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続々々・メガネのつぶやき

主にFC東京、サッカー、当たらない競馬予想の3本立て。思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

バンクーバー五輪4日目雑感

 まだまだ、眠たさとの格闘はありません。4日目です。
 日本人選手は出場していませんが、まずはフィギュアスケート・ペアから。3日目に行われたショートプログラム順位はこちら、そしてこの日行われたフリーの順位はこちらのとおりです。
 金メダルは申雪、趙宏博組(中国)。ソルトレークトリノとも銅メダルに終わり、一時は競技から離れていましたが、五輪での金メダルを求めて今季限りで競技生活に復帰。GPシリーズではファイナルを含めて3連勝と改めてその存在感を知らしめた上での本番となりましたが、ショートプログラムでは76.66ポイントという世界最高記録を叩き出す完璧な演技。趙宏博はすでに36歳とのことですが、スロージャンプ、シングルジャンプ、ツイストループ、リフト、ペアスピン、ステップシークエンスといった要素全てが衰えることなくハイレベルで、かつ、そこにプロ生活で磨きがかかった表現力が加わって、見ている者をまさに虜にしていたのかなと。しかし、それでも2位とは0.7ポイント差しかなく、かつフリーでは最終滑走。そして、1つ前で演技を終えた龐清、佟健組(中国)が非の打ちどころのない完璧な演技を持ってきたため、心のどこかに「あぁ、やっぱり五輪での金メダルとは縁がないのかなぁ?」という思いも抱きました。実際にプレッシャーがあったのか、シングルジャンプで趙宏博が(ミスと言うのは厳しすぎますが)正確なものを出せず、リフトでは1度申雪がバランスを失ってやりきる前に下りてしまうなど、完璧を出すには至りませんでした。演技を終えた後に趙宏博が見せた表情は、「今度こそ」と「またか」の狭間に立たされた者の、何とも表現しづらいものに写りました。136.66ポイントが出れば金メダル。キスアンドクライで待つ趙宏博は依然硬く、逆に申雪は晴れやかな印象すら受ける表情などを見せる中で得点が発表されました。得点は、139.91ポイント。場内に流れる「the 1st Place!」のアナウンスを聞いた瞬間、申雪は歓喜に沸き、趙宏博は雄叫びを上げました。ついに掴んだ、悲願の五輪金メダル。「今後こそ、頂点を」と思って応援していた私も−トリノ五輪において、荒川静香村主章枝安藤美姫の日本勢の健闘を心から祈りながらも、イリーナ・スルツカヤ(ロシア)を応援していた気持ちを思い出した−テレビの前で喝采を上げてしまいましたよ。本当におめでとうございました。
 銀メダルは龐清、佟健組。ショートプログラムではこのペアらしい演技は見せてくれたものの、71.50ポイントと上位3組には及ばず、トリノ五輪で僅かの差で及ばなかったメダルがまた少し遠のいた、そう思いました。しかし、フリーで自分たちの前に演技を終えたショートプログラム3位の川口悠子アレクサンドル・スミルノフ組(ロシア)、2位のアリョーナ・サフチェンコ、ロビン・ゾルコビー組(ドイツ)が相次いでスコアを伸ばせず、再び巡ってきた絶好のチャンス。それを、今度は離すことはしませんでした。フリーではトップとなる141.81というとんでもないスコア、全くミスのない演技も去ることながら、目に見えない部分のパッションであったりエナジーといったものがビンビンに伝わってきて、思わず泣きそうになったくらい。私はそんなにフィギュアスケートの観戦歴はないんですが、その少ない中において間違いなくトップ3に入る演技でした(ほかの2つはステファン・ランビエールのフラメンコ@世界選手権、荒川静香トゥーランドットトリノ五輪かな)。素晴らしかったです。
 銅メダルはアリョーナ・サフチェンコ、ロビン・ゾルコビー組。10月にフリープログラムの曲や構成をガラッと変え、しかし1月には欧州選手権川口悠子アレクサンドル・スミルノフ組に敗れ、さらにサフチェンコが伝染性単核球症であわや出場できない?(結局はインフルエンザだった)といった感じで順調には行かなかったシーズンでした。それでもショートプログラムでは申雪、趙宏博組と僅か0.7ポイント差という素晴らしい演技を見せ、特に表現力では申雪、趙宏博組とこのペアが圧倒的だった印象でした。フリーではゾルコビーがジャンプで転倒したり、何でもない時にエッジが引っかかってバランスを崩したりとらしくないところも見られましたし、恐らく不本意な部分はあるんでしょうけど、それでも銅メダルを取れてしまうあたりがこのペアの底力といったところでしょうかね。
 以下は簡単に。川口悠子アレクサンドル・スミルノフ組はショートプログラムで3位につけるも、フリーではスローの4回転ジャンプを直前になって回避する安全策を取りながら、その安全策だったスローの3回転ジャンプを含めた全てのジャンプ要素でミスをしてしまい、4位に終わりました。4回転を回避するのはコーチから言われたとのことですが、そこをインタビュアーに質問された際の川口の表情が後悔に満ちていたのを見て、得も言われえぬ気持ちにさせられましたよ。5位張丹、張昊組はパワー寄りの要素は今でも世界トップクラス。あとは表現力に磨きをかければ、次の五輪では頂点に立っているかもしれませんね。あと印象に残ったのが、ヴァネッサ・ジェームス、ヤニック・ボヌール組(フランス)。インターネットを通じて知り合ってペアを組んだそうですが(ボヌールはトリノ五輪で別のペアを組んで出場していたとのこと)、純粋なフィジカル、アスレティック能力だけで言えば、上位の5組に勝るとも劣らないレベル。こちらも表現力やユニゾンの部分を磨いていければ、近々にトップレベルでの争いをしていても何ら不思議ないのかなぁと思いました。


 続いてスピードスケート・男子500m。1本目の結果はこちら、そして2本目の結果はこちらのとおりです。ただ、フィギュアをガッツリ見ていて、全員の滑りは見ていないので簡単に。
 金メダルは牟太釩(韓国)。得意な舞台は1000m、1500mで、500mにおいて韓国勢では李康奭、李奎爀、文俊に次ぐ4番手の男としてバンクーバーにやってきましたが、1月の韓国国内で行われた記録会でトップに立った調子の良さそのままに、1、2本目ともに2位のタイムを叩き出すハイレベルな安定感を見せての金メダル。しかもともに34秒台のタイムですから、これは文句なしでしょう。1000、1500mでも日本勢の、そして絶対王者シャニー・デイビス(アメリカ)の強力なライバルになりそうです。
 そして、長島圭一郎が銀メダル、加藤条治が銅メダルと、日本勢に今大会初のメダルがもたらされました。長島は1本目6位に終わるも、2本目では0.232秒も縮めてトップタイムをマークし、見事に銀メダル。インタビューでは金メダルへの欲をかすかに覗かせていましたが、ゴール後にコーチ陣とハイタッチした際に思わず力が入りすぎてズッコケてしまうぐらいだったので(笑)、喜びはひとしおだったんじゃないかなぁと。一方の加藤は、直前まで苦しんでいたスタートからの100mを修正できたらしく、1本目はトップと0.07秒差の3位と絶好の位置につけました。2本目についても、試合後のインタビューで「最初の100mも良かったのでもらったと思った」と答えていましたが、1本目と同じ最初のカーブで状態が浮いてしまったようで、その影響からか最後までスピードに乗り切れず2本目は5位、トータルで銅メダルに終わりました。こちらは長島と違って金メダルを取れなかった悔しさを隠す事をしませんでしたが、それでも前回の雪辱を晴らしたのは事実。そして、まだ25歳。次に、これからに期待しましょう。そのほかの日本勢は、トリノ五輪で4位に入り、今回も一発が期待されていた及川佑は13位、初出場の太田明生は17位でした。ともにインタビューの様子を見ると、悔しさが滲んでいましたね。


続いてクロスカントリースキー。といっても、上位選手のハイライト的なものを見ることができただけなので簡単に。女子10kmフリーの結果はこちら、男子15kmフリーの結果はこちらのとおりです。男女ともこの距離はアドバンスド(時間差)スタートで、実力差がそのまま出やすいレースだったのかなと。その中で女子金メダルのハロッテ・カッラ(スウェーデン)、男子金メダルのダリオ・コロニャ(スイス)はともに唯一の24分台と33分台をマークしての勝利で、特に男子のコロニャは非常にダイナミックな滑りを最後まで見せてくれた印象です。ゴール前の登り区間ではカメラが並走して流れる映像があったんですが、かなりのスピード感でしたわ。
 日本勢は女子の福田修子が52位、柏原理子が61位、男子の成瀬野生が49位でした。ただ、特に女子はリレーや団体スプリントへ向けての試走という意味合いが濃く、結果云々はそこまで大きく取り上げることもないのかなと。この1走である程度の雪質などを掴んでくれたのならば、そちらの方が意義としては大きいと思います。


 その他日本人が出場した競技はありませんでしたが、「花形」アルペンスキー・男子滑降が行われ、ディディエ・デファゴ(スイス)が金メダルを獲得しました。スイス勢ではディディエ・キシュ(6位)、カルロ・ヤンカ(11位)が2大エースという前評判だったと思いますが、これは大金星と言っていいのかな?銀メダルアクセル−ルン・スビンダール(ノルウェー)、銅メダルボーデ・ミラー(アメリカ)はそれぞれ0.07秒、0.09秒及ばず。「特攻野郎」ミラーダメだったかぁ〜。あと、ベンヤミン・ライヒオーストリア)は出場しなかったんですね。回転やスーパーGSで期待かな?