずに勝ちを積み重ねるも、最後に強烈なカウンターパンチを浴びせられた3月。くじけずに立ち上がるも、ノックアウト寸前まで追い込まれた4月。それでも、起死回生とも原点回帰とも言える一手で見事に体勢を立て直した5月と、まさに山あり谷ありでした。

 そんな2~4月までは自分なりにいろいろと振り返ってきたつもりなので、今日は5月の流れを振り返りつつ、6月以降に少し思いを馳せてみようかと思います。

 

 

 全北現代になすすべなく敗れ、甲府に勝ちきれず、福岡にこれしかない!という0-1を許した4月の終盤。結果もさることながら、内容や判断も迷走したことは当ブログでも触れましたが、そんな中で迎えたアウェイのビン・ズオン戦。是が非でも負けられないこの一戦で、高橋が、水沼が、前田が、それぞれの立場と役割で感動すら覚えるプレーを見せてくれました。

 その勝利を受けての湘南戦。試合2時間前に届くスタメンメールに連ねた顔ぶれを見た時点では、「おー、秀人ここで連戦か~。頑張ってくれよー。」という思いと、「でも、4-4-2で秀人とヨネのセンターハーフコンビはちょっとなぁ…」という不安が入り混じりました。

 当ブログでも、高橋と米本のコンビは功罪はっきりしている、という類のことを何度か書いてきました。細かくは引用しませんが、簡単に書けば、「自分の間合いになった時の守備は堅く、思い切った飛び出しが攻撃を助ける一方、二人とも『出ていきたがり』で、イージーな(に見える)ショートパスを相手に引っかけることが多い」といった具合。で、湘南はアグレッシブなチームスタイルですが、試合のテンポが高く(速く)なればなるほど後者の「罪」がクローズアップされかねないと思って、不安が頭をよぎったところでした。

 しかし、いざ試合が始まると、高橋は見慣れたアンカーポジションに陣取り、チーム全体も守備時は4-1-4-1を形成します。試合後に城福監督は

絶対に負けられないという重圧のかかるゲームだったからこそ、我々が一番大事にすべきものが何かを確認して試合に入った。

(中略)

システムによって、攻撃的か守備的かという判断はできないが、今日は中盤を厚くしたかった。そのため前線の人数を1つ削ることになったが、それをカバーするために両サイドバックが積極的なポジションをとるようにした。前半はそれができた。システムがどうというよりも、今日見せた守備の意識をシーズンを通して高めていきたい。

 と語りましたが、チームは多くの時間(特に前半)で狙いどおりの動きを見せ、90分通して粘り強い守備を見せ、終わってみれば湘南のシュート数はわずかに1。「勝つべくして勝った」とまでは言えませんが、「勝つために今、何ができるか?」を見極め、ビン・ズオン戦後のわずか数日で狙いをチームに落とし込んだ監督・コーチ陣の仕事ぶり、その意図をしっかりと汲んで、熱く冷静にプレーしきった選手たちのパフォーマンスは、十分称賛に値するものだったと思います。

 

 ただ、試合を見終えた後、私はこのシステム変更を「湘南対策」だと感じました。それは主に守備面に表れていたのかなと思いますが、湘南の3-4-2-1に対して、4-4-2で守ろうとしたらどうなるか?が以下の図。

f:id:re-donald:20160531200844j:plain

 まず、相手3バックに対して2トップで制限をかけにいこうとすれば当然に数的不利となり、無為に動かされてしまう恐れがある。また、相手の2センターハーフに対しては2トップがプレスバックするか、東京の2センターハーフが出ていくかの2択になりますが、前者だと相手3バックに対しての圧力が弱まり、例えばラインコントロールを誤ってしまう事象と重なってしまうと、裏を突くロングパスをバシバシ出されかねない。対して後者だと、出て行った後のスペースを2シャドーに自由に使われかねません。もちろん、前者なら「2トップがプレスバック+ローラインのブロック」を、後者なら「コンパクトな陣形からのプレッシング」という併用で上手く食い止められる可能性もありますが、そのやり方がハマらなかった際のリスクはどうしても高まり、結果として後手になるシーンが割と容易に想像できます。

 では、4-1-4-1にするとどうか?パッと「相手3バックに対してフォワード1人が見る形となり、やっぱり圧力がかからないのでは?」とか、「アンカー脇のスペースを2シャドーに使われてしまうのでは?」と思われる方がいるでしょう。私もそこは懸念すべき点だと思っていましが、この日東京が見せたやり方は、その可能性・リスクを十分に減らしていたと断言できるものでした。

f:id:re-donald:20160531201506j:plain 図1

 

f:id:re-donald:20160531201822j:plain 図2

 とにかく明確だったのが、「行く時」と「行かない時」の2パターンをしっかりと用意していた点。行く時が図1ですが、3バックに対して前田+阿部、河野の両ウイングのうちボールサイド側の選手がチェックに入り、ボールサイド側のウイングバックに対しては徳永、小川が勇気をもって高い位置を取る。この時ボールとは逆サイドのウイングは、ストッパーとウイングバック両方を見ることができる中間ポジションを取り、サイドバックと協力してサイドチェンジをケア。中央は、2センターハーフには米本、田邊が距離を詰めて応対し、1トップ2シャドーには森重、丸山、高橋がトライアングルでケアをする。こうして、結果的にほぼマンマークのような形になるやり方で、相手のパスワークを制限する狙いだったかと。

 一方、行かない時が図2ですが、前田は3バックの動きを見つつも、自身の後ろ=2センターハーフをより警戒し、米本、田邊と協力して数的有利で中央を監視。サイドは阿部、河野が少し引き気味に位置し、ウイングバックをまずは警戒。1トップ2シャドーには変わらず森重、丸山、高橋がトライアングルでケアしつつも、浮いている徳永、小川が中へ絞る形でヘルプして厚みを持たせることで、例えばストッパーやセンターハーフからの縦パス、斜めのクサビのパスをうまく防ぐ狙いだったかと。

で、この2つを明確に使い分けられたのは、とにもかくにも前田の頑張りとIQの高さ。相手の出方を窺いながら、行く時はショートスプリントを駆けてボールホルダーへアタックして後方の味方へのスイッチになったと思えば、行かない時はいい意味でのらりくらりと、でもきっちりパスコースは限定する横の動きで後ろの味方を背中でコントロール。そんな前田の動きを合図に、チーム全体が行く・行かないのメリハリを使い分けられていたことで、前半はほぼノーピンチだったと思います。後半は相手が4-1-2-3のような形に変えたことで少し対応に苦慮しましたが、既視感のある「低く構えて中で跳ね返す」やり方に変え、ほぼ危なげなくしのげたかなと思いました。

 ってな具合に、4-1-4-1へのシステム変更は湘南のやり方を念頭に置いたものだと見ていて、かつあまりにも鮮やかなハマり方だったので、鳥栖戦でもこの形を継続するかは、何とも言えませんでした。しかし、鳥栖戦以降も4-1-4-1は継続され、少なくとも守備面は急速な回復を果たすこととなります。その一番の立役者は、やはり高橋になるでしょう。

 

 マッシモが指揮した2年間、当初はファーストグループから漏れていたものの、終わってみればアンカーとしてチームに欠かせないピースとなりました。今季も、当初はJ3が中心で、時々ACLに起用されるもリーグ戦はベンチを温める日々が続きましたが、アウェイのビン・ズオン戦での抜擢を皮切りに、5月は6試合すべてでフル出場を果たし、与えられた活躍の場は奇しくもアンカーポジションでした。ただ、マッシモ時代のアンカーと今のアンカーとは、任されているタスクや発揮すべき能力などに違いがある、言ってみれば「似て非なるもの」だと私は考えています。

 マッシモ時代、チームとしては「4-3-1-2のローライン」で「前からのプレッシングを放棄しているわけではないけれど、基本的には自陣に引きこんでボールを奪う」やり方でした。その中にあって、高橋に求められていたタスクは、それこそ「第3のボランチ」として両インサイドハーフと協力してスライドする、あるいは(特に15年中盤以降は)トップ下の河野が下りてきて、両インサイドハーフが外へ開いての中盤4枚を形成したうえで相手をサイドに上手く追い込み、取りどころを限定できた段階でボールサイドに出て行って(複数人で)奪い取るものだったかと思います。

 一方、湘南戦以降の4-1-4-1はマッシモ時代よりライン設定が高く、プレッシング寄りのスタイル。そのため、マッシモ時代より味方との距離は若干離れ(「距離感が悪い」わけではないので誤解なきよう)、また、2列目の選手がより前方へアタックする意識を持つようになったなか、カバーすべきエリアはより広くなっているように思います。言い換えれば、マッシモ時代に「限定」で自身の守備の強さを発揮してきたことを踏まえ、米本との「開放コンビ」が時折のぞかせる悪癖も考慮した時、湘南戦こそチーム全体が上手く回っていたものの、果たして良いバランスが見つかるのか、疑問に思う部分もありました。

しかし、鳥栖戦以降もつぶさに見ていくと、セカンドボールへの反応、パスカット・インターセプトの回数、ヘルプの速度・正確性は、むしろマッシモ時代より増えている印象。特に鳥栖戦、ホームの上海上港戦での拾いっぷりは感嘆するレベルで、最初は正直何が高橋をここまでにさせたのかを掴めませんでした。もちろん、元々高橋が持っていた戦術的なクレバーさや、ここ!と見定めた時の寄りの速さがそうさせている部分はあったと思いますが、長所が長所として出ていることだけを直近の出色なプレーぶりの裏付けとするのは、いささか弱いのかなと感じていました。

 そんなことを薄く思いながら去る日曜のG大阪戦も見ていましたが、G大阪戦まで終わった今は、「高橋の存在がチーム全体の後ろ盾となり、チーム全体の動きが高橋の後ろ盾になっている」と思うようになりました。

 最終ラインの選手は自分たちの1つ前にいる高橋の存在を重要なプロテクトとしてありがたがり、2列目の選手は自分たちの1つ後ろにいる高橋の存在によって前への意識をより高めることができると口にしました。私は4月のエントリで「(苦境を脱するには)ラインを少し下げた4-1-4-1を敷き、自陣で人数をかけて奪い取り、カウンターから点を取る。その肝となるアンカーには橋本を置くのがよいのでは?」と書きました。しかし、城福監督に4-1-4-1を決断させたのは高橋で、チームメイトにある種の安心感をもたらしたのも高橋で、高橋の存在がチームへの有形無形のプラスをもたらしたことを疑う余地はありません。

 そうしてチーム全体が統一感を取り戻し、前田の献身から始まるプレッシングや、良好なバランスを保ち始めているブロックディフェンスを組織的にやれるようになってきたことで、高橋自身が相手が次に何を考え、何を狙い、この瞬間は誰が(どこが)危険なのかを、これまでより早く正確に見極められているのだと考えれば、今のプレーぶりも腑に落ちるのかな?と思った次第。当たり前やん!と思われる方がいるかもしれませんし、私もそう思いますが、当たり前をチームとしてできていなかったことが低空飛行の原因なのだとすれば、よくぞ短期間でここまで戻ってきたなぁ、とも言えるのではないでしょうか。

 

 また、高橋と同等かそれ以上に存在感を増しているのが羽生。体調面や経験を考慮され、今季はスタートから活躍の場はACLが中心。出ればさすがやなぁ、とうならされるポジショニングを見せてはいましたが、4-1-4-1に変わった後の上海上港戦、そして、G大阪戦のパフォーマンスは目を見張るものがありました。

上海戦については少し前のエントリで触れたので割愛するとして、G大阪戦のプレーぶりを、チームのやり方含めて。G大阪は3-1と快勝した広島戦と同じスタメン。センターハーフに今野と倉田を並べ、サイドハーフに宇佐美とアデミウソン、遠藤をセカンドトップ気味に置き、パトリックが1トップ。井手口がU-23の活動で不在とはいえかなり攻撃的なセットで、さてどうやって仕掛けてくるのか、楽しみと怖さを持ちながら見始めました。

 すると、試合の入りに成功したのは東京。事前のスカウティングが奏功したのか、攻守両面において明確にG大阪を嫌がらせる動きをチームとしてできていました。攻撃面では「サイドアタック」。パトリックと遠藤が最終ラインに効果的なプレッシャーを与えられず、中を割られるのを嫌ったのか宇佐美、アデミウソンの立ち位置もやや絞り気味だったことで、サイドのスペースを容易に活かせる形となり、徳永、橋本の両サイドバックはたびたび悠々とオーバーラップ。特にアデミウソンの守備は(守備が持ち味ではないとはいえ)ただそこにいるだけなシーンが多く、(主に右サイドにいましたが)米倉、今野はスペースのカバーに奔走する結果となりました。東京のフィニッシュ力が足りず、セットプレーも丹羽、岩下の両センターバックが高さ、強さを見せ跳ね返し続けたことでなかなか得点には至りませんでしたが、相手のウィークポイントをしっかりと見極め、そこを徹底的に狙い続けた、言い換えればここまで攻撃の狙いがハマった試合は、今季ここまでなかったよね?と思いながら見ていました。

 一方の守備面では「センターハーフ潰し」。敵陣での脅威を増したい、かつ、自陣の耐久性を高めたい理由で遠藤をセンターハーフではなくセカンドトップで起用し始めたと私は認識していますが(違ったらごめんなさい)、この日の東京の狙いは遠藤をどうにかするのではなく、遠藤を含めた前線に効果的なボールを配給させないことでした。そのなかで、丹羽、岩下のセンターバックコンビは決してパス能力が高いとは言えず、藤春、米倉の両サイドバックもスプリントからのクロスが持ち味。じゃあどこがパス出しのメイン?と考えれば、答えはセンターハーフ。そこまで分かっていれば、センターハーフのプレーを徹底的に抑えにかかる決断になるのは自然なことだと思いますが、試合全体を通して狙いはかなりハマっていたと感じました。

 まず、素晴らしかったのが前田。チーム全体としては布陣をコンパクトにして前からプレッシャーをかけるぞ!という姿勢は見せつつも、行くか行かないか、行く時は誰へ行くのか、行かない時はどこを消すのか、そんなさまざまな判断は、全て前田の動きから始まっていました。私が見て感じた、この日の前田の守備タスクは

1 間のポジションに立ち、センターバックからセンターハーフへのパスコースを切る

2 より自陣に戻ってセンターハーフを視野に入れ、縦パスを出させない

3 後ろの味方の状況を見て、ここは!と思った時だけセンターバックへ思い切ってアタックする

 の3つでしたが、この日最も長い距離を走りながら(11.861km)、3つの使い分けを間断なく、ほぼ間違いがなく90分やりきりました。これはもう頭が下がる思いでいっぱいなんですが、そんな前田の一助…どころか十助となったのが、羽生でした。

f:id:re-donald:20160531203326j:plain

 前田が上記3つのタスクから、その瞬間どれを選択するかはもちろん一歩目を見なければ分からないわけですが、羽生はその一歩目を常に見定めながら、前田が1、2を選択した際にはスッとポジションを上げて、さながら4-4-2のような立ち位置になりながらセンターハーフを監視。特に倉田への監視はかなりしつこく、最終ラインから倉田にボールが入れば距離を詰めて後ろを向かせ、そこで倉田が横や後ろにパスを出せばまた少し離れて周辺をケア。

 この「倉田に出ては入り、倉田が叩けば戻る」動きを勤勉にやり続けることで、相当倉田はプレーの幅を狭められてしまいしたし、同時に米本が今野を、高橋が遠藤を見ることで、G大阪は真ん中を自由に使えず、前線に効果的なボールを入れられるシーンを数えるほどしか作り出せませんでした。また、前田が3を選択した際には、羽生(や米本)もセンターハーフを飛び越えてセンターバックまでアタック。そのアタックに屈し、丹羽、岩下がパスの精度を落とすことは、1度や2度ではなかったと思います。

 ただ単に、ベースはインサイドハーフの位置にいながら、状況を見て前田と同じ高さまで出る動きをすることは、おそらく誰でもできたでしょう。また、出て行って一仕事終えた後すぐにポジションを戻して、また出ていく状況になった際に遅れず出て行って…を、短い時間なら繰り返すことができる選手もいるでしょう。実際、78分に羽生に代わって投入された田邊は、ほぼ羽生と同じタスクをこなせていましたから。けれど、骨が折れる守備を70分以上やり続けてチームを助け、その上アクセントとなるようなフリーラン、一息入れる横パスなど攻撃でも貢献することができるのは、おそらく一握りの選手だけ。これまでも出場すれば常に安定したパフォーマンスを見せてきましたが、G大阪戦のパフォーマンスはちょっと心が震えるというか、久々に凄味すら感じられた、圧巻のものだったと思っています。

 

 

 そんなG大阪戦を終え、チームは久々に中2週、時間を得ることとなりました。しかし、ACL勝ち上がりによる延期分も含め、1stステージ残り5試合は中2、3日での連戦となり、選手のやりくりは引き続き求められます。

 と、ここで少しだけ…じゃないな、結構気になっているのが「セカンドキャスト」。G大阪戦はあえて、ACLの悔しさを持った11人を選んだ部分があったと思いますが、一方で、4-1-4-1が上手く機能しているが故に「当てはめづらい選手」が明確に浮かび上がってきているとも思っていまして。その象徴が、外国人トリオ。

シーズン序盤に出番を得ていたハ・デソン、途中加入のムリキはコンディション面を理由にJ3へ出場する機会が増えていて、バーンズも最後の出場機会はアウェイのビン・ズオン戦。彼らが絶対的に現在出場機会を得ている日本人選手より力が上だとは言いませんが、彼らの持つ長所をチームに活かせないでいるのは、結構もったいないと感じている方が多いのではないと思います。

けれど、(これは完全に推測ですが)4-4-2で活きると思って獲得したであろう彼らが、4-1-4-1ではハマる(使える)ポジションがないんですよ。ハ・デソンは、アンカーとして高橋と比較すると守備能力(カバーリング能力)で見劣り、インサイドハーフとしても、例えばG大阪戦で羽生や米本が任された守備タスクをこなす戦術的インテリジェンスがあるかと問われれば、半信半疑。いつの日か、そのパスセンスがチームにとってまた必要となる日は来ると思っていますが、すぐ組み込めるかと考えると、ちょっと首をひねってしまいます。

バーンズは、そうは言いながらも東が正直いいパフォーマンスを見せられていないので、3人の中では最もチャンスがあると見ていますが、ここのポジションは水沼、東、阿部、河野と激戦区。かつ、起用するとなれば守備面での制約はどうしても出てしまい、頭からは使いづらいイメージも湧いてしまうところ。

 そして、最も困ったのがムリキ。もし、広州恒大時代の攻撃力が出せるのであれば、多少守備に目をつむっても起用したいところですが、今はとにかく守備から入っていて、バーンズの守備力ですら少し足りないと(私は)思っている以上、彼の守備力・守備意識では不足――G大阪戦におけるアデミウソン級の狙われどころになる――なのは明らか。となると、やはりスタメンで起用することは難しく、例えばリードされている中で追いつき追い越すためにリスクを負う場面での起用ぐらいしか画が浮かびません。

 彼らを使え!と言っているわけではありません。ただ、4-1-4-1への変化があまりにドンピシャリだったため、今ここでスタートポジションを4-4-2に戻すことは考えづらく、また、4-1-4-1においてキーとなる選手は1人や2人ではなく、彼らが欠けた際の善後策を考えた時、外国人トリオ(や平山)が現時点でのメインキャストをしのぐほどのプレーを見せてくれることのメリットは計り知れないわけで。

守備のプレー原則を崩さず、守備の耐久性をいかに保ちつつ攻撃にもう少し幅を出していけるのか?それとも、あくまで守備ありきを前面に押し出していくのか?――「スタートライン」にようやく戻ったチーム、城福監督に出された次の設問に対する答えを、6月は追いかけていけたらいいなぁと思っています。

 

 

 

P.S まあ、一番欠かせないピースは、ここまで公式戦21試合全てで先発フル出場を果たしている、徳永”The Iron Man”悠平さんでしょう。異論はないよね、ね、ね!