続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

Jリーグディビジョン2 第31節 東京3−0岡山

 早い時間にセットプレーで先制し、前半のうちに追加点、ダメ押しとも言える3点目を取ってそのまま勝利。ピンチが何度かありましたし、後半はまったりとした時間が流れるところもありましたが、まあ連戦のことを考えれば悪くない内容だったと思います。で、試合中からぼんやりと思ったのが「ホームで強いし、点取られてないなぁ」と「セットプレー、今年は決まっているなぁ」の2点。ここについて少しばかり。
 今季ホームはここまで15試合ありましたが、その成績はなんと11勝4分、32得点3失点。サカつくかよ!と言いたくなるほど、強烈な数字を残しています(ちなみにアウェーは7勝2分5敗、21得点12失点です)。ちなみに、その3失点はどの試合だったか覚えていますか?シーンキーングターイム!…………………………正解は、5/22湘南戦(右サイドのクロスを中村がヘダー)、6/5愛媛戦(クリアボールを拾った石井の絶妙ループ)、9/10京都戦(スルーパスに抜け出した宮吉の左足)の3失点でした。私は湘南戦のゴールが出てきませんでした。なんでだ?と考えたら、実はその日は被災地支援のために宮城県にいて現場でゴールシーンを見ていなくて、録画でも見る時間がなくてハイライトシーンだけでの確認だったから。記憶とは正直なものです。と蛇足が過ぎましたが、しかし昨年が2勝10分5敗、15得点17失点という歯痒い、勝ちきれない1年だったので、ホームでたくさんワッショイできるのは素直に嬉しい限り。でも、じゃあ何故ここまでの違いが出ているんだろうか?と考えると、実は明確な答えが出てこなくて。ディビジョンが違い、相手のレベルも異なるので単純に比較することはできないので「相手が弱くなったから」という理由が全ての疑問を解決する答えにはならないと思うんですが…誰か、教えてください(苦笑)
 続いてセットプレー。ここまでの全53得点中、セットプレー・リスタートの流れからの得点(「FK、ショートコーナースローインから始まって、相手に奪われずに何本か繋いでゴール」は含み、「FK、CKのボールを一度ははね返されながらもそのこぼれを拾った展開からゴール」という二次攻撃は含まない)は21得点。割合にすると約40%。俗に「得点の3〜4割はセットプレーから」と言われるので、これだけ見ればまあ水準レベルではあるんですが、昨年が33得点中11得点で約31%、一昨年に至っては47得点中10得点で約21%だったことを考えれば、今季いかにセットプレーの流れから効率よく得点を奪えているかお分かるになるかと。詳細に見ても、FKの流れからの得点が09年は0得点、10年は1得点だったのに対し、今季はすでに5得点。そのうち直接FKも2ゴールあって(森重@6/25水戸戦、ルーカス@9/10京都戦)、おそらくですけど複数の選手が直接FKを叩き込んだシーズンはこれが始めてじゃないかと。また、CKからの得点も増えているんですが、CK時の選手の動きなどを見ていればそれがまぐれでもたまたまでもなく、しっかりとしたパターン練習の下から生まれていることは一目瞭然。現在2位の鳥栖もセットプレーからのゴールを意図的に狙って得点、勝利を積み重ねていますが、いつぞやこのブログでも書いたとおり「ディフェンシブ」なリーグ戦であるJ2において、セットプレーはとても大事な要素なんだなぁと改めて感じるところです。


 そんなこんなでJ2も残り9試合となりました。下のチームが上のチームに追いつける目安としてよく言われるのが「残り試合数と同じ勝ち点差」。つまり、残り9試合なので勝ち点9差。で、昇格圏内下限である3位札幌が現在勝ち点53で、そこから9差以内のチームは4位徳島と5位千葉(6位栃木になると勝ち点10離れてしまう)。というわけで、昇格争いは実質東京、鳥栖、札幌、徳島、千葉の5チームに絞られたと言っていいでしょう。その上で、ここからはザッツ皮算用ショーでございます。こういうのに興味がないとか、そんなもん下らないわ!って方はここでさようなら。まずは、残り9節の対戦表から。

5節 32節 6節 33節 34節 35節 36節 37節 38節
東京 横浜 鳥栖 大分 東京V 湘南 水戸 鳥取 千葉 札幌
鳥栖 富山 東京 千葉 岐阜 横浜 愛媛 北九州 徳島 熊本
札幌 京都 鳥取 徳島 熊本 東京V 大分 草津 湘南 東京
徳島 東京V 横浜 札幌 千葉 愛媛 栃木 湘南 鳥栖 岡山
千葉 水戸 栃木 鳥栖 徳島 大分 鳥取 東京V 東京 水戸
 太字のところがこの上位5チーム間による直接対決ですが、まだ各チーム2〜3試合ずつ残しており、特に第6節、第37節はかなり見どころたっぷりというところでしょうか。で、優勝について考えればおのずと昇格ラインも見えてくるでしょうから、それについて考えてみましょう。まずは「東京が全勝、その他の上位直接対決ではその時点での上位チームが勝つ」パターンから。
5節 32節 6節 33節 34節 35節 36節 37節 38節 勝ち点
東京 横浜 ○ 鳥栖 大分 ○ 東京V ○ 湘南 ○ 水戸 ○ 鳥取 千葉 ○ 札幌 ○ 87
鳥栖 富山 ○ 東京 × 千葉 ○ 岐阜 ○ 横浜 ○ 愛媛 ○ 北九州 ○ 徳島 ○ 熊本 ○ 77
札幌 京都 ○ 鳥取 徳島 ○ 熊本 ○ 東京V ○ 大分 ○ 草津 湘南 ○ 東京 × 77
徳島 東京V ○ 横浜 ○ 札幌 × 千葉 ○ 愛媛 ○ 栃木 ○ 湘南 ○ 鳥栖 × 岡山 ○ 73
千葉 水戸 ○ 栃木 ○ 鳥栖 × 徳島 × 大分 ○ 鳥取 東京V ○ 東京 × 水戸 ○ 68
 つまり、東京が勝ち続けるのならば、鳥栖、札幌の最大勝ち点77を上回る勝ち点78までたどり着けば優勝決定となります。その勝ち点にたどり着くのは第35節、ホームでの水戸戦。そこからさらに早くなるか、遅くなるかはもちろん何とも言えませんが、目安はそこだと考えていいかもしれませんね。
 逆に、東京が順調にはいかないパターンはどうでしょうか?最悪を考えるならば、やはり「直接対決を全て落としてしまう」パターンでしょう。直接対決での敗戦はいわゆる「勝ち点6」に相当しますからね。さらに東京以外の4チーム間における直接対決については「その対戦時点でより優勝に近い上位チームが勝利する」点も前提にした上で、想定すべきは「鳥栖・札幌*1が最大限勝ち点を伸ばすパターン」「徳島が最大限勝ち点を伸ばすパターン」「千葉が最大限勝ち点を伸ばすパターン」の3つ。それぞれ、以下のとおりとなります。
鳥栖・札幌が最大限勝ち点を伸ばすパターン
5節 32節 6節 33節 34節 35節 36節 37節 38節 勝ち点
東京 横浜 ○ 鳥栖 × 大分 ○ 東京V ○ 湘南 ○ 水戸 ○ 鳥取 千葉 × 札幌 × 78
鳥栖 富山 ○ 東京 ○ 千葉 ○ 岐阜 ○ 横浜 ○ 愛媛 ○ 北九州 ○ 徳島 ○ 熊本 ○ 80
札幌 京都 ○ 鳥取 徳島 ○ 熊本 ○ 東京V ○ 大分 ○ 草津 湘南 ○ 東京 ○ 80
徳島 東京V ○ 横浜 ○ 札幌 × 千葉 ○ 愛媛 ○ 栃木 ○ 湘南 ○ 鳥栖 × 岡山 ○ 73
千葉 水戸 ○ 栃木 ○ 鳥栖 × 徳島 × 大分 ○ 鳥取 東京V ○ 東京 ○ 水戸 ○ 71
徳島が最大限勝ち点を伸ばすパターン
5節 32節 6節 33節 34節 35節 36節 37節 38節 勝ち点
東京 横浜 ○ 鳥栖 × 大分 ○ 東京V ○ 湘南 ○ 水戸 ○ 鳥取 千葉 × 札幌 × 78
鳥栖 富山 ○ 東京 ○ 千葉 ○ 岐阜 ○ 横浜 ○ 愛媛 ○ 北九州 ○ 徳島 × 熊本 ○ 77
札幌 京都 ○ 鳥取 徳島 × 熊本 ○ 東京V ○ 大分 ○ 草津 湘南 ○ 東京 ○ 77
徳島 東京V ○ 横浜 ○ 札幌 ○ 千葉 ○ 愛媛 ○ 栃木 ○ 湘南 ○ 鳥栖 岡山 ○ 79
千葉 水戸 ○ 栃木 ○ 鳥栖 × 徳島 × 大分 ○ 鳥取 東京V ○ 東京 ○ 水戸 ○ 71
千葉が最大限勝ち点を伸ばすパターン
5節 32節 6節 33節 34節 35節 36節 37節 38節 勝ち点
東京 横浜 ○ 鳥栖 × 大分 ○ 東京V ○ 湘南 ○ 水戸 ○ 鳥取 千葉 × 札幌 × 78
鳥栖 富山 ○ 東京 ○ 千葉 × 岐阜 ○ 横浜 ○ 愛媛 ○ 北九州 ○ 徳島 ○ 熊本 ○ 77
札幌 京都 ○ 鳥取 徳島 ○ 熊本 ○ 東京V ○ 大分 ○ 草津 湘南 ○ 東京 ○ 80
徳島 東京V ○ 横浜 ○ 札幌 × 千葉 × 愛媛 ○ 栃木 ○ 湘南 ○ 鳥栖 × 岡山 ○ 70
千葉 水戸 ○ 栃木 ○ 鳥栖 徳島 ○ 大分 ○ 鳥取 東京V ○ 東京 ○ 水戸 ○ 77
 ご覧のとおり、最悪の最悪を想定すれば、今後6勝3敗で乗り切ったとしても東京が優勝を逃すパターンはありえるわけです。しかし、例えば鳥栖戦を勝利する6勝3敗なら鳥栖に上回られることはなくなりますし、同様に札幌戦を勝利する6勝3敗なら札幌に上回られることはなくなります。また、徳島に引き分けが1つでもついてしまえば、東京は直接対決全敗の6勝3敗だったとしても徳島に上回られることはありません。これらを総合的に勘案すれば、優勝のためには6勝することが目安と言い切っていいでしょう。まあ、おそらくは岡山戦後にすでに上のような星勘定をなさっていて、「あと6勝目安」という結論については自身のブログやらツイッターやらで書かれている人がいるかもしれませんが、星取表を可視化して補足しておきました、ということでご勘弁を。まだ計算してなかったわー、という方については、ここで改めて「あと6勝なんだな」とゆるーく認識していただければこれ幸いかと。
 しかし千葉は、現時点での鳥栖との得失点差(鳥栖が+26、千葉が+10)を考えると、9連勝しても昇格できない目があるんだね。直近のホーム連敗は痛すぎましたねぇ。

*1:この2チーム間での直接対決がもうないので、同じペースで勝ち点積み上げを想定できる