続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

上昇の夏

Jリーグディビジョン2 第18節 水戸2−3東京
Jリーグディビジョン2 第19節 岡山0−2東京
Jリーグディビジョン2 第20節 東京3−0鳥取


 先週は3連戦でした。3連勝したい相手関係ではありましたが、(今年の)J2甘くねぇぞ、という認識はもはや脳に刻み込まれたレベル。気を引き締めて試合を見ていましたが、終わってみれば理想どおりの3連勝。しかも、「縦に急がず、相手を動かして、隙を狙って」という試合の流れが完全に出来上がり、さらに徳島戦までの「1点しか取れない…」を水戸戦でクリアし、「複数得点しつつ失点ゼロで…」を岡山戦でクリアし、そして「もう少し危なげない試合を…」を鳥取戦でクリアする。しかも、「ベーシックな4−4−2で積極的にプレスをかけて、カウンターやサイドアタックからゴールを狙う」水戸、「状況によっては5−4−1になるぐらい引いて人数をかけてブロックを作り、奪ってからは縦へのロングボールカウンターでゴールを狙う」岡山、「4−3−3で前から行くところ、引くところを上手く使い分け、セットプレーやロングボールでゴールを狙う」鳥取という、それぞれ全く異なるタイプの相手から3試合で8点奪って、(実質)1失点しか許さないほぼ完璧な内容。これのどこにケチをつけるんだい?というほど、1戦ごとに確実に上昇(前進)していることを目に見える形で、結果で知らしめたことについては、素直に監督・コーチ・選手たちを賞賛したいです。攻撃のメンツに限っては駒が限られていて、思いはあっても実行に移しきれない現状を考えればこれ以上は高望みでしょう。
 不安は、これからますます暑くなる中でメンバーを固定して戦っている点ですが、GKは塩田、権田の2枚看板健在ですし、DFは椋原、阿部、ノースが健康体で控えているので問題なし。MFも上里、下田、大竹に、鈴木、ナオが問題なく使えるようになれば全然心配ないですし、FWもひとまずルーカスの加入で、セザーを無理やりにでも80分以上引っ張らなければいけないことは減るかなと(鳥取戦での、3人を引きずってからの惜しいシュートでガス欠となった後の「自陣ベンチの前に張って待つ(=さりげなくガス欠をアピール)」にはスーパーワロタw)。ってか、ルーカスをどう使うんでしょうね?ちょっと確変が終了した田邉を外して2トップにするのか、セザーがサイドハーフでルーカスを1トップにするのか、それとも他の手があるのか。これは相当楽しみです。聞くところによると(&挨拶時の映像を見た限り)シェイプする必要はなく、残り2週間でコンディションは上げられそうなので、次のホーム岐阜戦でいきなりスタメン、あるかも。
 個人で見れば、この3連戦で一番光っていたのは高橋でしょう。水戸戦では全く持って不運としか言いようがないPKを取られてしまいましたが、しかし守備面での安定感がだいぶ出てきている印象で、鳥取戦のように前に出てボールが取れますし、逆に最近リベロ化が著しい森重が上がった後のカバーなど下がってのプレーも全く問題なし。その上で、2試合連続ゴールと攻撃面でも結果を出していますからね。まだ繋ぎやビルドアップの際に、ちょっとまごついて狙われることがありますが、(梶山とか草民とかを称しての「天才」と比較して)「凡人」らしい波のない、安心感のあるプレーぶりで、いまや欠かせない戦力の1人となりました。怪我だけはとにかくないことを願いつつ、これからも「普通」にプレーしてもらえたらなぁと。


 草津の地で一敗地に塗れた時には、色々なことを覚悟しなければ…という雰囲気が方々に広がっていたように思います。しかし、あれからわずか1ヵ月半で今年なすべき戦い方、勝ち方(J2仕様、と言ってもいいのかな?)がある程度みんなの共通理解となったというのは、正直に言ってポジティブな驚きでしかありません。思い起こせば、城福前監督は09年の春先にガンバにボッコボコにされたことで自身の理想とするサッカーを突き詰める方向に大きく舵を切り、(ナビスコ含め)8連勝したり、ナビスコを制覇したり、という結果を生みました。その1試合の敗戦自体で受けたダメージ(当時のエントリをどうぞ。言いたいこと、言いまくっています(苦笑))は、そこはかとないものがありました。しかし、シーズン終了後は間違いなくこの試合がターニングポイントだったと言い切れたわけです。その目線で見れば、負けることが必ずしも1%も明日への希望を残さないわけではないし、草津戦での敗戦−その後の戦い方、用兵の大転換−は、終わってみれば今季のターニングポイントだった、と言える試合だったのかもしれません。