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続々々・メガネのつぶやき

主にFC東京、サッカー、当たらない競馬予想の3本立て。思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

10−11 その6 プレミアリーグ第2節 フルアム−マンチェスター・U

欧州サッカー

 昨シーズンELで大躍進を遂げたフルアム。ホジソン監督こそ失ったものの主力はほぼ残留し、今シーズンどのような戦いを見せてくれるのか、個人的に注目するチームです。ホーム開幕戦の相手はマン・U。昨季は3−0という快勝劇を見せましたが、果たして今季は。8/22のゲームです。
フルアム 2−2 マンチェスター・U
得点:11分 P・スコールズ(マン・U)
     57分 Si・デイビスフルアム
     84分 オウンゴール(B・ハンゲラン)(マン・U)
     90分 B・ハンゲラン(フルアム
MOM:D・ストックデイルフルアム

2失点こそ喫したもののいずれもノーチャンスと言っていいもので、それ以外ではほぼノーミス。最終盤のPKストップは味方の同点劇を呼び、「シュウォーツァーの代役」以上の存在価値を見せた。


 お互いが昨シーズンから大きく陣容を変えない継続路線だったこともあってか、立ち上がりは手の内を探るというか、様子をうかがうような静かな入りを見せました。しかし11分、CKの流れ(ショートコーナーだったかと)からエリア内でパスを受けたベルバトフが後方に落とし、バイタル付近で構えていたスコールズがフリーでミドルシュートを放つと、これがゴール右隅に突き刺さりマン・Uが先制します。スコールズの20m前後のミドルシュートは今シーズンも健在、といったところでしょうか。
 しかし、試合はここからフルアムのリズムになります。マン・Uがリードして受けに回った、と言えるほどはっきりした変化はなかったと思うので、フルアムが自力で流れを引き寄せた、とここでは書いておきますが、ザモラが相変わらずの強さでポストプレーやフィードに対する競り合いで多くをマイボールにし、そこにデンプシー、デイビスが絡んだり(ダフはちょっと目立ってなかった)、ザモラ自身や一旦マーフィーに落としてタメを作っている間にパントシル、コンチェスキーの両SBがタイミングよく駆け上がってきたり、とにかくシンプルながら効率のいい、効果的な攻撃を見せ、30分には中央やや左寄りでコンチェスキー→デンプシー→エトゥフとパスがつながり決定機を得る(これはファン・デル・サールがスーパーセーブで難を逃れる)などマン・Uゴールに迫っていきます。一方のマン・Uも押されながらもしぶとく守りつつ、スコールズフレッチャーのダブルボランチがしっかりとゲームをコントロールして、隙あらばベルバトフポストプレーバレンシアの突破、エブラのオーバーラップからチャンスをしっかり作るなど、完全に流れを渡すことはさせません。お互いが良さを出しながら、しかし締めるところはしっかりと締める非常に中身の濃い内容を見せて、前半を終了しました。


 後半もいい意味でリズムが変わらず、お互いが攻め、お互いがしっかりと守る好ゲームが続きます。そんな中迎えた57分、右サイドでボールを持ったダフ(だったと思う)が、裏へ抜け出すザモラのフリーランを見逃さずにスルーパス。ザモラはタッチラインギリギリで中へマイナスのクロスを送ると、マン・UのDFがザモラのクロスのコースを消すため+飛び込んだデンプシーについていったためにこのクロスに誰も反応できず、しかしフルアムは逆サイドからデイビスがしっかりとスペースに走りこんできて、フリーのデイビスが難なくシュートをゴール右に決めて1−1の同点に追いつきます。全ての動きに無駄がない(空走りになったデンプシー含めて)攻撃で、マン・U守備陣を完全に崩した見事なゴールでした。
 このあとも一進一退の攻防が続きますが、閉塞感があったのはマン・U。この日もルーニーが不在でしたが、シュートに至る過程においてはその穴をまったく感じさせないスムーズさがありました。しかし、いざフィニッシュワークの部分になると、ベルバトフはどうしても下がって受けたりすることが多いためワンテンポ詰めるのが遅れてしまう、エルナンデスは速攻の時はおっと思わせるも、相手に構えられた時にまだやれることが少ない、バレンシアはサイド専門、絞って仕事したいパク・チソンも不発という具合で、ルーニー不在の物足りなさを感じてしまいました。一方のフルアムもダフに存在感がなく、デンプシーもやや重そうな感じがあり、あと一歩押し切れません。
 先に動いたのはフルアム。61分という早い時間にデンプシーを諦め、新加入のデンベレを投入します。一方のマン・Uも67分にナニ、74分にギグスオーウェンと早い時間に3枚の交代を使い切り、攻めるぞ!というサインをピッチの選手たちに送ります。そして84分、ようやくかつ意外な形で試合が動きます。マン・UがCKを得て、ギグスがキック。そのボールは(確か)競り合うヒューズとビディッチの後ろに抜け、その先にいたハンゲランの膝に当たったボールはなんとゴールの中にコロコロと。アンラッキーなオウンゴールフルアムは勝ち越しを許しました。さらに86分、気落ちしたわけではないんでしょうけど、ダフがクロスボールのクリア処理を誤り、エリア内でハンドを犯してPKを与えます。キッカーはナニ。決めれば勝負あり…でしたが、これをストックデイルが完全に読みきってビッグセーブ!スタジアムを、味方を鼓舞します。その思いが通じたのか、試合は劇的な形で幕を閉じます。90分、ややふわりとしたCKに合わせたのは、先ほど不運なオウンゴールを献上したハンゲラン!ヒューズが上手くブロック役となり、マーカーをわずかに引き剥がしてボールを捉えたヘダーが、ファン・デル・サールの手を弾きゴール右隅に決まり、同点に追いつきます。この瞬間のハンゲランの表情(オウンゴールの責任を感じていたのか感情をあえて内に秘め、唇を真一文字にかみ締め、しかし「どうだ!」といわんばかりの表情)は本当に印象的でした。試合はこのまま終了。枠内シュートが8本ずつ、ポゼッションもほぼ互角、そして何より、ファウル数がフルアム7、マン・U6というクリーンさが生んだ流れの途切れなさからくる疾走感が、あっという間の90分を演出した試合となりました。最高に面白かったです!


 フルアム。まだヒューズ監督がどういうサッカーをしたいのかは見えてきませんが、選手の入れ替えが少なかったこと、就任が遅かったこと、そして、昨シーズンホジソン監督が作り上げたサッカーを大きく変える必要がないことなどを見れば、いい意味で「現状維持」を保つことがとりあえずの仕事になるのかなと。その中で、ジワジワと選手起用含めてヒューズ色を出していければいいでしょう。決して難しいことをしているわけではないんですけど、だからこそ相手に惑わされることなく自分たちのサッカーができるのかな?という印象で、元来あまり強くないアウェーで成績を伸ばせれば、トップ10どころか再度ヨーロッパの切符を手にできても、私は全く驚きません。
 マン・U。こちらも大きく変わったところはなし。その中でしばらくはルーニー不在となりますが、逆にそこで「脱ルーニー」のパターンをいくつか作れれば、シーズンが深まるにつれ手が増えることにもなるので、そこをファーガソン監督がどう構築してくるのか注目したいですね。あとは補強を渋られた分、エヴァンススモーリング、ダ・シウバ兄弟、デ・ラート、ギブソンエルナンデス、オベルタン、マケダといった若手選手をどう試合の中で上手く使ってくるのかですかね。