被災地支援から帰ってきまして、やや疲れが出ましたがぼちぼち過ごしております。そのことをいろいろ書きたいと思っていたんですが、もう次から次へといろんなことが浮かんできて、しかし全くまとまりがつかなくて。まあ、もし上手くまとまるようならエントリにしたいと思います。
それはさて置き、本日は日本ダービー。年に1度の祭典も、今年は台風接近による過去最悪の土砂降り、ど不良。まあ、見た目の時計やスピードばかりがもてはやされる近代競馬に対するお天道様のアンチテーゼだと思えば、これはこれで趣があって…ってレベルを超える雨が降ってきましたが(苦笑)、しかし、サラブレッドが本来持つべき強さ、タフネスさが問われるレースになるのは間違いなく、第78代の世代頂点誕生の瞬間を、馬券的中とともに迎えられたら最高でございます。
これだけの馬場になると、やはり参考にしなければいけないのは09年。昼前からバケツをひっくり返したような雨が降り(と言いながら、当日は京都競馬場にいたので体感はしてないw)、2分33秒7という勝ち時計に終わった中、結果は1着ロジユニヴァース(ネオユニヴァース×Cape Cross×Machiavellian)、2着リーチザクラウン(スペシャルウィーク×Seattle Slew×Mr.Prospector)、3着アントニオバローズ(マンハッタンカフェ×Kingmambo×Tentam(インテント系))と、父がサンデー系のなかでもパワー勝負に強い種牡馬×母系に米国要素たんまりという、どちらかというダートでこういうプロフィールになっていいよね、という形になりました。人気で惨敗したアンライバルド(ネオユニヴァース×Sadler's Wells×English Prince)、セイウンワンダー(グラスワンダー×サンデー×リアルシャダイ)、トライアンフマーチ(スペシャルウィーク×ダンシングブレーヴ×ブレイヴェストローマン)はそれぞれ母系がヨーロピアン寄りで、「パワー、重馬場=ヨーロピアン」と思いがちな方が多いと思いますが(実際、ある程度の重馬場まではそうであることは否定しませんよ)、ここまでの道悪になってしまうと、ヨーロッパを突き抜けてアメリカまで行ってしまう、と私は見るべきかなと。今日の芝レースである4R、6R(7R前に書いてます)をみてもそれぞれ
4R
1着 父アルカセット×母父Rahy×母母父Sadler's Wells(逃げ)
2着 父タニノギムレット×母父サクラバクシンオー×母母父Always and Lucky(ここ2走ダート)
3着 父ロックオブジブラルタル×母父Kris.S×母母父Majestic Light(ここ2走ダート)6R
1着 父アグネスタキオン×母父Acatenango×母母父Leading Councel
2着 父ロージズインメイ×母父キンググローリアス×母母父ダイナガリバー(逃げ)
3着 父アドマイヤマックス×母父へクタープロテクター×母母父スティールハート
と、もちろん全頭ではありませんが、6R1着のフルアクセル以外は母系にアメリカ要素or近走ダート経験馬という傾向は見て取れると思います。そして、今年のダービーは18頭中16頭の父がサンデーの孫、残る2頭も母父サンデーというここに極まれり、みたいなメンバー構成となり、となれば、もちろん父のキャラクターでも差は出ますが、余計「母系のアメリカン」を重視したいなぁという結論に達しました。
というわけで絞込み作業。まず第1段階として、先ほどから書いている通り母系がアメリカンを重視したい。というわけで、逆に消し要因として「母父or母母父が米国ダート血統(ここではあえて「ミスプロ系(レイズアネイティブ系)orストームバード系orボールドルーラー系orヴァイスリージェント系」に限定します)じゃない」の馬を挙げてみますと、
リベルタス(ディープインパクト×Garde Royale×Carvin)
オルフェーヴル(ステイゴールド×メジロマックイーン×ノーザンテースト)
クレスコグランド(タニノギムレット×サンデー×Law Society)
ベルシャザール(キングカメハメハ×サンデー×Secreto)
フェイトフルウォー(ステイゴールド×メジロマックイーン×Nijinsky)
コティリオン(ディープインパクト×トニービン×ノーザンテースト)
デボネア(アグネスタキオン×Singspiel×Shaadi)
ロッカヴェラーノ(マンハッタンカフェ×Sri Pekan×Fabulous Dancer)
ショウナンパルフェ(アグネスタキオン×Great Commotion×Brigadier Gerard)
トーセンレーヴ(ディープインパクト×Caerleon×Lord Gayle)
ユニバーサルバンク(ネオユニヴァース×ドクターデヴィアス×Luthier)
と、11頭が消えました。まあ、自分でも無茶苦茶な感じだとは思いますが、もう引き返せませんよ(苦笑)
第2段階としては「脚質」。差しが全く届かないとは思いませんが、このレベルの道悪になると、やはり絶対的に先行>差しが成り立つはず。で、残った7頭の近2走の「3角−4角通過順位」を挙げると、
ウインバリアシオン 前走16-13 前々走8-7
サダムパテック 前走8-8 前々走4-4
オールアズワン 前走16-14 前々走4-4
ナカヤマナイト 前走8-8 前々走9-9
エーシンジャッカル 前走14-13 前々走12-8
トーセンラー 前走13-13 前々走5-4
ノーザンリバー 前走18-17 前々走5-7
うーん、見事に前走中団より後ろからの馬ばっかりやね。ただ、2走前に先行している馬と2走前も後ろから行った馬とは分かれまして、2走とも3角通過が8番手以下のウインバリアシオン、ナカヤマナイト、エーシンジャッカルはマイナスポイントがつくので、ここで消します。
残るはサダムパテック、オールアズワン、トーセンラー、ノーザンリバーの4頭。ラストはズバリ「父のダート適性」。散々母系がアメリカンやらダートやら言ってきましたが、そもそも父にダート適正がなければどうしようもないやん!というところ。で、これは完全に受け売りですが、この3歳世代でのダート勝ち成績トップ5はマンハッタンカフェ、キングカメハメハ、ネオユニヴァース、アグネスタキオン、クロフネだそうで。で、4頭を見渡して見ますと…オールアズワンがネオユニヴァース、ノーザンリバーがアグネスタキオン。サダムパテックの父フジキセキも、ご存知の通りサンデー系の中ではダートで走る種牡馬。逆にディープインパクトはダートからっきし、という感じ。ディープ産駒が、重馬場そのものが下手だとは思いませんが(ディープ自身、重馬場だった阪神大賞典の勝ちっぷりがすごかったですし)、ダートとなれば話は別。なので、トーセンラーもここで脱落。というわけで、結論は以下の通りとなりました。
◎ 03.オールアズワン
○ 02.サダムパテック
▲ 18.ノーザンリバー
本命はオールアズワン。ネオユニヴァース産駒で札幌2歳S勝ち、しかし皐月賞大敗(弥生賞も負けてるのはアレですが)で人気が落ち、しかし内を引いて(藤田Jですが)先行策を…となれば、それはまさにロジユニヴァース。内が荒れに荒れて外差しになれば、それは諦めるのみ。そうなれば、終い最速の坂路最終追いが出来たノーザンリバー、ピンナJの腕に期待するのみ。で、出遅れさえなければ世代の中でも力上位のサダムパテックはまさに対抗という感じでどうでしょう。手を広げればどこまでも広げたくなるメンバー構成なので、スパッとこの3頭に期待します。