続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

Jリーグ公式サイト:2009Jリーグアウォーズ:優秀選手賞・優秀新人賞

 まずは新人賞の方から簡単に。ナビスコの大活躍で世間にも「バレた」米本と、城さんの持つ新人最多得点記録を塗り替えた渡邉は、まあほとんどの方が予想通りだったのではないかと。そして、あと1人に誰が−私的候補は権田、大迫、山田直輝、原口、大津の5人のうち1人−選ばれるのか楽しみにしていたら…ん?岡崎?なんで?確かに年齢要件は満たしているけど、基本的に「登録1年目の選手」から選ばれるはずでは…と思って改めて表彰概要を見てみたら、

上記選者による「新人王」の投票結果を基に投票数の上位から3名を選出する。
投票数が同数の場合は1試合平均の警告・退場ポイントが少ない選手を優先する。
対象選手:
1.出場試合数: 2009JリーグJ1リーグ戦17試合以上
2.年齢:2009年4月2日現在23歳以下
3.J1 クラブ登録年数にかかわらず、過去に優秀新人賞を受賞していない選手
4.2種TOP可または特別指定選手も含む
5.海外1部リーグ在籍経験者を除く。但し、研修期間は登録期間とはみなさない。

 おーい、いつの間に要件が変わったのじゃー!仮に、今季(原則)登録1年目の選手で活躍した選手がいなくて…という状況になってしまっていたとしたら分からなくもない話ですが(まあ、そうだとしても該当なしでやればいいと思うけど)、これは興ざめだなぁ。岡崎が新人賞って、確かに今季ブレイクしたのは間違いないけど、昨季後半からすでにその予兆はあったわけで、しかも今年プロ5年目。これは今更感が過ぎるって(苦笑) 同時に、渡邉の素晴らしい記録も若干霞んじゃうし。これで岡崎に最優秀新人賞を、となれば、私は「これはひどい」と言わざるを得ませんわ。続いて優秀選手賞。別に変なこと書いたつもりはないけど(笑)畳みます。


 まあ、概ね「そうですね」でいいとは思うのですが、個人的にはあと何人か加えたい(枠が決まっているなら入れ替えたい)人がいまして。
 まず、GKでは北野貴之(新潟)。入替元は、GK川島で。今季新潟は、結局8位に終わりましたが、31失点は鹿島に次いでリーグ2番目の少なさ(鹿島は30失点)で、その立役者が北野と千代反田(と永田と本間)だったかなと。北野は、シュートを待ち構える際のポジショニング、読みにほぼ間違いがなく、その分、川島のような「フォトジェニック」なビッグセーブこそあまり無い印象ですが、非常に安定感のあるセービングが目立ちました。それでいて、至近距離からのシュートへの反応の鋭さ、ハイボール処理もJトップクラスだと思いますし、年齢もまだ27歳。これからもっと注目されていい選手だと思います。その他GKでは清水健太(山形)の健闘も称えたいですね。山形が残留できた要因の4割ぐらいは彼と言っても過言ではないかと。
 DFでは、まず千代反田充(新潟)。永田とどちらにするか非常に悩みましたが、私は千代反田を選びたいなと。北野のところでも書いたとおり、リーグ2番目の失点の少なさを記録した立役者の1人で、東福岡、アビスパ福岡時代からすでに素晴らしいストッパーだったと思いますが、カバーリングに長けた永田とのコンビが熟成された今季は、本当に素晴らしかったかと。高さ、フィジカルを生かした対人プレー時の強さばかりがクローズアップされがちですが、しっかりとラインコントロールできたり、展開を読んでオーバーラップを仕掛けられるクレバーさもあって、代表に割って入っても何らおかしくないレベルになったなぁと思いますよ。永田は、時折「んあっ!?」ってプレーをしてしまうので、千代反田のほうで。
 続いて、DF伊野波雅彦(鹿島)。入替元は闘莉王。ぶっちゃけ中澤と闘莉王は、今季は優秀選手賞に選ばれるだけの説得力、ないですよね?ってのは話がずれるのでさて置き、東京ファンである私が、彼をこういった形で賞賛するのは、正直に(そしてかなりオブラートに包んで)言うと「忸怩たる思い」があります。半ば逆恨みみたいなもんですが。しかし、そういった感情論を押し潰すくらい、今季は良かったと思います。鹿島4バックの他の3人が選ばれて、彼だけが選ばれないのは嘘でしょう、とも。東京時代は、そのユーティリティさが故にCB、SB、ボランチといろんなポジションを日替わりで任されていましたが、そのことがことごとくマイナスに作用したような印象さえありました。鹿島に移籍した昨季序盤も、立場は「便利屋」のまま。しかし、昨季後半からCBとしての信頼を得て以降のプレーぶりは、まさに人が変わったと言えるほど。もともと持っていた「(単純な)カバーリング能力」や「ロングボールの精度」にはますます磨きがかかり、加えて「人への強さ」や「試合を読む力」もグングン成長している印象で、こりゃもう参りましたと言うしかないかな。次のW杯で「不動のCB」になっていても、(なんかくっそ、くっそ!って感じだけど)驚かないですね。
 細かいことを言えば、今年の今野はMFではなくDF部門で選出してあげるべきだろ、と思いましたが、この辺は登録しているポジションとかいう絡みもありそうなので、このぐらいで。


 MFは…あえて誰かを入れ替えてでもこの選手を!というレベルはいないかなぁ。単純に加えていいのなら、本山雅志(鹿島)、橋本英郎(G大阪)、青山敏弘(広島)、米本本間勲(新潟)あたりを加えたいですけどね。特に、青山は良かったなぁ。最終ラインまで下がっても、トップ下まで出て行っても、両サイドに開いても、つまりはフィールドのどのエリアにいてもボールを受けれるし、捌けるし、平均点以上の守備力も持ってる印象。今の広島のサッカーだからやれている(スタイルに合っている)のかもしれませんが(槇野も柏木もそう)、来季以降も楽しみな選手の一人です。
 FWでは、ルーカス(G大阪)。入替元はエジミウソン。ゴール数は(確か)6。同じチームのチョ・ジェジン(10)や、中東へ行ってしまったレアンドロ(11)、途中でやってきたペドロ・ジュニオール(12)より少ないわけですが、西野監督が誰を一番信頼していたかと言えば、ルーカスでしょう。2トップの1角、1トップ、トップ下、左サイドハーフなどいろんなポジションを任され、いろんなタスクをこなすよう指示があったと思いますが、そのほとんどを高いレベルでやれていたという印象で、まあ、それは東京にいた時代からそうではあったんですが、はっきりいってガンバにいってから全てのレベルが1段高くなったなぁと。シュートに至っては3段ぐらいでしょうか(笑) とにかく、今の東京のサッカーにルーカスがいたら…と想像したくなるほどのプレーぶりで、この場で表彰されないのが可哀想なくらいですよ。最後の悪態ついた退場が響いた?


 まとめると、私的優秀選手賞は以下のとおりです。

GK…曽ヶ端、北野、楢崎
DF…新井場、岩政、内田、伊野波、徳永、長友、千代反田、山口、ストヤノフ、槇野
MF…小笠原、野沢、石川、今野、中村、マルシオ・リシャルデス、遠藤、明神、柏木
FW…興梠、マルキーニョス、ルーカス、ジュニーニョ鄭大世、岡崎、イ・グノ、前田、佐藤

 ここから、ベストイレブンを選ぶならば、こんな感じ。

――――前田――マルキ―――
野沢――――――――――中村
――――遠藤――明神――――
長友――岩政――山口――徳永
――――――北野――――――

 これだけの選手の中から11人選ぶってのは、すごく骨が折れますねぇ。誰の何のためにもならないってのにさ(苦笑) まあ、異論反論はあるかと思いますが、そっと胸の中にしまっておくか、ツイッターやハイクなどでつぶやくかにしておいてくださるとありがたいな。石川を選ばなかったのは、やっぱり怪我で24試合の出場にとどまったから。ほぼフル出場した野沢や憲剛を差し置いてでもナオ、ってのは、あまりに判官贔屓すぎるかなと思ったので。その分、来年もっと暴れるけどな!