続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

EURO08グループリーグ第2節 グループC オランダ−フランス

 初戦でイタリア相手に鮮やか過ぎるサッカーを展開して快勝したオランダ。かたやルーマニアの堅い守備に完全に屈したフランス。オランダが連勝を飾るのか、フランスが巻き返しを見せるのか。
オランダ 4−1 フランス
スコア:  9分 D・カイト(オランダ)
     59分 R・ファンペルシー(オランダ)
     71分 T・アンリ(フランス)
     72分 A・ロッベン(オランダ)
     92分 W・スナイデル


 正直に言います。生まれて始めて、チームとしてのオランダの姿に感動してます。こんなにバランスが良くて、こんなに守れて、こんなに攻めれて、こんなに心が一つになっているオランダなんて、今まで見たことがなかったもので。試合終了後に、何人もの選手がスタンドにいたお子様を抱いてピッチを歩いている姿は、微笑ましくもあり頼もしくもありましたね。
 そのオランダですが、イタリア戦でことさらケチをつけるところもなかったためか、スタメン変更はなし。で、この試合もエンヘラールデ・ヨングボランチコンビが中盤のそこで睨みをきかせ、潰しも鋭く、全体的にも全てのプレーに反応するのではなく、ここぞと言うところ(ex:リベリが持ったとき、サイドに上手く追い込めたとき)で人数をかけてプレスに入るという守り方で、少なくとも前半30分まではフランスに何もさせていませんでした。最終ラインも、リベリと対峙したブラールズが地味ながらしっかりと押さえていましたし、オーイェル、マタイセンのコンビも安定感があったんではないかと思います。こうやって守備の話から入ること自体、今までのオランダとは一味違うチームに仕上がっているんだろうなぁと改めて思う次第です。さて、2試合で7点奪った攻撃陣ですが、2試合とも「1点目をセットプレー(またはその流れの中)で奪い、相手が同点に追いつこうとやや前がかりになってきたところでカウンターが炸裂し突き放す」という流れ。もちろん美しい流れでゴールを奪えるカウンターの凄さばかりに目が行きがちですが、早い時間にしっかりと先制点を奪えている点は見逃せないところ。早めに点を奪えればカウンターが嵌りやすくもなり、ますます自分達の土俵に相手を引きずり込ませることが出来るわけで、この後の試合でも先制点を奪えるかは注目していきたい点です。
 フランス。前半の後半からリベリを中心にボールが回るようになり、ゴール前まで迫れるようになりましたが、いかんせん最後のところでのアイデアや精度が今ひとつ。せっかくリベリやアンリがサイドを切り裂いても中央に誰もいないとか、シュートが枠に飛ばないとか、あまりにも基本的な部分の迫力に欠けていた印象です。ゴール前で点で合わせられるトレゼゲ、運動量豊富でゴール前への飛び出しにも長けているフラミニ、力強さを増して安定感も出てきたメクセスといった今季リーグで好調だった選手をもっと信頼して、スタメンかどうかは置いとくとしても、せめてメンバーに入れておけば…と思っているのは私だけではないはず。特にゴミス、ゼンゼマ、アネルカが全く力を出せていないFWは、結果論ですけどこれでよかったのかなぁ?と思ってしまいます。