続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

EURO08 準決勝 スペイン−ロシア

 昨日一足お先に決勝へ歩を進めたドイツの相手となるのは、ベスト8の壁を久々に打ち破ったその勢いでここも突破したいスペインか、初戦の大敗から這い上がってここまでやってきた、リベンジの思いもかけるロシアか。
スペイン 3−0 ロシア
スコア:50分 シャビ・エルナンデス(スペイン)
     73分 D・グイサ(スペイン)
     82分 D・シルバ(スペイン)


 試合はちゃんと見ましたよ。けれど、年度末じゃないのにこんなに慌しく仕事に追われたのは久々で、まともなプレビューを書く頭が足りないので、ごく簡単に。
 スペインは単純に「強いわ」と思いましたし、アラゴネス監督には何か降りてきてるんじゃないかと思いますね。だって、1−0と勝っている、しかもビジャの怪我ですでに1枚カードを切っている段階で2枚代えですからね。しかもしかも、下げたのが点を取ったシャビとエースのトーレスですよ。実況・解説陣は「説明が出来ない。思いつく理由はいずれも説得力に欠ける」という旨の話をしていましたが、私もそう思いました。もしこの交代でバランスが崩れていたら、もうそりゃ殺されんばかりの勢いで批判を浴びたと思うんですけど、自分の信念、勘を貫いてこの交代を決断した、そしてそれがものの見事に当たったアラゴネス監督は、今何か持っているとしか言いようがありません。まあ、就任当初から批判の雨あられを浴び続けていたので、これ以上何言われようとそんなの関係ねぇ!ってところだったかもしれませんが(苦笑)。決勝に向けては、ビジャの動向がどうなるか不透明な部分こそありますが、この日のセスクのパフォーマンスを見る限り、仮に出れないとしても全くダメージにはならないでしょう。トーレス、グイサ(ビジャ)の決定力、「クアトロ・フゴーネス」と呼ばれるシャビ、イニエスタ、シルバ、セスクの攻撃センスとバランス感覚、マルコス・セナの渋すぎる活躍、不安視されてはいたものの、ここに来てグッと堅固さが増してきたディフェンスライン、そして、この日も少ない出番で集中力が途切れてもおかしくない中でしっかりとビッグセーブを見せたカシージャス、一致団結しまくっているベンチメンバー、そして、何か持っているアラゴネス監督。不安がやや先に立つドイツとは対照的に、スペインは何も恐れる部分がないのかなぁと言うのが正直なところですね。
 ロシア。これまで見せてきたアグレッシブさが鳴りを潜め、パブリュチェンコアルシャヴィンも不完全燃焼。守備陣も1点目を許すまではギリギリで耐えてきましたが、そこから先は壊滅状態に陥ってしまい、さすがのヒディンク監督もこの流れを変えるまでには至りませんでした。あちこちで見られましたが、「満足感」が選手の前向きさを奪ってしまった側面は否定できないかと。それでも、今大会最も平均年齢の若いチームがロシア。良いときと悪いときのギャップの激しさは、これから各選手がクラブレベルで成長するのと同時に多少は薄れていくはずで、ヒディンク監督の指揮の下、2010年へ向けても大いに楽しみなチームとして、記憶にとどめておきたいと思います。