続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

EURO08グループリーグ グループA ポルトガル−トルコ

 前回大会はまさかの開幕戦黒星を喫したポルトガル。今大会は幸先の良いスタートを切れるのか、はたまた同じ徹を踏んでしまうのか、楽しみな1戦でした。
ポルトガル 2−0 トルコ
スコア:61分 ペペ(ポルトガル
     93分 R・メイレレスポルトガル

 もちろんピンチのシーンもありましたが、終わってみれば力の差を見せ付けての完勝だったと思います。ただ、驚いたのは中盤の構成。てっきり「ペティートとヴェローゾのダブルボランチロナウド、デコ、シモン(クアレスマ)の2列目」という形で来ると思ったんですが、ペティートを1ボランチ気味にして、シモン、デコ、J・モウティーニョロナウドという攻撃的な4人を頭から同時起用する、思い切ったスタメンの選択でした。しかし、これが大正解。トルコの中盤4枚がそれほど守備力があるわけではなく、スペースも比較的与えてくれたこともあって、とにかくパスが回りますし、デコ、ロナウドのキープ力あるドリブルも面白いぐらい決まってました。また、J・モウティーニョの前線への飛び出しもかなり効いていて、シモンのプレイスキックの精度も抜群。ヌーノ・ゴメスは「相変わらず決定力ねぇなぁ」と苦笑いする内容でしたが、これだけ中盤の選手が面白いようにプレーできているようなら気にすることはないでしょう。守備面で唯一懸念された「本職の左SB不在」もP・フェレイラが無難なプレーで不安を感じさせませんでしたし、上々の滑り出しと言っていいかと思います。しかし、ロナウドはやっぱ凄いわ。
 一方のトルコは今後への不安ばかりが目立つ内容と言わざるを得ませんね。特に気になる点は2つで、1つ目はCB。ギョクハン・ザンが怪我で退き、ハカン・バルタも最後までプレーはしたものの、左足の軽症は気になるところ。また、ギョクハン・ザンと代わって入ったエムレ・アシュクは明らかに安定さを欠き、代役としては不足気味。スイス、チェコポルトガルほど攻撃力がないのは救いですが、後ろの安定感は攻撃に影響をもたらす、特に攻撃が売りのハミト・アルトゥントップのオーバーラップにブレーキをかけかねないことにもなるため、建て直しは必須です。2つ目がニハトのパートナー。今日は前半はエルディンチ、後半はサブリやセミーが務めましたが、やはりいずれも物足りません。カズム・リチャーズ、トゥンジャイの両サイドハーフ、特にカズム・リチャーズはかなり守備陣を手玉に取って、サイドから何度もクロスを上げるチャンスがありながら、いざ中を見るとニハト1枚しかいなくてため息をついてしまうというシーンが数多く見られました。「ドイツ系の彼らをベンチにおくと不協和音が生じる可能性がある」としてハリル・アルトゥントップがいないのを今日ほど残念に思う日は無かったのかなぁと思うことしきりで、次の試合以降もフィニッシュの部分ではかなり苦労する気がします。