続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

トップもU−15も、悔しい敗戦

 天皇杯を見に丸亀へ…とは行かなかったため、深川グランドにU−15高円宮杯 関東大会代表決定戦、東京U−15深川対柏U−15の試合を見に行ってきました。そもそもは行く予定は全くなかったんですが、土曜日に柏を見たというCHONOさんkoさんのエントリを見て「これは見ておきたい!」と思い立ち、さらに昨日とはうって変わっての好天に誘われて、深川まで足を伸ばした次第です。
 で、実際に試合を見てみると…これが本当に凄かった〜。koさんは「柏U-15がバルセロナのユニホームを着ていても信じちゃいそうなチーム」と表現されていましたが、まさにそんな感じ。システムは中盤が逆三角形(アンカーを置く形)の4−3−3(4−1−2−3)で、ビルドアップ時にはSBを高く上げて、ロングボールはほとんど使わず、パスの繋ぎは常に「足元」を狙う…もう、世界中のどのクラブよりもバルサに近いといってもいいんじゃないか?と錯覚するほどでした(笑) まあ、柏は柏であって、しかも去年の柏U−18のゲームを見ている方の話を聞けば「吉田達磨監督がまたこんなチームを作ってきよった!!!」という感じなんだそうですが、私は去年の柏U−18のサッカーを生で見たことがないので、バルサにしか例えようがないところはご容赦ください(苦笑)
 話し戻って、中でもこのサッカーを支えていたのが中盤の3人。ボールサイドへの顔の出し方とポジショニング、トラップの上手さ(この部分は中盤の選手に限らず、どの選手もが素晴らしいスキルを持っていた)、そこからのパスの精度、そのどれを取っても中学生とは思えないレベルにあった印象。特に5番(秋野君?)は目立ちに目立っていて、このプレービジョンを持ったままフィジカルや守備の部分をもっと磨けていければ、いずれ国を背負って立てるんじゃないか?と思わせるほど。この日深川は、普段採用しているらしい3−5−2を捨てて4−4−2でゾーン気味に守り、プレスとカバーリングを怠ることなく続けることで粘り強くプレーできていたと思いますが、5番と8番には最後まで手の打ちようがなかったですから。というか、彼らを潰したいんであれば、フルコートのマンツーマン役を置かないとどうしようもないかと。8番の子も、体格的には他の選手より見劣ってはいましたが(3年じゃないのかも)、足元の上手いこと上手いこと。狭い局面やアンダープレッシャーの中でも全く慌てることなく捌けていて、それにとどまらずサイドにボールが入ってクロスを上げられる局面になると、必ずと言っていいほどエリア内に飛び込んでいたのも好印象。その2人にやや隠れる部分はありましたが11番の子もテクニカルな選手で、この3人は名前を覚えておきたい(名前を知りたい)選手でしたよ。
 ただ、そんな厳しい展開の中で先制ゴールを深川があげたときには興奮しましたね。前半から奪ったらまず前を見て、積極的にDFラインの裏を狙う攻撃をある程度意図的にやれていて、サイド深くまで入っていけるシーンはありましたが、この得点シーンは、ようやく「エリアの幅内で飛び出していく選手」に対して上手くスルーパスが出せたことがゴールにつながったのかなと。シュートも非常に落ち着いてましたしね。となると、ここからどう耐え切るかというところに焦点は移りましたが、前半からかなりボールに食いつきにいく守備をしていた影響か徐々に足が止まり始め、そこを柏の5番や8番が見逃さず、徐々に大きくなっていった深川守備陣の穴を的確について2点をゲット。いずれも完璧に崩された失点で、これにはぐうの音も出ませんでした。その後、深川は選手交代やCBをやってた23番の子を前線に上げるパワープレーなどでゴールに迫りますが、柏の2番の子の高さとGK(16番)の安定感あるセービング、飛び出しの前にゴールを割ることが出来ずに、このままタイムアップ。惜しくも高円宮杯出場を逃す結果となりました。


 深川、むさし共に代表権を得ることが出来ず、U−15の子はこれにて公式戦終了だそうで。そのためか、試合終了後、出入り口の対角にあるコーナー付近に選手が集まり、(恐らく)徹さんから言葉をもらい、泣きながらであったり、うなだれながら控え室に戻っていきました。当然、選手達は高円宮杯を目指してやっていたはずで、それが叶わなかったことで悔しさで胸がいっぱいなはず。しかし、高校年代で(どのような形になるかはわかりませんが)また各人に多くのチャンスは待っているはず。この悔しさを忘れず、また次のステージでがんばって欲しいと願うばかりです。


 そして、試合後天皇杯の結果を携帯で確認すると…0−3の惨敗だそうな。何なんすかこれ…。シュート数も負けてるし。まあ、見てないので何も言えない訳で、丸亀まで行かれてこの敗戦を目の当たりにした方々は、相当足取りの重い帰路についているかと思いますが、それすら見届けられないのも辛いぜよ…。