続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

この季節が、やってまいりました

 まもなく2010年のJリーグが開幕。楽しみですね〜。
 というところで、この時期恒例なのが「順位予想」。昨日発売の2大誌(サカマガ、サカダイ)、そして、今日発売のエルゴラでどどーんと各記者やライターの順位予想が発表されています。まあ、全順位当てることなんてのは不可能に近いわけで、余興の域を全くでないところではありますが、予想する分はタダですし、乗っかってやってみますかね。
 その前に、簡単に昨年の結果を振り返ります。各チームの短評や順位予想はこちらのエントリにて行いましたが、順位予想だけを抜粋してみますと、

1位 浦和
2位 鹿島
3位 FC東京
4位 川崎
5位 名古屋
6位 柏
7位 G大阪
8位 大分
9位 千葉
10位 清水
11位 横浜FM
12位 京都
13位 広島
14位 山形
15位 新潟
16位 神戸
17位 大宮
18位 磐田

 というものでした。で、実際の結果はこちら。

1位 鹿島
2位 川崎
3位 G大阪
4位 広島
5位 東京
6位 浦和
7位 清水
8位 新潟
9位 名古屋
10位 横浜FM
11位 磐田
12位 京都
13位 大宮
14位 神戸
15位 山形
16位 柏
17位 千葉
18位 大分

 …驚くぐらいハズれてますね(苦笑) ドンピシャリで当たったのが12位の京都だけ。大まかに当たったのも「横浜FMが優勝にも残留争いにも絡まない」「山形残留」ぐらいで、「柏、千葉の躍進」だとか「広島は守備で苦しんで中位」とか「大宮、神戸は丁半博打で負ける」といった点は大ハズレでした。いや、神戸や大宮は大ハズレではないか。ともかく、私の順位予想なんてこの程度なので、今年もゆるーく見てやってください(笑)


 まずは、いきなり順位予想から出しちゃいますか。

1位 東京
2位 浦和
3位 鹿島
4位 川崎

      • -

5位 名古屋
6位 G大阪
7位 清水
8位 広島
9位 横浜FM

      • -

10位 仙台
11位 C大阪
12位 神戸

      • -

13位 京都
14位 磐田
15位 大宮
16位 山形
17位 湘南
18位 新潟

 ところどころで傍線が入っているのは、グループ分けをしたため。具体的には、1〜4位までが「優勝争い」、5〜9位が「ACL圏内」、10〜12位までが「残留の可能性が高いと見た上で、目指すは1ケタ順位」、13位以下が「残留争い」という見立てです。
 上から順に。東京優勝は、10割本気だと思っていただけるとありがたいなと。贔屓の引き倒しとか、色眼鏡とかいう言葉を使うつもりは、一切ございません。今年はファンも本気にならなきゃ。そんな東京についての展望は、明日にでも書きたいと思います。その他優勝争いの中心軸は、鹿島、浦和、川崎の3チーム。鹿島は昨季終盤からの中田浩二の復調とイ・ジョンスの獲得で、さらにソリッドなチームに仕上がりそう。前線の補強にやや疑問符がつくところで、全体の得点数は減るかな?と思っていますが、その分対戦相手から見て「うわっ、ここで点取られたか…」みたいな、ツボを押さえたゴールで勝ちを重ねそうな気も。大きなアクシデントでもない限り、大崩れは考えにくいところです。
 浦和はフィンケ体制2年目の積み重ねと、ピンポイントな補強が実りそうな印象。いい意味でのポジション争いが行われているようですし、若手の勢いと中堅・ベテランの経験が上手くミックスすれば、手のつけられない試合をすることもあるのではないかと。豊富すぎる選手層を持て余しさえしなければ、順当にステップアップしてくるんじゃないですかね。
 川崎は現有戦力をしっかりとキープしながらも、小宮山尊信稲本潤一と穴を埋めてくる補強に成功。監督は代わりましたが、志向するサッカーの大枠が変わるわけではないので、当初の混乱などはないのかなと。ただ、関塚監督の退任という、ここ数年の惜しい流れをドラスティックに変えられるチャンスを逸したとも言えるわけで、恐らくですけど「いいところまでいくけど…残念!」パターンじゃないですかね?まあ、それを打ち破れるように頑張ってください(棒読み)


 続いてセカンドグループ。名古屋はストイコビッチ監督の「意向」と「威光」で田中マルクス闘莉王金崎夢生千代反田充と即戦力を獲得し、ベスト11名の図上での戦力値はトップレベルといっていい面子が揃いました。システムを4−3−3に変え、ワイドに仕掛ける攻撃をさらに色濃くしてくることが予想され、攻撃面は破壊力を増すと思われる半面、守備面での不安があるのも事実。というのも、形をなしてなかったとはいえ、昨季4−3−3でやった試合で結構やられてしまった印象が強いため。例えば両ウイング(玉田圭司マギヌン、小川佳純あたり)の守備意識が足りず、DFラインにチェイスしたけど戻らないとか、逆に引きすぎてDFへプレッシャーが掛からないというシーンだったり、例えばただでさえアンカーの両サイドにはスペースができやすいのに、その前にいる2人のセンターハーフがバランスを考えずに前にプレスにいってしまって、そこをいなされてがら空きの中盤を使われたり。もちろん、ジュロヴスキーコーチがしっかりコーディネイトしてくるとは思いますけど、去年の感じが刷り込まれている身としては、どうもアカンが先行します。
 G大阪はちょっと怪我人に祟られている感が。特に守備の局面で欠かせない選手ばかりが離脱気味で、ここ一番で耐えられないシチュエーションが増える気が。攻撃陣も、ペドロ・ジュニオールが昨季から怪我がちで完全にフィットできず、ドドやゼ・カルロスといった新戦力もハズレ感が。中盤の4人+ルーカスが健在ならある程度の組み立てが保障できるとは思いますが、こちらもここ一番でしとめきれない場面が増えそう。若手の中から閉塞感をぶち破る選手が出てくれば…といったところですかね。
 清水は4−3−3への変更が吉と出るか凶と出るか、全く読めず。あと一歩の壁をぶち破ろうとする心意気は買いたいですし、藤本淳吾の右ウイングとか、Jにカムバックした小野伸二センターハーフ伊東輝悦のアンカーなど見どころもありますが、名古屋や川崎含め、どうにも4−3−3って頂点取れるイメージが湧かないんですよねぇ。なんと言うか、モウリーニョ時代のチェルシーのように「しっかりブロックを作ってのカウンター」とか、今のバルセロナのように「全員が切り替えを早くして穴を埋め続ける(攻撃では穴を突き続ける)」といったように、ブレない1つの太い幹を作れれば強いですけど、どこかで少し歯車が狂うだけでポジションバランスとか連動性が一気に崩れかねないシステムという印象がどうしても拭えないんですよ。逆に言えば、これを成功させられるかは非常に興味深いどころ。そういう意味では、今季最も注目したい気もしてます。
 広島はACLと平行してリーグ戦を戦えるほどの選手層にはないという見立て。西川周作山岸智山崎雅人といったレギュラークラスの補強が叶ったとはいえ、ACLの経験があるのは山岸ぐらいで、必ずどこかで運動量が落ちて、持ち味であるサッカーを疲労できなくなるときがくるはず。昨季後半には「押してダメなら引いてみる」ことを覚えたとはいえ、それとて勝ちを奪うためではない使い方をしたことが多かったはず。また、リーグとACLのどちらにプライオリティーを置くのかが不明で、ペトロヴィッチ監督のマネージメント次第では…という部分もあるかと。何だかんだ言って柏木がいなくなったのもキツイかと。
 横浜FMは今季最も「読めない」チーム。木村和司新監督がどういうサッカーをしてくるのかも全く分からないし、突如帰還を果たした中村俊輔をどのように組み込むのかも分からないし、栗原勇蔵松田直樹が怪我で相次いで離脱した守備ブロックをどうやりくりするのかも分からない。とにかく、分からないので真ん中で(苦笑)


 サードグループ。仙台は良くも悪くも「オーソドックス」なチームという印象。ベストの11人が揃えば中位以上のところも目指せることは、昨年の天皇杯でその一端を披露済みですが、バックアッパーの顔ぶれはさすがに上位を争うチームからは1枚落ちる印象。まあ、「誰かが」ではなく「みんなで」守るチームなので、1人欠けたせいでズルズルというほどにはならないと思いますが、特に4バック+GKのバックアッパーには不安を隠せないのかなと。昨年の山形のように、序盤から走って勢いをつけられれば面白いところ。そういう意味では、開幕から3戦−磐田、大宮、京都−をどう戦うか。その後の3戦が強敵ぞろい−鹿島、G大阪、清水−な事も考えれば、そこが注目でしょうか。
 C大阪のやることは1つ、「攻め倒す」ことだけでしょう。茂庭照幸上本大海と計算できるCBを獲得したとはいえ、マルチネス香川真司乾貴士を中心とし、そこに移籍してきた高橋大輔、家長博昭、清武弘嗣播戸竜二が移籍してきた攻撃陣が魅力であり武器であるのは議論を待たないところ。他サポが無責任に言うならば、「攻めて死んだらしょうがないんじゃね?」という感じです。
 神戸は三浦イズムがさらに浸透し、かつ都倉賢エジミウソン、ポポ、冨田大介といった補強組が早々にフィットするようなら、あっさりとこの順位を上回る気もしてますが、毎年なんかゴタゴタが起こってしまう組織でなのがね(苦笑) まあ、そこも安達さんがトップを退いたから大丈夫かな(笑) それはさて置き、CBの質・量不足という不安が強く出なければ、サプライズを起こすならこのチームかなと。


 ボトムグループ。京都は「今年は攻撃を」という話が漏れ伝わってきていますが、ある程度形が出来るまでにやはり時間を要してしまうのかなと。もちろん守備(というか相手の長所を消すこと)をおろそかにすることはしないと思いますが、現状確たる攻撃の手段が見えない以上、高く評価することはできないのかなと。そして、攻撃の構築に手間取った際に下位を抜け出せずにズルズルパターンがあるかなと。
 磐田は経営面の問題で数名を放出せざるを得ませんでしたが、その厳しい状況の中でイ・ガンジンパク・チュホ荒田智之とツボを押さえた補強に成功。攻撃面に関しては、昨季5位の得点数(50得点)をさらに上積みできそうな陣容が揃いましたが、守備陣は不安たっぷりのまま。キャンプ情報を見ると、ただでさえ前がかりにいってしまいがちな中で、ボランチを縦関係にするなんて話も。そのポジションを上げた那須大亮にかかる守備の負担はかなり多くなりそうで、かつイ・ガンジンと組むCB(候補は大井健太郎加賀健一)も一長一短。守備での進化を謳ってのシーズンインになりそうですが、結局は去年の二の舞を演じてしまう可能性が高いのかなと。
 大宮は今年も懲りずに大幅なスカッド変更を施しました。ただ、即戦力度は昨年をはるかに上回る印象で、実際杉山新村上和弘深谷友基アン・ヨンハは開幕スタメンがほぼ確実で、北野貴之もポジションを奪っておかしくない能力の持ち主。彼らがガチッとはまれば強固な守備陣を形成できるとは思いますが、それがすぐに叶うとは思えず。その間攻撃陣がどこまで引っ張れるかですが、藤本とラファエル次第でしょ、どう考えても。しっかりとそこを抑えれば攻撃力は半減するはずで、彼ら2人以外の武器を持てなければ、やはり下をさまよってしまうのかなと。塚本泰史の一件があり、頑張ってほしいとは思いますが…。
 山形は昨季見事に残留を果たし、「J1定着」への第一歩を記すことに成功しました。今季は更なる上積みを求めて、キム・クナン下村東美増田誓志田代有三とセンターラインの補強を敢行し、レベルアップへの意気込みは十分感じられます。しかし、良くも悪くも「これが山形だ!」というサッカーはすでに他チームに知れ渡っており、それを上回るだけのものを構築できるかが勝負になると思うんですが、それができるかと言われれば…という感じ。去年はスタートダッシュのおかげで逃げ切れた部分もありましたが、今年の開幕5試合の相手−湘南はともかく、清水、浦和、鹿島、広島と続く−を見ると、それが叶うかも微妙なんでねぇ…。まあ、今年もそんな大方の予想を裏切ってくれるサッカーを見せてほしいと思う部分もありますけど。
 湘南は反町監督が認めている通り、もろもろ含めて17、8番手に評価せざるを得ないところ。余計な事は考えずに「残留」を目指せるシンプルさは味方しそうな気もしますが、それが昨年の山形のように結果につながるかどうか、だけでしょうね。余計な事は言わないでおきます(笑)
 新潟は、さすがに補強の収支がマイナス過ぎるかと。特に北野、千代反田、松下と攻守のキーマンを失ったのは、厳しいと言わざるを得ません。酒井高徳チョ・ヨンチョル、小暮郁哉、三門雄大河原和寿田中亜土夢加藤大と楽しみな若手が多く、彼らが出番を多く掴んで爆発的に伸びるようなことがあれば面白いと思いますけど、そこはあまりにも不確定要素すぎて、シーズン前の予想ということで言えば、こういう評価に私はなってしまいます。


 というところですかね。まあ、あくまで予想は予想。色眼鏡をかけずに、多くの試合を楽しめれば最高やん!